娘も倒れた! W.ヒューストンの死で遺族は打ちのめされ、情報も錯綜
80年代~90年代にかけて数多くのヒット曲を飛ばした歌手のホイットニー・ヒューストンが、11日、グラミー賞授賞式に出席するため滞在していたビバリーヒルトン・ホテルの4階客室で急死した。処方箋薬の過剰摂取説、アルコールの飲みすぎによる中毒死説、入浴中意識を失ったという溺死説、はたまた自殺説など、彼女の死をめぐりさまざまな憶測が飛び交っているが、正式な司法解剖の結果発表までには4~6週間かかるとみられている。死因が分かったとしてもホイットニーが蘇ることはない。愛娘は精神的に不安定で自殺するのではないかと懸念されており、DV夫だったボビー・ブラウンも悲しみのあまり仕事をキャンセル、亡くなる数十分前に電話で会話していた母親は半狂乱になっていると伝えられている。
米芸能サイト「TMZ」によると、ホイットニーは11日の午後、風呂場に沈んでいるところを側近により発見された。911緊急通報を受けて駆けつけた救急救命士が心肺蘇生を行ったが、心臓は停止したままで、午後3時55分に死亡宣告された。 その後、警察による現場検証が行われたのだが、この警察官に対して、ホイットニーの一人娘のボビー・クリスティナ・ヒューストン・ブラウン(18)が噛み付いたのだという。
ボビー・クリスティナは、母が亡くなったという連絡を受け、死後数時間たった後に現場に到着。遺体のある部屋に入ろうとしたところを、「今は、誰も故人の遺体を見ることは許されない」と警察官に止められてしまった。この言葉に彼女は激怒し、叫び、口汚い言葉で罵りながら、「アタシは娘なんだから、すぐに母に会わせろ!」と主張。しかし、警察は「ダメ」だと言い続け、ボビー・クリスティナが死亡直後のホイットニーの側へ行くことは叶わなかったという。
精神的ショックで極度のヒステリックな状態になってしまったボビー・クリスティナは、慰めようのないほど落ち込んでおり、心身的に極限状態とのこと。その日の夜には、付き添われながら病院を訪れる姿が目撃されており、きっと落ち着くための薬を処方してもらったのだろうとみられていた。しかし、その翌12日、ボビー・クリスティナがビバリーヒルトン・ホテルからストレッチャーで運び出され、救急車に乗せられる姿がパパラッチされ、彼女のことを心配する声が大きくなってきた。同日の夕方には退院しているが、相変わらず不安定な状態のようだと伝えられている。
荒んだ家庭環境で育ったボビー・クリスティナは、15歳の誕生日にホイットニーと口論になった際、ナイフでホイットニーを刺そうとした上、自分の手首を切ると脅し、精神病棟に送られたことがある。14歳の時に酒を飲み、タバコを吸う姿を収めた写真が流れ出し、とうとう昨年は、コカインを鼻から吸引するショッキングな写真が流出。この様な前科があることから、突発的に自殺したり薬物を過剰摂取するのではないかと心配する声があがっているのだ。
ホイットニーは、娘が荒れているのは自分のせいだと反省し、歌うことが大好きな娘を歌手デビューさせようと、あの手この手をつくしていると報じられていた。娘と一緒にクラブやパーティーに出ることも多く、最近の母娘関係はかなり良好だったと伝えられている。その母親を突然亡くしてしまい、ボビー・クリスティナの精神状態はギリギリのところまできているのだろう。そんな娘の側にいようと、父親のボビー・ブラウン(43)が予定していたコンサートへの出演をキャンセルし、急遽ロサンゼルスに飛んだと報じられた。
ホイットニーは初主演映画『ボディガード』が世界的ヒットとなり、主題歌「オールウェイズ・ラヴ・ユー」で全米シングルチャート14週連続ナンバーワンという驚異的な記録を達成した1992年に、R&B歌手のボビー・ブラウンと結婚。2000年にハワイの空港で大麻を所持していることが発覚したころから彼女の激ヤセぶりが話題となり、後にコカイン依存、セックス依存であったことを告白した。ボビーの浮気やDVに悩まされたホイットニーは06年にやっと別居。同年に離婚している。
