激しいベッドシーンで思わず号泣!高崎翔太&新井裕介が語るBL映画の本音
1994年のシリーズ開始以来、19年に渡って人気を博しているボーイズラブ小説シリーズが、待望の実写映画化! 『富士見二丁目交響楽団シリーズ 寒冷前線コンダクター』に主出演するのは、高崎翔太くんと新井裕介くん。富士見二丁目交響楽団のコンサートマスター守村悠季の前に現れたのは、天才指揮者の桐ノ院圭。悠季には恋い焦がれる女性がいるというのに、会ったばかりの圭にいきなり押し倒されて……!? BL映画史上かつてないほど激しいと言われるベッドシーンもこなしたふたりに、インタビューを敢行。実際はとても仲の良い高崎くんと新井くん。もしかして実生活もBL風味なの!?
――BL映画に出演すると聞いた時、正直にどう思ったか教えて!
新井裕介(以下、新井) 挑戦したことないジャンルだったんですけど、これから先に挑戦することはあるのかなあって思ってたところだったんです。なので、ついに来たかと(笑)。
高崎翔太(以下、高崎) お話をいただいて、僕はすぐに原作の小説とマンガを読んだんです。ほかとは違うBL作品だなって思いましたね。普通のBLモノって、男が好きなことを前提に描かれていることが多いんですが、僕が演じた悠季はいわゆるノンケ。しかも圭に対してホモ野郎だとかひどい言い方をするんですよね。だから演じるにあたっては、きちんとドラマとして描きたいなって思いました。
――BLについてはどんなイメージがあったの?
新井 『純情ロマンチカ』っていうアニメを少し観たことがあったので、需要は増えてるんだろうなって印象はありましたね。そういう友達もいるし、抵抗とかは一切なかったんですよ。
高崎 『世界一初恋』ってアニメもあったよね。BLモノをやりたいと思ってたわけじゃないけど、この「富士見シリーズ」も話が面白いので、イヤらしいイメージは全然ないです。
新井 それに音楽モノの作品をやってみたいなとも思ってたんですよ。
高崎 うん、『のだめカンタービレ』も好きだしね。
――お二人は以前にもテニミュや映画で共演済みということもあり、今日も見るからに仲がよさそう!
高崎 撮影に入る前にカラオケボックスに行って、ふたりでセリフ合わせしたもんね(笑)。
新井 台本を誰かに見られたり、セリフを聞かれるような場所ではさすがにできないなって(笑)。そのとき翔太はバイオリンも持ってたし。
高崎 僕はバイオリンもカラオケで練習したんです。それぐらい話しやすいし、誘いやすい。本当にやりやすかったです。
新井 なんだかんだ言って付き合い長いもんな。
――微笑ましいわ~。ところで物語の中ではBLとしての役割があるわけだけど、配役についてはどう?
新井 俺は攻める側だったので、精神的にかなり助かりましたね(笑)。
高崎 ……僕は本当にしんどかったです。原作の小説でもマンガでも、やっぱりベッドシーンは衝撃的で。これを演じるのかって。監督が一番最初にそのシーンを撮ってくださったんですけどね。
新井 クランクインがあのシーンだったんですよ(笑)。
高崎 だってあんな経験、普通はないじゃないですか。本気で悩んで、演技というより本気で、圭に対して抵抗してました。カットかかった後も辛くて涙が止まらなかったんです。
――どういうところが辛かったの?
高崎 悠季という役に入り込んでいたので、好きな女の子がいるのに男に攻められるなんて、あまりにかわいそうだと思って。役になりきってた分、人生終わりだと思いましたね(笑)。本気でパンチしましたから。
撮影中もふたりで何やら密談!?
――物語の中では惹かれ合うふたりだけど、その目線を現実の女性に向けてもらおうかしら。好きな女性のタイプを教えて!
新井 俺の好きなタイプは、髪が綺麗で、歩き方も綺麗な人ですね。
高崎 ……要はモデルやね。
新井 そう言われると確かにモデルだね(笑)。髪フェチなんですよ。色は何でも構わないけど、見るからに傷んでそうな髪はダメ。あとエクステも苦手だな。自然な髪が好き。普段から身なりに気を使っていてほしい。
高崎 内面は?
