カルチャー
[女性誌速攻レビュー]「steady.」10月号

起用モデルや誌面作りから漂う……「steady.」は女性誌界の田中みな実!

2011/09/10 17:00
「steady.」(宝島社)10月号

 今月の「steady.」発売の前日、お笑いコンビ・アジアン・の馬場園梓が同誌の専属モデルになったということで、大々的に記者会見を催していました。女性誌レビュー読者の方でも、「steady.」とは何ぞや? とノーチェックだった方もいらっしゃるかもしれませんが、こんなにモノ申したくなる雑誌は今のところ「steady.」以外に存在しない!

 とりあえず表紙の右上には、この雑誌のテーマである「かわいい服で通勤したい!」というキャッチコピーが小さく踊っています。中身を読んでいただければ十分お分かりいただけるかと思うのですが、このキャッチコピーの真意は、「かわいい服を着て会社に行って男性社員を捕まえたい!」ということです。そして、ページをめくればめくるほど、「結婚」のことしか考えてないことが伝わってくるはずです。そうです、この雑誌は、どうやって誰かの「ステディ」になるかに関しての、実用専門誌なのです。

<トピック>
◎ぽっちゃりモデル専属デビュー「馬場園の着やせ着まわし」
◎みんなが欲しい秋服(はあと)好感大調査!
◎マツコ・ヨットスクール

■オンナの多面性ということでしょうか

 さて、スルーすることができない馬場園さんの専属モデルデビューですが、女性誌でモデルとなった喜びを全身で表現しているように見えます。基本的にはドヤ顔のオンパレード。着まわしコーデのページでは、キャラクターまで設定されていました。「大好きなスイーツをたくさん食べられるからと、お菓子メーカーに就職。デスクの上には崩れ落ちそうなお菓子の山が!」という一文は、リアリティーも自虐目線もあって好感が持てます。

 そんな馬場園さんのTwitterには、たくさんのお祝いメッセージが寄せられています。ところが、同じ吉本芸人のとろサーモン・久保田和靖からの「ぽっちゃりはここにもいますけどー」というメッセージには、「おめぇは歯がガタガタじゃねーかバカ!」と穏やかではない返信をしていました。裏の顔と表の顔を使い分けるのも、ステディになるには必要なのでしょうか……。

■一体誰のステディなの?

 「みんなが欲しい秋服(はあと)好感大調査!」という特集には、かつては東方神起のジェジュンとの熱愛が発覚したことで韓流ファンから目の敵にされていたと思ったら、今度はロンブー・淳と交際が発覚し、”隠れビッチ”の呼び声も高い矢野未希子も出ています。ほかのページには次長課長の井上聡とヨリを戻しただの、戻さないだのが唯一の話題となっている優木まおみ、元マネジャーとの間で訴訟を起こしている加藤夏希と、「誰のステディなんだかはっきりしねーんだよ!」というモデルの起用が多いようです。

 みんながみんな目を三日月みたいにして癒やし系をアピールしている割には、誰かの「ステディ」としての幸せ感が漂って来ないのが不思議です。

■こっちがまるで悪者……

 モデルのアヒル口率やカジュアル過ぎず甘過ぎないコーディネート、そしてモデル陣の顔ぶれ……この本を読んでいて何度となく思い出すのは、TBSの田中みな実アナウンサーの顔です。自分は弱くてみんなに庇護されるべき存在だということを、うるうるした瞳と甘い雰囲気でアピールをしつつ、以前マツコ・デラックスと共演した際にもマイクが拾わないように細工しながら「ホントに嫌いなの」と言ったマツコに対し、「私は大好きです!」と言いながら泣くという”被害者ヅラ復讐”を果たした田中。決して自分を不利な立場に置かず、男性諸氏を味方につけ、「なんでみな実をいじめるんだよ!」とこっちを悪者に仕立て上げる狡猾さはもはや才能!

 マツコ・デラックスが「steady.」と田中みな実の共通点に気付いているかどうかはわかりませんが、なんとこの雑誌ではくしくもマツコ・デラックスが連載をしているではありませんか!

 コラムの冒頭に「今月も担当編集ちゃんは、読者のみなさんの関心事をいくつもピックアップし、そのニュースソースまで調べてくれた上に、何故その話題をアタシに書いて欲しいのかまで書き添えてくれました」とあります。たぶん、「steady.」の関心事ですから、彼氏と結婚したいけど、なかなか切り出してくれない……などというリアルな問題だったのかもしれません。

 でも、このコラムでマツコが書いていたのは、海外在住の知人から届いた荷物の宛名が「Mr.Matsuko Deluxe」だったことから、己のセクシャリティーを考えるという内容でした。一見自由気ままに連載しているように思えるマツコですが、これは「steady.」や田中みな実系のオンナに対する正攻法なのかも。あちらの言うことには一切触れず、耳も貸さず、自分の話だけを押し通す。接点を持たなければ、被害者にされる可能性を少しでも低くできますからね。

 と考えると、「steady.」=田中みな実説が信ぴょう性を帯びてきました。来月からも、どんどんっそんな「steady.」の”魅力”を分析していきたいものです。そんなことをしていたら、「steady.」読者がかわいそうだよ! と男性から非難の声が寄せられそうですね……。
(芦沢芳子)

「Steady.」

馬場園さんガンバ!!


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最終更新:2019/04/08 19:43
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