固めの尻、デカい尻、黒ブリーフからはみ出る尻…男の尻について思うコト
『ドラゴンタトゥーの女』を見た。オープニング、かっこいいですよねぇ。この映画を先に見ていた友人(男)から、「主演女優のルー二ー・マーラのお尻がカワイイ☆」という前情報を仕入れていたのだが、ホントでした。ミルク色の、キュっとしてポンっとした美尻……「小悪魔尻」とでも呼びたくなるような、キュートな尻。そんな意見を夫に述べたら、「いや、尻よりもオッパイだろう」と言われた。確かに夫がそんなふうに言うのも頷ける。ツンと乳首が上を向いた、釣り鐘型の美乳は相当キュートだ。ケツも小悪魔なら、チチまで小悪魔。そして、顔面ピアスにドラゴンのタトゥー、短い黒髪に、ハードなファッションがかなりオシャレ。「どうやら女受けのいいキャラらしい」というウワサを小耳にはさんで、激しく納得。美人は何をやってもサマになるから、うらやましい限りである。
これがもし、私が鼻に輪っかのピアスなんてしたら「アイツ、牛だよね」と言われるのがオチ。モ~~。人生は不公平にできている。ところで、一緒に出ていたダニエル・クレイグ、黒ブリーフからケツの割れ目を出していたが、そんなにはみ出るほど、ケツがデカイのか、それとも黒ブリーフが小さすぎてキツキツなのか? あれは一体どうなんだろう……トム・クルーズと比べると、「トムよりももっと固くて脂肪が落ちてるみたいな、ゴチっとした尻」という印象を受けた。結局、私、今回もまたなぜか出てる役者のケツばかり見てたような気がする。
ところで先日は「映画の日」だった。1,000円で見れるお得な日、である。私が「どうなんだろう、平日でもやっぱり、映画の日だったら混むのかなぁ?」と言ったら、夫が「絶対混むよ!! どうせ『木嶋佳苗みたいな女』が殺到するんだよ!!」と、毒づいていた……。そんなに嫌いか? 何か恨みでもあるのだろうか、木嶋佳苗に。
そんな私の夫。先日、夜、風呂から上がってきて、唐突に「ちょっと、これ見なよ!」と、私に己の左手を突き出してきた。夫は常日頃からステロイド剤を塗るほど手荒れで悩んでいる人なので、またその事についてだろうと思ったら、別にそんなふうでもない。私が眉間にシワを寄せて、「どうしたの? わかんないよ」とかったるそうに答えたら夫は
「指輪! 指輪だよ、ゆびわ!!!! なくなっちゃってるんだよ、いつのまにか!!!!」
と、そう叫んだ。よくよく見れば、本当に、夫の左手薬指から「結婚指輪」が消えている。夫曰く、本当にいつなくなったのか、全く記憶にないのだという。夫は指が細めな男であった。あまり女と変わらない太ささなのである。それで普段から「指輪、ブカブカなんだよなぁ」なんて言っていた。そんな矢先であった。
「だったらアタシの指輪、あげようか?」
「やだよ、そんなの!」
実は私、普段から結婚指輪をはめていないのである。というのも、夫婦喧嘩をするたびに「こんなものハメてられっかぁぁ!!!!」と、アッタマにきて指輪をはずしてぶん投げるからである。そんなもんだから、それこそ「なくしたらなんだしなぁ」と思って「お守り」として財布にしまっていたのであった。
「どうせ財布にしまいっぱなしなんだから、はめれば?」
「やだよ! なんでそんな、俺がマリエちゃんに贈った指輪を自分ではめなきゃなんないんだよ!」
指輪の内側には「To Marie From Akira」というメモリアルな文字が刻まれていた。
「マリエちゃん、新しい指輪買ってくれよ。」
「やだよ! そんなもん買うくらいだったら、アタシはネックレスが欲しいよ!!」
「俺はちゃんと結婚指輪をはめたい人間なんだよ!!」
夫は「自称・常識人」であった。「普通」な事を「普通にやりたい」と思う人間なのであった。だから「冠婚葬祭」に関しての考え方も、いたって「常識的」で「普通」なわけで、本人曰く「結婚してるんだから、結婚指輪をはめたい」のだそうである。「今、そんな指輪買うカネなんてねーよ!! それに、そんなものなくなったってアタシの愛は変わんねぇんだよ!!」
……女房に激しくドヤされて、夫はしぶしぶ「自分から妻に贈った結婚指輪」をハメた。指輪のサイズはピッタリであった……世の中には、こんな夫婦も、いる。