『セサミストリート』を担当したグラミー賞作曲家が、児童ポルノ製作で逮捕
世界的人気を誇るアメリカの子ども向け番組『セサミストリート』や、ディズニー・チャンネルで音楽を手がけてきた、グラミー賞受賞作曲家フェルナンド・リーバス(59歳)が、児童ポルノを製作・頒布・所持した容疑で逮捕されていたことが明らかになった。
フェルナンドの自宅からは、4歳の女の子に手錠などの拘束具をつけ撮影した全裸写真が発見されており、これらの写真を児童性愛者にメールで送った罪にも問われているが、裁判では無罪を主張しているという。
米紙「The Post and Courier」によると、フェルナンドが逮捕されたのは、今年4月19日。ニュージャージーで逮捕された児童ポルノを所持していた男性の捜査でフェルナンドの名が浮上し、芋づる式に逮捕されたという。
裁判の調書によると、フェルナンドは、FBI米連邦捜査局とサウスカロライナ州ノースチャールストン警察が共同で行った家宅捜査に立会い、発見された写真の中の4歳の少女に、手錠や拘束具をかけて全裸のボンデージポルノ写真を撮影したことを認めたとのこと。また、この写真を2人の児童性愛者にメールで送ったことも白状した。
しかし、今月21日にサウスカロライナ州連邦裁判所で行われた罪状認否で、フェルナンドは無実の申し立てをした。メディアの取材に対して、彼の弁護士はノーコメントを通しているため、無罪を主張している根拠は不明である。一方、米連邦検事局は捜査はまだまだ続いているとコメントしており、今後も芋づる式に逮捕者が出る可能性があることを示唆した。
なお、フェルナンドは、2002~09年、1~12年生が通う地元のポーター・ガウド校にてジャズを教えていた。同校は21日、「フェルナンドは本業が忙しくなり、09年に指導者としての職を辞職した」「今回彼が問われている罪が、本校と関わりがあるのかどうかは分からない。しかし、警察やFBIから求められれば、調査に協力するつもりだ」との声明を発表。米メディアの関心は高まっている。
キューバ共和国で誕生したフェルナンドは、9歳のとき母親と共にアメリカに亡命。マイアミで育ち、ニューヨークにある名門校ジュリアード学院で、名作曲家デイヴィッド・ダイアモンドのもと、音楽を学んだ。卒業後は、舞台、映画、テレビ番組、コマーシャルなどの音楽を手がけ、ヒスパニック音楽を専門とするエンターテインメント作曲家として活躍した。
『セサミストリート』では、シンディ・ローパー、グロリア・エステファン、サルサの女王セリア・クルースが登場したエピソードの歌の作曲を担当。1998年2月に放送された同番組30周年記念スペシャル・エピソード「ELMOPALOOZA」の作曲も手がけ、グラミー賞の最優秀子ども向けアルバム賞(Best Children’s Album)を獲得した。また、06年~08年まで、ディズニーの人気アニメ『おたすけマニー』の音楽を担当。子どもたちの心を虜にする音楽を作曲し続けてきた。
なお、「The Post and Courier」紙によると、フェルナンドは既婚者であり、長年の交際を経て1998年に結婚した妻と共に暮らしていたとのことだ。
21日に行われた裁判で、アメリカ合衆国治安判事はフェルナンドに対する保釈金を30万ドル(約2,300万円)に設定。保釈の条件として、足首に電子監視器具を着用すること、インターネットを使用しないこと、被告にかけられている容疑が何かを知っている大人の立会いなく子どもたちと接しないことを命じた。フェルナンドはすぐに保釈金の10%を支払い、現在自宅監禁中となっている。
子どもたちに夢を与える番組の音楽を手がけながらも、その子どもたちに性的虐待を加えていたフェルナンドに、一体どのような判決が下るのか。裁判の行方に注目が集まっている。
こちらがうわさの30周年記念版です。
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