良縁探しの機会と言いくるめ、「UWAKI」(=浮気)を推奨する「an・an」
今週の「an・an」の特集は「美白術」とという広告が主軸になりそうな内容ですが、隠れた見どころに赤西仁インタビューと「浮気」があるのでチェックしてみましょう。巻頭に資生堂、シャネルの美白化粧品の広告が入っているのを見て「クライアント先行で組まれた特集か?」と早くも邪推してみたり……。特集を確認したところ、クライアントの商品が目立つように組まれていたのでやはりヌカリなしです。ということで、特集以外の企画を見ていきましょう!
<トピックス>
◎私の美白キープ術
◎真珠の輝きを手に入れるには?
◎INTO THE WILD赤西仁
■芸能人はどうあるべき!? 赤西仁と大東俊介
赤西仁の6ページ撮りおろしグラビアとインタビューが登場です。ソロ活動を始め、「アイドルからアーティストへの脱皮」過程にある現在の心境が語られています。「ラブソングの名手だけに曲作りには~」とか「作品にはアーティストの生き方が反映される」「赤西さん、もしかしたらDNAがアメリカ人なんですね」などなど、インタビュアーの言葉選びに背中が痒くなっちゃいましたが、赤西も真面目に返しています。
「有名になりたいわけじゃないんだと思う。ただ、表現したい……」
「俺的に”いい”と納得できるものしかやりたくないから」
すっかりアーティスト然とした返答に戸惑いますが、アーティストになったんだもの、これがデフォルト! 今後はこういうノリの記事が増えていくのは確実なので、いまから慣れていきましょう。
かたや、イケメン俳優として活躍中の大東俊介くんのインタビューは、嬉しくなっちゃうくらいのアイドル発言。「酒ももう3年ぐらい飲んでないです」(体型を維持するため)だなんて、どこかのアイドルに聞かせてやりたい! 「自立したい気持ちはある。でも、ちゃんとした”大人”がなかなか来ないんですよ、自分の中に」「仕事も、俺が『いや、これ自分に合わないです』って一番言えない人間じゃないかなと。なるべく自分を排除して伝えたいことを精一杯やる」――出来たコですね。
■「UWAKI」って表記するのはマガジンハウス病だぞ
また「an・an」が血迷った企画を出してきました。「浮気という甘美」で、世の女性たちに「浮気しなきゃ損、浮気は人間にとって自然なこと」と啓蒙しています。以前も登場した怪しい「恋愛学」の教授先生や、エッセイストのLilyとひらさわあきこ、小説家の佐々木真理が、女が浮気することのメリットを説いています。その章立ては、女のリアルな「UWAKI」話と、「UWAKI」するメカニズム、「UWAKI」にまつわる名言。
「優しい彼が物足りなくて、年下のヤンチャな彼とも関係してる」「彼とは別に1年で4人とセックスした」というお話にUWAKIの美味しさが感じられないのは筆者だけでしょうか。そんな中、恋愛学の先生が「モラルに縛られて、浮気という良縁探しの機会を見過ごすのはもったいない」と愉快な発言も。「良縁探し」とはうまいこと言ったものですね! あと断っておきますが、浮気の欧文表記は「an・an」に倣っているだけです! ボリュームは8ページと少なめで、読み始める前と読み終えた後で心にまるで変化がない逆におどろきな内容でした。
今号の「an・an」はクライアントを持ちあげる企画や自社刊行本の中身を薄めたような企画が。例えば表紙の吉高由里子は、フォトブック『吉高由里子UWAKI』が同社より発売中ですし、「浮気」企画もある。そして、『大東俊介辞典』が同社より発売中。吉高本も大東本も自社広が入っていますし、編集部だけでは企画が埋まらないのかと心配してしまいました。羽振りの良い広告に頼らない、自社刊行物のパブに頼らない、企画の自給自足を目指す「an・an」が見てみたい、と思っている人は多いと思うのですがいかがでしょう。
(二宮まい)
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