「便座カバーは靴下」! 鬼の節約でマイホームを切望するラブママの実態
海、お祭り、花火大会……美ママは夏のイベントが大好き。「I LOVE mama」でもゆかた特集は恒例です。昭和のお母さんたちがびっくらこいちゃうくらい、最近の浴衣はデーハーで個性的。ピンクの薔薇がこれでもかとプリントされた浴衣、レースの半襟、パールの帯締め、作り帯の上に兵児帯の重ね付け。リボンにお花にフワフワレースが全身に施されていて、まるで歩くギフト包装のよう。これなら大混雑の花火大会でも、ランドマークになれること間違いなしです。ちびコが迷子になった時に見つけやすいという配慮でしょうね、きっと。
<トピックス>
◎mama MONEY 公式調査報告書2011
◎お金があったら欲しいアノ家電大研究
◎この夏おシャンピーなTシャツコーデ始めました
■♪マイホームと靴下と美ママ~
まずは今月の大特集「mama MONEY 公式調査報告書2011」を見てみましょう。ラブモたちがセクシーな”チャリーンズエンジェル”に扮し、節約というミッションをクリアするという設定です。チャリーン(お金)なエンジェルたちが向かう先はそう、マイホームという野望。
アンケートによると「I LOVE mama」読者の約5割が専業主婦、平均年齢24歳、その中で7割のママたちが平均131万円ほど貯金をされているのだとか。中にはマイホームのために800万円貯めているママも。独身時代は使い放題だったお小遣いも、現在は「なし」と答えたママが36%。その理由が「パパに申し訳ない」とは、「VERY」「STORY」(いずれも光文社)読者に聞かせたい!
食費や光熱費をコツコツ削り、自分のお小遣いはブログのアフィリエイト、コスメは100均、洋服はしまむらで乗り切るママたちの基本情報が明らかになったところで、恒例の節約裏技ネタ50。気になったものをいくつかピックアップしますと「新聞とってません」「便座カバーは靴下で代用」「パスタは1分だけ茹でて、あとは放置」「賞味期限の切れた小麦粉は洗剤になる」「0円でお湯を沸かす」「靴下は永遠に使う」などなど。「TV欄とチラシしか見ない新聞ならネットで十分! 今すぐ解約しちゃおう★」と、同じ紙媒体を「解約しちゃおう★」とそそのかす軽やかさは「I LOVE mama」ならではですし、靴下との永遠の契りなど思わず目頭を押さえたくなります。ママの美脚を彩ったニーハイソックスが、今は便座をカバーする栄枯盛衰。
しかし、ママたちをそこまで熱狂させるマイホームとは一体どういうものなのでしょう。ちょっと前までアナタ、プチ家出とか繰り返したりしていたのではないの? 美ママたちの「家」に対する歪んだ憧れに考えさせられるチャリーンな(忘れてた)企画でした。
■JK仕込みのちょい足しテク
続きましてはBOOK in BOOK「イケ麺ばかり100品登場!! ラブママ学園イケ麺部」です。『花ざかりの君たちへ~イケメン☆パラダイス~2011』(フジテレビ系)がモチーフになっているのか、珍しいラブモたちの男装が拝めます。
男装はともかく、その内容はマンネリしがちな麺料理を、作り置きのソースや具のアレンジで”イケ麺”に変えようというもの。レシピ紹介の前に”アンティパスト”として読者アンケートから選ばれた17人の”イケMEN”が登場。チャン・グンソクや向井理、小栗旬など定番イケメンに加えて、『仮面ライダーOOO(オーズ)』(テレビ朝日系)で人気の三浦涼介(アンク)や岩永洋昭(バース)、『天装戦隊ゴセイジャー』(テレビ朝日系)の千葉雄大など、ちびコのいるママらしいライダー系イケメン、辻ちゃん、つーちゃん(益若つばさ)への契りとして杉浦太陽や梅田直樹もイケパパとして登場。しかしみなさん、舞台やら映画やらイベントやらの告知が多くて、それだけで半分くらい誌面を使っています。
また読者からレシピを募った「みんなのイケ麺×イケダン自慢大会開催★」では、紹介されるレシピより、その横で微笑むプリクラの不自然さに目が釘付け。ママのデカ目モードにパパまで付き合わされて、夫婦して「まぶたに目を描いたガガ」状態に。麺レシピがちっとも頭に入ってこない中、最も興味深かったのは「インスタント麺ちょい足しランキング」。赤いきつねに粉末のコーンポタージュを足して「クラムチャウダー風うどん」、セブンのおでん(しらたき)にトマトジュースを足して「コンソメトマト麺」、チキンラーメンにピーナツクリームを足して「ちょい甘香ばし麺」など、「マジすか」なアイデアのオンパレードでした。元JKらしいジャンクなメニューに胸が熱くなります。「どん兵の天ぷらそばも黒酢ドリンクを入れればヘルシーな一品に」はならんですから! 「じゃがりこのサラダ味食ってっからビタミンとか大丈夫だし~」と言ってた浜田ブリトニー先生を思い出しましたよ。先生の場合は処世術だけどね!
今月は節約特集に合わせて「お金があったら欲しいアノ家電を大研究」なんてページもあり、その謙虚なタイトルに目を潤ませながら拝読させていただきました。「ヤマダ電機」「ケーズデンキ」が2大人気量販店、また家電購入に「ドンキホーテ」を推すママが多いのもラブママっぽいです。靴下を使いまわし、小麦粉で洗濯しながら、郊外大型量販店で憧れの家電をうっとり眺める美ママたち。「高度経済成長よ、再び」と願わずにいられない「I LOVE mama」9月号でした。
(西澤千央)
美ママたちって、普段からガガメイクじゃん?
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