最速で武道館公演! 韓国の「国民の弟」のAKB商法にファンもうんざり
1月30日に日本デビュー会見を行った韓国の俳優イ・スンギ。会場には約150人の報道関係者と6,000人もの応募者から選ばれたファン100人が詰めかけ、その模様は大手新聞社・テレビ局をはじめあらゆる媒体で報道された。しかし、正直この報道を見て、イ・スンギ自身を初めて認知したという人が圧倒的に多いことだろう。
イ・スンギは現在25歳の歌手・俳優だ。高校時代に歌手デビューして、2009年にドラマ『華麗なる遺産』が視聴率47.1%を記録したことで、韓国国内で「国民の弟」と呼ばれるようになった。同じく「国民の妹」と呼ばれるフィギュアスケートのキム・ヨナ選手とともにCM共演の経験もある人気スターだ。また、バラエティー番組での司会も務め、韓国では知らぬ人はいないといっていい。
こうした韓国での人気を受けて日本でも3月に歌手デビューすることが決まり、6月には韓国人アーティストとしてはデビュー後最速での日本武道館コンサートも行われる予定だ。今回の来日では、『めざましテレビ』(フジテレビ系)や『NEWS ZERO』(日本テレビ系)が取材に訪れ、デビュー前とは思えぬほどの”注目のスター”扱いである。
しかし、ファンや韓流ビジネス業界の中ではこうした動きを疑問視する人も少なくないという。あるファンは「自分も以前、大宮で行われたファンミーティングには行ったし、ファンだけど、武道館公演は心配です」と語る。
これまでにイ・スンギは何度も来日してきたが、大宮ソニックシティ、中野サンプラザ、ラフォーレミュージアム六本木など、大きくて2,500人クラスのホールが会場だった。2012年1月には、東京国際フォーラムでニューイヤーライブを行ったが、東京国際フォーラムホールAで5,000人クラス。6月までに1万5,000席近い日本武道館を埋められるかは正直未知数だ。
ところが、もっとファンが心を悩ませているのは、CDの販売方法だ。デビューシングル「恋愛時代」は初回限定盤A、初回限定盤B、写真の違った9種類のジャケットでリリースされるものを含む通常盤という形態で販売される。また、通常盤の中のアナザージャケットの9枚とDVDが入ったBOX-SETも1万3,800円で販売されるが、このBOXを買うと3月21日に都内某所で行われるプレミアムイベントにもれなく参加できるという。ファンミーティングのチケットだと思えば値段は妥当だが、同じ曲の入ったCDを9枚買うとなると話は違ってくる。ファンの間でも困惑している人も多いようだ。
「武道館コンサートやCDのリリースなど、イベントが続くことはファンとしてはうれしいんですが、その売り出し方には正直疑問を感じます。スンギくんがすごく性格もよくていい人だけに、こうした売り出し方をすることで逆に印象が悪くなるかもしれない。それなら、ひっそりと活躍してくれたほうがいいですね。もちろん、AKB48のファンも、ひとりが100枚買って握手会に並ぶという話も聞きますから、9枚なんて少ないものなのかもしれないですけど、私はそのやり方にちょっとがっかりしたので今回のイベントに行くのはあきらめました」と、悲しい胸のうちを吐露するファンもいた。
今年の韓国はソロ歌手ブームが来ると業界全体であおっているようだが、音楽業界やメディアによるゴリ押し・情報操作が露見するパターンも増えている。ネットで検索すればそれらがすぐ明るみになる時代に、こうした手法はいつまで通用するのか、結果もそろそろ見えてきそうだ。
アレ臭の抜けた成宮くんみたいでいいじゃな~い
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