徹子が増長させた、川越節とイケメンシェフの果てしない野望
9月29日放送の『徹子の部屋』(テレビ朝日系)、ゲストはイタリアンシェフの川越達也氏。川越シェフといえば、”イケメンシェフ”としておなじみではあるが、基本イケメン好きの徹子さんは盛り上がってくれるのだろうか。それとも、徹子の攻撃で、時折”どや顔”寄りに見えてしまう「川越スマイル」が、粉砕されてしまわないだろうか。
そう思っていたところ、番組冒頭で、
「ホ~ントにカッコのいい方で。『イケメンシェフ!』とこないだクイズでご一緒になったとき叫んだんですけど」
と、徹子さんはいきなり「イケメン」に食いついてきた。
「召し上がるときの顔とかスマイルがすごくいいと、一躍有名に」
とか、早々に「イケメン」と「スマイル」を連呼され、謙遜しながら照れるシェフ。でもちょっとうれしそう。
トークは川越サクセスストーリーが語られていくわけだが、勤めてきた店がことごとく閉店してしまったり、自分の店を出して軌道に乗るまでの苦労話を混ぜながら進む。一番大切なのはサービスで、代金に関しても、
「OLさんとか、お勤めの方々が一生懸命1カ月働いて、そこの中からお小遣いとして出していただくお代金ですから。その気持ちは常に忘れちゃいけないなぁと思って」
と、謙虚。そして、がんばった末に代官山に進出できた、といういい話の流れになってきた。しかし。
「代官山!」
なぜか、地名に反応する徹子。何かに食いついたらしい。危険な香りがする。徹子が話し始める。
「渥美清さんが、代官山アパートに住んでいて、独身のころね。あのへんよくね、二人でブラブラしたり、食べたりしたことありましてね」
自分の代官山の思い出を広げ始めちゃった。再び川越ストーリーに軌道修正。今度は子どものころの話。小さいころから「料理がちょっと分かる子ども」で、将来の仕事も、
「仕事のチョイスをするときに、もしかしたら料理を選ぶのかな、っていう感覚はありました」
と、川越節にエンジンがかかってきた。とにかく「味が分かる子ども」だったそうで、調味料も、これとこれを足すとこんな味になるだろうなという感覚もつかめていた子どもだったのだとか。そんなキッズ川越は、給食食べながらも、
「ここでちょっとお醤油とか、お砂糖とか足してあげれば、もっともっとおいしくなるのになとか、そういうふうに思う子どもだったんです」
給食のおばさんからしたら余計なお世話かもしれないが、これもまた、「もっとおいしくしてあげたい」という、親切心だから仕方ない。そんな話を満面の川越スマイルで言ってくれるから、そうなんだろう、きっと。
さて、番組終盤、将来の野望を語る川越シェフ。「全国のご家庭にいつもある調味料」を開発してみたいという壮大な夢をぶち上げた。
「お醤油、ケチャップ、マヨネーズ、とんかつソース、ウスターソース。それの次に皆さんに喜んでいただけるような……」
その名も、
「カワゴエ!」(徹子)
カワゴエ!! KAWAGOE!! 「ちょっとカワゴエとってくださる?」とか「もうちょっとカワゴエ足したほうがいいかもね」という会話が将来交わされるようになるかもしれない。すごいぞ、川越シェフ。
「カワゴエ、でいいんです! タツヤでもいいんです!」
とシェフは言うが、「でいいんです」っていうより、むしろ「KAWAGOE」と付けちゃいたいでしょう。自身のプロデュースした食品に、いつも自分のスマイルを前面に出してアピールしているわけだし(ただ、キムチのパッケージが、ドアップの写真から、かわいいイラストに変更されたのは、ちょっと寂しい気もしますが)。むしろ、「徹子さん先に言ってくれてありがとう」なのかもしれない。だって、徹子に、
「『カワゴエかけよ』、って言われたい?」
と言われた瞬間の、
「そういうことです!」
と返事した川越スマイル、超誇らしげで最高だったから。
(太田サトル)
KAGOMEに訴えられないといいね!
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