サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビュー50代のファッション誌、「HERS」で萬田久子のお転婆ぶりが止まらない! カルチャー [女性誌速攻レビュー]「HERS」5月号 50代のファッション誌、「HERS」で萬田久子のお転婆ぶりが止まらない! 2011/04/14 16:00 女性誌速攻レビューHERS 「HERS」(光文社)2011年5月号 「JJ」、「CLASSY.」、「VERY」、「STORY」と、数々の女性誌を世に送り出している光文社が発行する、50代女性向け「HERS」が女性誌レビュー初登場です! コンセプトは「『まだ50、もう50』。ズルく、可愛く、美しく。まったく新しい50代女性のためのファッション誌(媒体概要より)」とのことです。元ミス・ユニバースの萬田久子が表紙で着た服は必ず売れるというジンクスまであり、創刊3年にして、本誌売り上げも伸びているアラフィフ雑誌。今月号の特集は「『お転婆シンプル』コーディネートBOOK」。いったいどんな世界が広がっているのでしょうか。それでは早速中身を見ていきましょう。 <トピック> ◎「お転婆シンプル」コーディネートBOOK ◎ヨコハマSNAP「デニムはゆるく着ます」 ◎初孫ギフト選び……くすぐりたいのは若きグランマの自尊心 ■萬田久子の荒業コーデ 「お転婆心の見せ所です」と突然始まる巻頭のTシャツ特集。萬田久子の私物を交えて20枚ほど紹介しているのですが、どれもこれも個性的すぎて、20~30代女子でもちょっとちゅうちょしてしまう代物ばかり。特筆すべきは、萬田久子着用コーディネート。全3カット中2カットで、Tシャツを前後逆に着ることを提案しています。「(バックプリントのTシャツを前後逆に着て)こうやって、プリントを前にして着てもカワイイでしょ」とお転婆を通り越した荒業を披露。自分の似顔絵付きオリジナルTシャツなのですが、だったら最初からフロントプリントにして作ればよかったのでは? なんてつっこみはナンセンスです。 そして、この後から大特集「『お転婆シンプル』コーディネートBOOK」が始まるのですが、巻頭の萬田久子のお転婆ぶりが強すぎてまった印象に残りませんでした。色の投入・テイストのミスマッチ・大ぶりアクセサリーなどを「お転婆ワザ」として紹介しているのですが、基本がシンプルコーデだけに、おとなしめ感が否めません。来月号もお転婆アイテムを使った特集が組まれているので、Tシャツを前後逆に着る、という荒業を超えるコーディネートを期待しています! ■いくつになっても女性はコンプレックスの塊です ファッションに大切なのはトレンドはもちろん、その土地柄の気分に合わせなければいけません! と、スナップで横浜ファッションのトレンドを紹介しています。「きれい~」「50代には見えな~い」と、日々賞賛の嵐に包まれていそうな読者モデルたちですが、半数以上がチュニック丈のトップスを着用していることに注目! どれだけ顔が美しくても、どれだけ日々の鍛練で体を絞っていても、やはりお年ごろ。ウエスト~太ももは年齢とともに脂肪が落ちにくくなり、女性が気になる部分ナンバーワンですからね。初夏の流行スタイルがゆったりシルエットとはいえ、15人中9人もが似たようなチュニック丈のシャツワンピorプリントワンピなんて、あまりにもかぶりすぎ。流行という言葉を隠れみのにして体型コンプレックスをうまく隠したつもり……なはずが、バレちゃってるから目頭が熱くなります。 しかし、ここまでかぶっているのを見ると、もしかして横浜には「チュニック丈+デニム(ロールアップ)」の人間しかいないのか? と思ってしまいます.。今月号はショーパン特集もあるので、そちらを参考に、横浜に新しい風を吹かせてみてはどうでしょう。 ■答えは「VERY」で! ほかのファッション誌では見ないであろう、初孫ギフト特集! そうなんです。「HERS」読者は孫がいてもおかしくないお年なのです!! しかし、ここは「HERS」の世界。紹介されるギフトは、どれもこれもがハイブランド。あくまでも初孫へのギフトなのですが、大切なのはグランマの自尊心。「こんな高価なものをプレゼントできる私」の演出に余念がありません。 こんな姑がいる嫁は大変だろうな……。お返しはいったいいくらの物をあげたらいいんだろうって絶対悩むと思います。「お返しなんていいのよ~」なんて笑顔で言っておきながら、裏では息子(夫)にグチグチ言っていそうだし。このギフトに対する正しい答えを「VERY」の公式HP内「VERY MARKET」で見つけてください。米とか風呂敷とか、すごいラインナップですから!! このほか、スリランカ旅行レポート、39歳でシングルマザーの道を選んだ社長の半生を語った読み物、体のパーツ別のアンチエイジングの方法などが紹介されています。女になったり、母になったり、おばあちゃんになったりと、特集によって読み手の立ち位置が変わる「HERS」。来月は、トレンディードラマの女王・浅野温子が登場します。あの人は今……? 感がありますが、「HERS」はこういった懐かしの人に会わせてくれる雑誌という楽しみ方もあるのかもしれません。 (小林理恵) 『HERS (ハーズ) 2011年 05月号』 「転ぶ婆」と書いて「お転婆」 【この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます】 ・「少女マンガから抜け出たよう」……「婦人公論」がNEWSのルポを掲載 ・「セレブとは我慢の集大成」という現実を見せた、「VERY」10月号 ・オバサンもダサい格好も許さない! 「VERY」が提唱する女道 最終更新:2011/06/14 20:30 次の記事 9・11での救助経験を持つアメリカ人元消防士が、一人で被災地入りしていた >