新井 家庭的な人がいいね。俺、一人暮らしが長いので、炊事、洗濯とか家事はあらかたできるんですよ。料理は一時期好きでハマってたし。でもやっぱり男の自分より美味しい料理を作ってほしいっていう思いはありますね。
――おっといきなりハードル高い! 凝ってたのならお料理は上手なのでは?
新井 そうですね。自分でお弁当作ったりもしてたので。
――それよりさらに美味しいご飯を作ってほしいと……。
新井 食事は大事ですからね!
――さっそく料理教室に申し込んでくるわ! そしてそして高崎くんの好みのタイプは?
高崎 まず、髪がショートカット。身長があまり高くなくて、痩せすぎてなくて……。
新井 なんだよ、自分だって外見のことばっかりじゃん(笑)。
高崎 内面もあるよ。友達が多くて、友達や家族を大切にしていて、笑顔が多い子! 友達が多い子はきっと思いやりがあると思うんですよね。そんな素敵な人いないかなぁ。
――ちなみにこういったBLが好きな女性は「腐女子」と呼ばれるけど、男子として腐女子のことを素直にどう思う?
新井 俺もオタクだからなぁ(笑)。エヴァンゲリオンが好きで、家にフィギュアもいっぱいありますから。いろんなことに興味を持つのはいいことだと思うし、マイナスのイメージはまったくないです。
――寛容ね!
高崎 僕もマンガとアニメが大好きなので、むしろ話は合うと思いますね。アニメの萌えキャラが可愛いっていう感覚はわかるので、男同士のそういうのを見ているのが楽しいって気持ちは、分からなくもないです。
新井 BLでも小説と映画では、受け取られ方って違うのかな?
高崎 BL小説を読んでる時って、その人が一番好きなタイプの男の子を思い浮かべながら読んでると思うんです。挿絵のキャラをさらに膨らませたり。綺麗な男の子で、綺麗なシチュエーション。だから実写はその想像を超えられたらうれしいんだけどね。
――最後に読者の女性たちにメッセージをお願いします!
新井 『寒冷前線コンダクター』を見た素直な感想を、周りにも伝えていただけたらうれしいです。なにより、映画として楽しんでいただきたいですね!
高崎 ひとつの物語として悠季という役を演じました。BLが苦手な方もいると思いますが、偏見を取っ払って楽しんでいただきたいなと思います。とてもポップに描かれてるので、きっと楽しんでもらえるはず。ちょっと勇気を出して見に行ってください!
(Text:大曲智子 Photo:梅木麗子 Styling:中田真代)
高崎翔太(たかさき・しょうた)
1988年9月21日生まれ。新潟県出身。A型。ミュージカル「テニスの王子様」(青学5代目 菊丸英二役)を始め、舞台を中心に活躍中。『タクミくんシリーズ~あの、晴れた青空~』、『ゲキアツ~真夏のエチュード~』『ピンクの仕事』など出演作多 数。
新井裕介(あらい・ゆうすけ)
1985年10月23日生まれ。埼玉県出身。B型。ミュージカル「テニスの王子様」(青学5代目 乾貞治役)で注目され、舞台や映画、ドラマと幅広く活動。その他の出演作に、ドラマ「アスコーマーチ 明日香工業高校物語」、映画『ゲキアツ~真夏のエチュード~』など。
『富士見二丁目交響楽団シリーズ 寒冷前線コンダクター』
守村悠季がコンサートマスターを務める富士見二丁目交響楽団、通称フジミ。彼らの前にある日、留学帰りの指揮者・桐ノ院圭が現れる。天才指揮者の就任で、驚くほど上達していくフジミの団員たち。しかし悠季だけは、人を見下すような態度の圭が気に入らず……。
監督/金田 敬 原作/秋月こお(角川ルビー文庫・刊)
出演/高崎翔太 新井裕介 岩田さゆり 林 明寛 馬場良馬
3月3日(土)より渋谷シアター・イメージフォーラムほか全国順次ロードショー
『富士見二丁目交響楽団シリーズ メイキング・オブ 寒冷前線コンダクターベスト・デュオ [DVD] 』
ふたりが超ハマり役!
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