「100万円なら払うよ」寺田農の”10年事実婚”女性の憎悪と手切れ金
下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の”欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!
第110回(1/19~24発売号より)
今週の「女性自身」にチャン・グンソクに関する<お詫び>が。こうしたお詫びには具体的になにが間違えたか書かれていないことが多いが、今回も「事実誤認」「誤解を招く表現」と曖昧だ。問題の号にはグンちゃんのCM要求ギャラを自ら4,000万円下げた、「大暴落」との記述が。やっぱ、カネの問題か。今週のランキングキーワードはカネ、である。
1位「寺田農に捨てられた”10年事実婚”女性が涙の実名告発『私には憎しみしかありません』」(「週刊女性」2月7日号)
2位「岩崎宏美 再婚が招いた『骨肉憎悪』父に訴えられた!」(「週刊セブン」2月2日号)
3位「紗栄子VSダル『銭闘14カ月』 紗栄子『私にはビジネスへの援助、子供たちには財産分与を!』」(「女性自身」2月7日号)
離婚、再婚、事実婚に家族のドロドローー。今週はそんなネタのオンパレードである。魑魅魍魎うごめく芸能界、一般庶民とはドロ沼加減がハンパではない。
まずは、俳優・寺田農(69)だ。昨年9月、寺田は35歳年下女性と再婚したとの報道があった。が、その直後再婚女性とは別に10年間事実婚関係にあった55歳の女性が存在したとのスキャンダルが発覚。これをスクープしたのが、「週女」だった。この際、寺田は「週女」からの直撃取材に対して経緯を懇切丁寧に語り、懺悔までして見せたのだ。
しかし、これに黙っていなかったのが「捨てられた55歳」女性・尾台あけみさんだ。今回、同じ「週女」で実名・顔出し告発という手段に訴え出た。この手法は告発者がさまざまなリスクを負う反面、信ぴょう性、効果がてきめんに高くなる。相手へのダメージは絶大だ。
彼女の告発によれば、この10年間別居はしていたものの寺田からはプロポーズもされ、両家の親戚とも”夫婦”として接し、親戚の結婚式にも親族として同席、一時は彼女の息子も含め同居までし、毎日のように連絡を取り、周囲にも「寺田姓」を名乗るなど事実婚の関係にあった。しかし、2010年12月に寺田は35歳年下女性と入籍、尾台さんがそれを知ったのは、翌11年9月の寺田再婚報道によってだった。しかも、寺田は再婚後、尾台さんにはそれを伝えることなく自宅マンションに招き入れ、腕を組んでパチンコデートまでしたという。
その場しのぎの優柔不断男である。尾台さんの積年の恨みはよーく分かる。だがこの告発の興味深いところは、その動機が憎悪という感情から、”カネ”へとシフトする様だろう。
その発端はやはり男の側にあった。怒りの収まらない彼女は、寺田に対し問い詰めた。なぜ自分と結婚せずに35歳年下女なのか、と。寺田は臆面もなく答える。以下その要旨だ。<自分の老後が不安だ。お金もない。しかし今の妻は若いし、実家も裕福で万が一の時には面倒を見てもらう約束をした。尾台さんは自分を養えないだろ>だって。
なんたる自己チュー。対し尾台は10年間の補償を求める。すると寺田は言い放ったという「100万円なら払うよ」と――。
おそらく彼女が告発という最後の手段に打って出る決意をしたのも、この言葉を聞いたことが大きかったのではないか。最終的に背中を押した「言葉」。いや、彼女が決してガメツイのではない。これまでの告発の歴史を見てもそれは歴然だ。ケチな男は告発される。
指3本(月30万円)で芸妓を愛人にし、手切れ金300万円を200万円に値切った宇野宗佑元首相。手切れ金300万円で官房長官を速攻辞任した山下徳夫。”さくらパパ”こと横峯良郎参議院議員は200万円の手切れ金で2人の愛人に告発された。東国原前宮崎県知事も20代OLに手切れ金150万円を渡していた。「噂の真相」でスクープした東京高検の則定衛も、女性に使う金は自腹ではなかったーーなどなど。ちょっとケチると大きな代償を支払うことになる。
