「誰が見るんだろう」感、極めり! 『海老名さん家の茶ぶ台』放送の謎
ひさしぶりの、「誰が見るんだろうか、コレ」感高めの番組の登場かもしれない。『海老名さん家の茶ぶ台』(TBS系)。ここでいう「海老名さん家」とは、先代の林家三平や、息子の正蔵、峰竜太の嫁・美どりらで有名な、あの海老名家のこと。
<日本がもっともっと元気になるために!! ”大家族””家族の絆””下町人情””感動”をテーマに東京・根岸から【心温まる・ホッとする一時】をお届けする大家族下町バラエティ…それが『海老名さん家の茶ぶ台』です。>(TBSホームページより)
といった番組のようなのだが、なぜ今、海老名家なのか。単発のお試し的な番組かと思いきや、通常のレギュラー番組のようだ。しかも、水曜夜7時というゴールデンタイムでの放送。自分が知らないだけで、茶の間はそれほどまでに海老名家を求めているのか。それとも、海老名家の力によって買い取ったプライベート枠だったりしないのだろうか。
そんな10月26日の初回放送は、「結婚披露宴の全てを完全公開!」と銘打ち、先日行われた二代目三平(いっ平)と国分佐智子の豪華な結婚披露宴の模様を放送してくれるよう。TBSの看板番組『水戸黄門』が結んだ縁らしいから、TBSでやるのはそういう意味もあるのだろうか。
番組に出演するのは、いっ平・佐智子夫妻(やっぱりまだ、いっ平のほうがしっくりくる。正蔵も、こぶ平呼びのほうが馴染む)と、お母さんの海老名香葉子。基本的にはこの3人がゲストを迎えてトークをする番組らしい。進行するのは、どういうつながりでここに混ぜられたのか、まったく分からないが、タレントのユージ。
番組では披露宴の模様をあれこれ放送してくれたわけだが、「一流芸能人も多数出席した」とか「今回テレビ初公開」とか「もはや伝説の」とか強調ぎみのナレーションがやたら連発されるのが、どこか自画自賛ふうに聞こえる。
初回の目玉は、「出席者しか見られない新郎新婦の本人たちの演技による馴れ初め再現VTR」をテレビ初公開してくれるというもの。そういえば披露宴で招待客のひとり、格闘家・吉田秀彦の席が用意されてなく、ご祝儀だけ置いて帰ったという悲しいトラブルがあったみたいだが、これで吉田もひと安心だ。
問題の「馴れ初めVTR」。本人たちによる小芝居VTRが、このあと延々21分にもわたって流された。二人の生い立ちから成長、出会いなどで構成され、初デートに行ったレストランで、小芝居しながらまた食べる。そして、初デートの日が佐智子のバースデーだったということで、サプライズ演出も再現。佐智子の生まれ年のワインを開け、「♪ハッピーバースデートゥ~ユ~~」と、店員さんが歌いながらケーキを持って登場したわけだが、いっ平・佐智子のためにコレを2回やることになるとは、店員さんも大変だ。
とにかく、新婚夫婦の家に行った時に見せられる映像やスライド見せられている時と同じ気持ちを自宅で味わうはめになった気分だ。これをそうそうたる列席者たちも当日見せられたかと思うと、なんだか感慨深いものがある。
「今夜は特別に」と何度ももったいつけてくれたのはいいが、やっぱりワイドショーの芸能コーナーで充分。ただ、ビートたけしのスピーチを、ワイドショーなどでカットされた部分も含めてたっぷり流してくれたのは、とてもよかった。
そういえばなぜか、こぶ平は結局全然出なかった。泰葉も美どりも。海老名家総出演バラエティーというわけでもないのか。1時間たっぷり泰葉リサイタルでもやれば、それはそれですごいことになりそうなのに。
そして一番驚いたのは、「今週はここまで!」と、このご祝儀企画を来週も放送するということ。結局、なぜ今この番組なのかという謎は抱えたままだが、1時間付き合ったことで、結局自分が「誰が見るんだろうか」側になってしまっていたことは確かだ。もしかしたら、伝説の番組になるかもしれない。そんな気もしたりしてきた。
三平師匠、佐智子さん。ご結婚おめでとうございます。
(太田サトル)
美どりと泰葉の生ケンカの方が視聴率狙えるよ!
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