『Mステ』の「出身地別売上ランキング」で、都道府県格差が甚だしい
10月14日に放送された『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)は、「出身地別アーティスト売上ランキング」として、人気アーティストたちのシングル、アルバムの総売り上げ総数を、出身都道府県別にランキング化して紹介していくという3時間スペシャル。
つまり、どの県で誰が一番売れているのかを発表するというわけ。『Mステ』も世代別や年代別や1位をとった人とか、いろいろランキングの切り口を変えてくるもんだ。企画会議で、「次は何ランキングでいきましょうか」とかやっているのだろうか。
見る前に思うことは、どう考えても東京都や大阪府などの大都市に人気アーティストが集中して、県ごとの格差が生じそうだということ。そんなこともあり、バンドやグループの場合には、メンバーがここの出身といった感じに、多少こじつけて分散化をはかりそう。
実際、SMAPは中居正広と香取慎吾の出身地として神奈川県扱いで、AKB48は前田敦子の千葉県、EXILEもTAKAHIROの長崎県という扱いになっていた。これはリーダーやグループの顔のようなポジションのメンバーだから、まあいいか。バンドも、基本的にはメインヴォーカルの出身地を基準にしているよう。
それでもランキングの地域格差はあって、東京都や北海道など10位からの発表のところがあれば、後が続かなかったのか、1位だけ、1&2位だけ発表のところもあったり。
それにしてもこの地域格差、想像以上にすごかった。たとえば東京都は、10位がプリンセスプリンセスの1,253万枚で、5位が嵐(2,081万枚)。1位はMr.Children(5,498万枚)。福岡県も10位の広瀬香美(917万枚)から始まり、チェッカーズ、郷ひろみ、井上陽水もいるし、3位が松田聖子(2,953万枚)、2位チャゲ&飛鳥(3,140万枚)、1位は浜崎あゆみ(4,970万枚)というレベルの高さ。
神奈川県も10位が近藤真彦(1,267万枚)で、ゆず(1,317万枚)でも9位というハイレベル。3位がSMAP(3,268万枚)で、1 位はサザンオールスターズ(4,784万枚)。
その一方で、例えば佐賀県。1位はBENNIE K。売り上げ185万枚。いや、それでもすごい枚数なんだけど、東京や神奈川の10位の数分の1だ。そして、香川県ではマキシマム ザ ホルモンが52万枚で1位、徳島県も2位がチャットモンチーで72万枚とか、十万台になっちゃった(徳島1位はアンジェラ・アキだ)。石川県はcapsule(31万枚)が一番売れたアーティストなんだそうだ。繰り返しますが、それでも十分なヒット枚数なんですけどね。なんか、高校野球の激戦区名門校代表と初出場校との対戦みたいな気がしてきた。
他にも、山口県→GAO(210万枚)や、栃木県→池田聡(152万枚)、和歌山県→玉置成実(148万枚)など、それなりにすごいんだけど、本当に他に有名アーティストはいなかったのかと、失礼ながらもついつい思ってしまう。ちなみに演歌系の歌手はランキングの対象外のよう。宇多田ヒカルも登場しなかったが、アメリカ扱いなんだろうか。
層が薄い(?)県だって、熊本県の森高千里や、大分県のglobeなど、ヒット曲の多いアーティストが1位だと、それなりに格好がつく。そして、岡山県1位のB’z。全アーティスト中ナンバーワンの8,013万枚って、ハンパない。
全47都道府県の締めくくりとして最後に紹介された富山県の1位が、アラジン(32万枚)。オチ扱いなんでしょうか、これ。
ところで、全国のランキングの名曲たちがVTR紹介されるときに、ゲストのリアクションがワイプ画面で抜かれるのだが、大阪府第1位のL’Arc~en~Ciel(2,873万枚)、hydeさん。「もしもピアノが弾けたなら」を小さく口ずさんでいたり、中森明菜や山口百恵ちゃん、ZARDの曲に合わせてユラユラ揺れていたりする姿は、なんかカワイかったです。
次は、血液型別売り上げランキングかなんかでしょうかね。
(太田サトル)
「B’z LIVE in なんば 2006 & B’z SHOWCASE 2007-19-at Zepp Tokyo」
ちょっと~、TAK MATSUMOTOは大阪出身なんだけど無視?
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