もちろん金が全てではない。しかし「別れ方で男の価値が分かる」――。そんな格言が浮かぶ(そんな格言が本当にあるかは知らないけど)。世間に後ろめたい恥ずかしいことがあるなら、しかも有名人や政治家でいい年なら、もうちょっと払おうよ。せめて一般の10倍。一桁くらいは上乗せしてほしい。それが著名人の心意気ってものだろう。ちなみに尾台さんは婚約不履行で法廷闘争を決意、その準備を着々と進めているという。セコイ男は告発される。セコ男の代償は高い。これは教訓である。
2位も金銭を巡るドロ沼裁判だ。父VS歌手の岩崎宏美&夫という家族内対決だが、こちらはかなり複雑だ。デビュー当時からステージパパであった岩崎宏美父はデビュー2年後には娘のマネジメントを手がけるため事務所を作る。その後自身の事業不振、三女の良美が芸能界を休業したことにより、一家の稼ぎ手は宏美だけになっていく。そのため父は宏美の結婚話に、何度も口を挟んだという。商社マンとの結婚にも反対したが、押し切られ結婚。だがその後、勝手に仕事を受けるなども要因となり、宏美は離婚。さらに父親自身も2002年長年の愛人と結婚するため、宏美の実母と離婚する。そして01年頃、宏美は俳優の今拓哉と交際を始めるが、今が婿養子になることを拒むと、結婚に反対し始めた。だが09年に宏美は今と再婚、これを期に事務所取締役から父親を外した。父親は、役員辞任が不当などとして、宏美一家を訴えたーー。
フウー。要するに、父親は自分の報酬がなくなるとして訴えたようだが、宏美サイドも父親の積年の横暴さを訴え猛反論しているという。ちなみに父親の年齢は84歳だ。もう男性の平均寿命を超えている。元気というか、この年になっても娘にしがみつき、お金に執着するものなのか。この記事を読むとそんな思いにかられる。娘に依存して、結婚されることでその利権喪失を恐れる父親。自分こそが娘をマネジメントできる唯一の人間との自負。
歴史的に見ても、芸能界に家族が介入することはさまざまな軋轢を呼んできた。同じく結婚を猛反対し絶縁に至った吉永小百合、松坂慶子のケース。これまた、結婚を機に疎遠になったイチローとチチロー。ステージママのため離婚した美空ひばり。最近でも事業を巡り母と妹夫妻を絶縁した杉本彩。最近では大手プロダクションもシステマチックになり、ステージママ・パパも昭和の時代ほどは多くない。しかし稼ぎ頭の子供を巡る家族のドロドロは未だ芸能界で健在のようだ。ちなみに今後の注目は断然、石川遼チチである。遼が結婚する時がどうなるのか。至極楽しみである。
3位もカネを巡る話しであるが、こちらは何とも景気がいい。手切れ金100万円ではない。月々の養育費が200万円! 我らがメジャー行き決定のダルビッシュと紗栄子の離婚だ。テキサスレンジャー移籍に6年契約で46億円! そして契約同日、正式に離婚も発表された。その条件は慰謝料ゼロに養育費月200万円。フツーの感覚なら万々歳の額だが、「自身」は「ダルの7億円もの収入だから安すぎなのでは?」と疑問を呈す。そういわれればそうかも(庶民なので天文学的数字に頭がおいつかない)。
そこで飛び出したのが裏条件。「自身」がキャッチしたその条件は、「紗栄子の今後のビジネスへの資金援助」「子供の進学、ビジネス資金の援助」なのだとか。さらに「子供たちの遺産相続への配慮」――。上記2記事とはスケールが違う。
だからからか、これまで紗栄子は表立ってダルの批判や悪口を公言していない。一方のダルも離婚成立後「メディア等で根も葉もない話が出てましたが事実がほぼゼロです」と元嫁を擁護する余裕も見せた。金持ち喧嘩せず。カネの力は偉大で恐ろしい。
うちらは年金すらもらえないのに岩崎のオヤジときたら!
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