SHINeeは開始前に終了! 「ゲリラライブ」は中止前提のプロモーションツール?
韓国人アイドルグループ・SHINee(シャイニー)が東京・渋谷でゲリラライブを敢行しようとしたものの、予想外の集客のため警察から警告を受け、開始直前に急きょ中止されてしまった。年に数回ほど報道される「ゲリラライブ」のニュース。その裏側や主催者の思惑に迫ってみた。
「ゲリラライブ」とは事前の告知などを行わず、当日になって突発的に行われるライブのことで「シークレットイベント」とも呼ばれる。しかしファンクラブ会員やマスコミには事前に連絡があるため、有名アーティストのゲリラライブは飛び道具的なプロモーションの一環として普及しつつある。会場となるのは首都圏のターミナル駅前が最も多く、ファンのみならず通行中の一般人まで巻き込んで集客が行えるため、新規ファンの獲得なども期待される。
しかし、今回のSHINeeは少し事情が違う。開始して数分で終了してしまうゲリラライブはこれまでもあったが、開始30分前の段階で主催者が中止を宣言したのだ。納得のいかないファンはイベント開始時間になってもその場から動かず、会場の撤去作業を呆然と見つめるファンも多く見られたという。
「会場となったパルコ渋谷店前には、約1,000人が集まり騒然となりました。この日は渋谷駅周辺で『サンタクロースは全部で5人』『グループ名は”S”から始まる名前』と書かれたチラシが配布されており、Twitterなどでは『SMAPじゃないの!?』とも言われていた。情報が駆け巡り集客効果は抜群だったものの、結果的にスタート前から中止という異例の事態となってしまいましたが」(スポーツ紙記者)
近年のシークレットイベントでは、道路使用の許可を取っていなかったことからエイベックス関係各所が家宅捜索される事件にまで発展した浜崎あゆみのケースや、また同じく新曲リリースのイベントだったが数千人の観客が殺到したため開始わずか1分で中止になった黒夢、映画イベントが2分で中止になった市原隼人などが話題になった。同じくK-POPアーティストでは、KARAも渋谷でゲリラライブを行ったものの開始から3分で中止となっている。
他アーティストの前例を振り返っても、いずれも事件に発展したり中止に追い込まれるといった事態に見舞われている。そこまでしてゲリラライブを行う意味はどこにあるのだろうか。
「『ファン数千人が殺到』『渋谷がパニック』など、世間の気を引く強力な見出しが付けられることが大きな狙いです。現場記者のテンションが上がれば、それだけニュースとしての扱いも大きくなるケースも多々ある。実際に黒夢のライブは、始めから開始直後に中止になる予定の”ヤラセ”だったと報じられていました」(レコード会社関係者)
SHINeeの関係者らがそこを狙っていたのかは分からないが、アーティストを一目見ようと大勢詰めかけたファンの期待は見事に裏切られてしまったのは確かだろう。「アーティストやレコード会社の間で今回のようなことが恒例化してしまい、単なる話題先行の”儀式”みたいになってしまわなければいいのですが……」(前出レコード会社関係者)という業界の声もあるだけに、せめてファンの思いが報われるようなプロモーションを心がけてくれるよう、良心に期待したいところだ。
ホントのゲリラって電波少年くらいしかないのかな
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