「TMZ」によると、ホイットニーが亡くなったという連絡を受けたボビーは、ひどく取り乱し号泣。その夜、ボビーはミシシッピーで行われたR&Bグループ「ニュー・エディション」のコンサートに出演。天を指差し「アイ・ラブ・ユー、ホイットニー」「すごく辛いけど、ニュー・エディションを30年あまり応援してくれたファンのためにステージに上がった」と言ったが、10曲歌ったところで声をつまらし、フィナーレを待たずにステージを降りてしまった。
自分のことを「キング・オブ・ポップ」と呼んでくれていたホイットニーを失った悲しみに嘆くボビーだが、それ以上に娘のことが心配とのこと。ボビー・クリスティナには、ボビーの親族がずっと付き添っているとのことだが、自殺願望が強くなっており、父親である自分が側にいるべきだと決断。ボビーは今後のニュー・エディションのコンサートへの出演をすべてキャンセルし、ロサンゼルスに飛んだのだった。
ホイットニーが亡くなったという速報が流れたとき、一瞬だが「死亡説はガセ」という情報も流れた。セレブの死亡説デマはよく流れるもので、2カ月前にもジョン・ボン・ジョヴィの死亡説が流れたばかり。ボビー・ブラウンも2年前に死亡説が流れており、ホイットニーも11年前の激ヤセ時代に亡くなったとうわさされたことがあった。
情報が錯綜する中、ホイットニーの母親で歌手のシシー・ヒューストン(78)が、亡くなる25~30分前に電話でホイットニーと会話していたことが報じられた。電話でのホイットニーは、何も変わった様子はなく、シシーは突然の悲報に半狂乱状態になっていると伝えられた。また、いとこのディオンヌ・ワーウィック(71)も、亡くなる数時間前にホイットニーと電話で話していたことが明らかにされた。ふたりは、グラミー賞のプレパーティーで一緒のテーブルに座ろうと話していたとのことで、ホイットニーは、至って普通だったという。このふたりの情報が報じられたことにより、「ガセでは?」と疑っていたネットユーザーたちも、ホイットニーの死は本当なのだと信じるようになったようだ。
ホイットニーは、ここ最近、5年前にも交際がウワサされていた、レイ・ジェイ(31)と頻繁に出かける姿が目撃されており、そのロマンスが注目されていた。レイは、キム・カーダシアンのブレイクのきっかけとなったセックス・テープで、相手を務めていたイケメンのR&B歌手。レイとのデートをパパラッチされたホイットニーはとてもうれしそうで、ふたりの復縁を応援する声もあがっていたほどだった。
ホイットニーの遺体の第一発見者だったという情報も流れたレイだが、彼女が亡くなった時、彼は自宅にいたとのこと。死亡したと連絡を受けたレイは、ホテルに急行したが、娘同様、警察から立ち入り禁止を命じられてしまった。レイは、しばらくホイットニーが亡くなった部屋の外をウロウロしており、肩を落とす姿がパパラッチされている。なお、レイは、その日の午前中も、前の夜も一緒ではなかったとのことで、実際には交際していなかったのかもしれない。
不安障害とパニック障害を患っていたホイットニーは、大きなステージに立つ前には、精神安定剤のザナックスを服用していたという。グラミー賞のプレパーティーで歌う予定だった彼女が、ザナックスを飲み、リラックスしようと入ったお風呂で寝てしまい、そのまま溺れてしまったのが死因だという説が有力のようだ。
司法解剖の結果、肺に水が入っていたことが判明したとも報じられているホイットニー。48歳という、あまりにも早い旅立ちに、遺族らの気持ちの整理はまだまだつきそうにない。
ホントにキレイだったのにな。
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