「美容外科の大好き」の私に、保育園経営で思いもよらぬ変化が!
気づけば保育園を始めてもう半年! 忙しいですが充実した生活を送っています。なんとなんと、私の外見も内面も変化が出ているみたいですよ!
保育園を始めて数カ月したころから、おばあちゃんやオバサンに道を聞かれるようになりました。これは人生初。昔は住んでいるマンションの小学生に、「あの人、怖そうだからヤダ」など、悪口しか聞こえてこなかったのにね。きっと今はやさしそうな人に見えるのかしら(笑)。2年ぶりに会った知人も、「雰囲気が丸くなった」「前はキツそうな感じだったのに、今はやさしくてよい」だってさ。つけ込まれてストーカーに遭わないといいけど……。まー、外見は変わっても性格は相変わらずキツいので、問題ないかと思いますが。
で、内面というか考え方にも大きな変化がやってきました。今も昔も細くてきれいなカラダを理想にしているんですが、前は「痩身なら美容外科のエステマシーン」がお約束だったんですよ。それで体重45キロを維持していましたし、結果に満足していました。だけど体調はサイアクで、風邪引くわマイコプラズマ肺炎にかかるわ、寝ても疲れが取れないし、ロクなことはありませんでした。最近、そんな痩せ方をしても意味がないのでは? と疑問に思うようになったんです。
■超過保護に育てられた私が38歳にして……
気づかせてくれたのは、わが子でした。駒沢の森こども園の保育方針は「強いカラダと強い心を培う」。午前中の散歩に1時間以上行くのはもちろんのこと、午後散歩40分に加えて空手やダンスのアクティビティがあります。私が小さいころは親が過保護すぎて、プール教室にも体操教室にも行かせてもらえず、屋外活動の少ないモンテッソーリの幼稚園に通っていました。その結果、運動音痴で、25メートル泳げるようになったのは25歳のときでした。いまはそのころのやり直しというか償いというか、子どもにはそんな思いをさせたくないという気持ちからか、カラダ作りに力を入れる保育園を作ったのだと思います。それが深層心理ですね。
そのかいあってうちの娘はとても強いカラダになってきました。自由が丘から田園調布のおばあちゃん家(タクシーで1,000円弱の距離)まで歩けるようになったし、リズム感がなかったのに、あるときから踊れる女になっていたし、何より、転んでも受け身が取れるようになったので、大きなけがをしなくなりました。感染症や風邪も引かなくなったので親としては安心して毎日を過ごせるようになったんです。
それがきっかけで、私もカラダを鍛えて痩せようと思うようになりましたね。で、向かった先は加圧ジム。空手のアクティビティの先生が週3回自由が丘の加圧ジムでパーソナルトレーナーをやっているので、さっそく行ってみたのでした。体調を崩さず痩せるのっていいです。加圧も安くはありませんが、美容外科のエステに比べれば天と地の違い。加圧ジム以外にもジムで走ったり、駒沢公園を速歩で歩いたり……エステで寝てればいいのとは違ってつらいです。いまさらだけど強靭なカラダと強靭な精神力が欲しいですね。でも、始めるのに遅いことはありません。むしろ38歳で気づいてよかったのかもと自分に言い聞かせています。
最近はというと、保育事業が上手くいっているせいか、母親は「駒沢にフォーが食べれるカフェを作ってよ」、婿は「駒沢の森喫茶店を作ってよ、店番やるから」などと、家族がどんどん甘えてきます(泣)。昔から私はヒモを養う体質で働き者だったのですが、ここまで顕著に家族に甘えられるとはね。とはいいつつ、婿に保育園を任せ、私が喫茶店でタロットをしながら商いたいかも。保育園は母親ターゲットだから、セクシーな男に事務をやらしたほうが絶対ウケますよ。私は保育園ではとても着られないような豹柄のワンピースでも着てオジサン相手にコーヒーを挽いているほうが確実に向いている気がするんですけどね。気の流れからか、私がいるとなぜか見学や問い合わせ、契約が多いので、余裕ぶっこくまで保育園でがんばるけど、婿に任せたいですよー。
角川慶子(かどかわ・けいこ)
1973年、東京都生まれ。「角川春樹事務所」会長・角川春樹氏の長女。自身も元アイドルという異色の肩書きに加えて、ビジュアル系バンド好きで、元バンギャルの”鬼畜ライター”としても活躍。9月1日に「駒沢の森こども園」をオープンさせる。家庭では4歳の愛娘の子育てに奮闘中。
分かってるんです、頭では……
【バックナンバー】
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