『ルパン三世』キャスト交代劇、銭形警部以外は「ギャラはそこそこ」?
人気アニメ『ルパン三世』の声優陣が、16年ぶりに変更されることとなった。ルパン三世の栗田貫一、次元大介の小林清志は続投し、銭形警部を山寺宏一、石川五ェ門を浪川大輔、峰不二子は沢城みゆきがそれぞれ担当することに。お茶の間にすっかり定着していた声優陣の大胆な変更にはどんな理由が?
「アフレコの風景を見ましたが、約1年間に及ぶオーディションの結果というだけに、違和感はまったくないです。声優業界で『一番うまい』と言われる山寺さん、子役時代から声優として活動しているベテラン浪川も、元の声優さんのしゃべりにソックリです。沢城も若手ナンバーワンと言っていい実力で、女性声優の中では林原めぐみのような”天才”に近い存在です。正直なところ、クリカンさんが一番ヘタでしょうね(笑)」(番組制作関係者)
実力派で固まったという新ルパン。声優一新といえば、2005年の『ドラえもん』(テレビ朝日系)が有名だが、名のある声優をあまり起用しなかったことによる批判も相次いでいた。
「業界では有名な話ですが、『ドラえもん』はドラえもんの大山のぶ代とほかキャストたちとの”不仲”が声優陣変更の理由と言われています。大山はアニメ界の泉ピン子とささやかれているほどで、スタッフもさまざまな面で手を焼いていたそうですから。心機一転した新声優陣も『イメージと違いすぎる』と放映当初はあまり評判がよくありませんでした。対してかつてのルパンファミリーはみな仲もよく、前ルパンの故・山田康雄さんを中心としたいいチームだった」(前出関係者)
かつてのイメージを一新してしまうことによるファン離れも危惧されたことだろうが、業界からは賛美の声が多く聞かれる。ギャランティーを巡り対立した結果『名探偵コナン』(読売テレビ・日本テレビ系)から降板した神谷明の例とも違って、円満な卒業であったことも理由のようだ。
「実際に最近の銭形や不二子は『見ていてツラい』という声もありました。特別、若さが必要な役どころではないものの、70~80代の声優ではやはり限界もあるでしょう。制作側としても長年共に作品を作ってきた仲間だけに苦渋の選択だったことでしょうが、英断だと思います。次元の小林は続投ですが、本人がまだまだやる気なところと、あのダンディーなしゃべりを表現できる人間がいなかったことが理由かもしれませんね」(アニメ制作スタッフ)
またベテラン揃いの新キャストだが、山寺をのぞけばあくまで「それなりのギャラ」だという。そもそもアニメ声優の現場では「ジブリ以外は法外な金額はあり得ない」というのが通例のようだ。
「『ルパン』に関して言えば不定期の単発作品であること、オーディションに制作費をつぎ込んでいることから、そこまでのギャラを受け取っているはずがありません。むしろ、彼らからすれば”伝説”的なキャラクターを担当できることが、何よりの栄誉でしょう」(前出スタッフ)
各方面から大絶賛の『新ルパン』。12月2日の本放送に期待したい。
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声優界の和田アキ子は誰!?
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