女子スポーツ界を混乱させる、「ガールズ」というネーミングの罪
――毒舌コラムニスト・今井舞が、話題のアノ人物やアノニュースをズバッとヒトコトで斬り捨てる!
◎呼称では誤魔化せない壁
競輪で、女子選手による競技が復活するらしい。そのまんま「女子競輪」でいいのに、ネーミング「ガールズケイリン」だと。そうやって、かわいい呼称にすりゃいいと思って。どう見ても「ガールズ」って人材いなかったぞ。女子ゴルフが「ガールズゴルフ」になったら、不動裕理は困るだろう。だから女子ゴルフは女子ゴルフ、不動裕理は不動裕理、アン・ソンジュはアン・ソンジュでいいのである。何言ってるかよく分からんが。とにかく、浮つきがちな「女子スポーツモノ」は、身の丈に合った呼称を。要は「鏡持ってこい鏡」ってことだ。
◎役作りいらず
NHKドラマ『マドンナ・ヴェルデ~娘のために産むこと~』で、代理母として娘の子を高齢で妊娠する妊婦役を演じている松坂慶子。相変わらずセリフ棒読みで、取り着くしまのないレベルののっぺらぼう演技なのだが、今回主演となったのは、彼女のあの体型に白羽の矢が当たったからだろう。あんなに「ナチュラル・ボーン・妊婦」な体型の女優はそうそういない。妊娠する前のシーンから妊婦にしか見えなかった。この役を演じるために生れて来た女優、そんな感じ。とりあえず終わったら痩せろよな。
◎ポスト松坂慶子
あと、最近にわかにCMに出だした常盤貴子。完全に体型が松坂慶子化してる。特に「アタックネオ」って洗剤のCM。たぶん体型隠しの為に、ラインが目立たない大きめのアッパッパーみたいなワンピース着て出てると思うのだが、いかんせん、二の腕とふくらはぎのちょうど一番太いとこで肌が出るデザインなので、狙いが完全に裏目に出てる。ぱつぱつ。ああいうユルい服は、中で体が泳ぐぐらい細い人間が着ないと、かえって肉感が目立つんである。デブがテーマの『リバウンド』(日本テレビ系)ってドラマの間に流れてたのを見たせいか、何かちょっと遠回しに釘刺された感じ。「ダボっとした服着りゃ、デブが誤魔化せると思ってんじゃねぇぞ」と。とりあえず、妊婦を主人公にしたドラマを作ろうと思ってる業界の方、常盤貴子はお勧めです。逆に言えば、今の常盤貴子には妊婦以外はやれん。
今井舞(いまい・まい)
週刊誌などを中心に活躍するライター。皮肉たっぷりの芸能人・テレビ批評が人気を集めている。著書に『女性タレント・ミシュラン』(情報センター出版局)など。
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