スポンサー離れが深刻に……「M-1」後釜の「THE MAZNZAI」に早くも心配の声
昨年終了した「M-1グランプリ」に代わって、今年からスタートした漫才師決定戦「THE MAZNZAI 2011」。「THE MANZAI」は、かつてツービート、紳助・竜介らを輩出した漫才番組で、この度29年ぶりに復活する。コンビ結成10年未満という出場条件のあった「M-1」と違い、「THE MANZAI」芸歴は関係なし。主催するテレビ局もテレビ朝日からフジテレビに代わったものの、審査委員長はM-1同様に島田紳助。先日発表された、本選に出場できる”認定漫才師”50組も、博多華丸・大吉などベテラン漫才師が残ってはいるものの、ほとんどはM-1同様の若手コンビばかりが名を連ねている。方向性がいまいち見えない「THE MANZAI 2011」に、早くも不安の声が挙がっている。
「『M-1』が終わったのは、発起人である紳助が”M-1の役目は終わった”とやる気を失くしたからというのが定説でした。しかし実際は、オートバックスがスポンサーを降りることが決定したのが最大の理由。若者の車離れによる売り上げ低下に加え、08年のNON STYLE以降はチャンピオンがブレイクせずにCMで起用するにしてもスポンサー的には旨みはなかったですからね」(テレビ局関係者)
しかし事実上の主催者である吉本興業的には、参加者から参加費も取れ、予選の観戦チケットも売れるM-1のような大会はドル箱。そのためフジテレビに売り込み、急きょ「THE MANZAI 2011」プロジェクトを発足したが吉本としても予想外の出来事があった。
「急すぎたこともあり、大会をバックアップしてくれるスポンサーが見つからなかったんです。3月は東日本大震災もあったし、企業はお笑い大会のスポンサーになる余裕はない。そのため大会で優勝しても『M-1』のときのような高額賞金など特典が用意できないまま、見切り発車でスタートしたのです」(放送作家)
公式には発表されてはないものの、優勝コンビにはフジテレビでレギュラー番組が与えられるという特典が用意されているという。しかしその番組の内容も放送時間帯も不明のままだ。
「そんな事情を耳にしているので、参加している芸人の間では不満の声しか出ていないですよ。特典のレギュラー番組だって本当に始まるかも現段階では不明だから当然です。吉本が主催していたお笑いフェス『LIVE STAND』もスポンサー離れが原因で今年は開催されなかったし、『THE MANZAI』も今年だけの開催になる可能性が大ですね」(事務所関係者)
07年に始まった「LIVE STAND」は初年度はチケットの売れ行きの悪さや、仕切りの悪さが不評だったが、徐々に動員も増えファンに定着していただけに、今年の中止でまた勢いが失われてしまうことが心配だ。お笑いブームが飽和に達したいま、お笑い業界も苦戦を強いられているようだ。
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