海産物100品目中、28品からセシウムが検出! 「食の安全」は誰が守るのか
下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の”欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!
第84回(7/14~7/19発売号より)
サッカーワールドカップ優勝! なでしこジャパンが快挙を成し遂げた。久々の明るいニュースだった。まじめに感動した。だが、現実に戻ると、今大きな問題となっている”被曝牛”の存在が離れない。公表される”事実”は疑問だらけ。またぞろ風評の心配などという報道もあるが、この事態は風評と片づけてはいけない。
1位「オセロ中島を巡る『霊能者』『洗脳』『オウム』『捜査』……」(「女性セブン」7月28日号)
2位「海産物100品目『放射能汚染度』リスト」(「女性セブン」7月28日号)
3位「大神いずみ懸命減量のすきに夫・元木大輔が通う『ヘキサゴンな女』(「女性セブン」7月28日号)
今週のランキングはすべて「セブン」である。芸能あり、放射能ありで、どうしても他2誌をランクインさせられなかった。
まずはオセロの中島知子の続報だ。先々週「週刊文春」(文藝春秋)がスクープした中島の激太りの理由――それは恋人だった谷原章介との別れや井上陽水との不倫であり、特にそれら恋愛トラブルの相談に乗り、弱みに付け込んだ40代の女性霊能者の存在だった。
その後、中島は霊能者に心酔して彼女と同居。霊能者の言葉にしか耳を貸さなくなっていった。「肉を食べろ」と言われると、毎日でも肉を食べ続けた中島。しかも肉を食べたかったのはどうやら”小太り”の霊能者だったとか(笑)。
だが笑いでは済まない続報が「セブン」記事に掲載されている。中島を洗脳したこの霊能者がなんと菊地直子ではないか、という驚愕の疑惑だ。菊地直子――オウム真理教事件でサリン製造に関与したとして指名手配され、以降16年間も逃亡し、”走る爆弾娘”という異名を持つオウム信者だ。その菊地が実は女性霊能者!? その根拠は菊地と霊能者の年齢、容姿が似通っていたため、警察当局も色めきたち内偵を開始、指紋や周辺捜査をしたというのだ。事実だったら超ド級のスクープである。だが結果はシロ、人違いだった。
普通だったら「なーんだ」で終わってしまう記事ではあるが、一概にそうも言えない。この記事はオウム、霊能者というキーワードを持ってきたことで、”洗脳”の恐ろしさを改めて問題提起させているからだ。
芸能人が霊能者や占い、スピリチュアルに傾倒する。これは決して珍しいことではない。「よくあること」で済まされてしまいがちだ。しかし傾倒も度が過ぎると、洗脳やマインド・コントロールとなり、自分の生活や仕事、さらに周囲の人間をも巻き込み破滅させる。そして中島のケースはこれに当たる。実際に霊能者の存在が、相方の松嶋や両親との関係を壊し、父親は弁護士を介して説得を続けているという。まるで貴乃花(現親方)整体師洗脳の騒動時とそっくりなストーリー。貴乃花も父・兄と決別、しかも整体師の助言で過食したらしいし。
ともあれ洗脳の恐ろしさや脱洗脳の難しさを、オウム・菊地の存在でクローズアップすることで思い出させてくれた記事だった。いよいよ苫米地英人の登場か(笑)。
そんな「セブン」が取り組んだのが、海産物100品目リストだ。青森から静岡までスーパーや商店で売られている海産物を入手し、放射線の検査を行った。結果は100品中28品からセシウム検出。しかもこれまで検出されていなかったセシウム134が検出されたという。やっぱり。もちろん数値は政府がいう暫定基準値以下である。しかし放射線は確実に存在する。さらにヒラメやブリからも検出され、「確実に食物連鎖が進んでいる」という。今後さらに進むのでは、と素人でも不安に思う。
事故以降、「魚介類には放射能は貯蓄しない」という大ウソを吐き続けてきた政府。魚介類の検査を各県に任せるという農水省。実際にはすべての魚介を検査するのは無理、という自治体。にもかかわらず「食べて応援しよう」とキャンペーンを張る農水省。ってことは放射能汚染の実態など国は把握していない、するつもりもないということだ。これで「流通しているものは安全」と言われて、誰が信じるものか。
それは牛肉汚染で決定的になった。「検査して流通させた」「牛には影響しない」って牛の表面だけを検査していただけじゃないか。そんな検査方法だと国民は知らされていたか? エサの稲わらも検査対象外だった。宮城のわらから検出されたということは、その周辺の土壌だって汚染されている可能性は高い。井戸水は? 農産物も「その地域で栽培されている主要な野菜の検査」(農水省)しかしていないらしい。 「安全」という”放射線偽装”は続いている。
チェルノブイリ周辺では、現在でも小売店に農作物や牛乳などの放射線を測定する簡易機器が置いてあり、測定してから販売するという。日本もすべての店にこの装置を配置したらいい。もちろん東電のカネで。もし高かったら子どもや妊婦は避ける。高齢者は安い値段で、買うかどうか判断する。政府が将来の補償を恐れて過小評価する以上、今は自衛策しか残されていない。
元木大介が浮気していた。といっても悲しいかな、今の日本ではほとんど話題にならない。そもそも元木が”どうでもいい”小物だしね。相手はモデルの神戸蘭子。おバカユニットのメンバーでもある。こっちも”どうでもいい”。
2人は神戸のマンションで何度も密会していた模様。双方苦しい言い訳をしているが、「セブン」は2人の密会を14時間以上にも渡って見届け、写真も抑えてた。普通ならまあまあのスクープである。が、2人の小物ぶりからか少々話題性にはかける。お気の毒である。
そして不倫カップルの方は、そのうち別れるだろう。元木の妻は、元アナウンサーの大神いずみ。幼い子どもが2人いる。大神は元木より、そして神戸より賢い。おバカな夫を操縦できるのは、おバカな若い女より、賢い妻。元木も大神と別れたらテレビの仕事が減ることくらいは分かってる(と思いたい)。
自分で調べるほどに放射線が分からなくなる……
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