八百長、ドラッグ、女遊び……角界の生々しい実態を書いた暴露本で刑事告訴!
――『ジャニーズおっかけマップ』『タカラヅカおっかけマップ』や、”松田聖子の愛人ジェフ”による『壊れた愛』など、芸能人の研究本・暴露本など問題作を次々と刊行してきた、鹿砦社・松岡利康社長。”言論の自由”を守るために闘ってきた、社長の壮絶出版人生に迫っちゃうぞ~!
【日本相撲協会編】
芸能界に次いで、きな臭い噂が絶えない角界。過去何度も八百長疑惑が大々的に報道されていますが、そんな叩けば埃が出そうなところを見逃さないのが、暴露本でおなじみの出版社・鹿砦社。リアルな八百長の金の流れ、ドラッグや女遊びなどといった力士の素行など、角界のタブーに迫った『八百長~相撲協会一刀両断~』(元・大鳴戸親方/著)を1996年に出版。ところが、著者の元・大鳴戸親方と、本書の中で証言者として登場する橋本成一郎氏(横綱・北の富士のタニマチ)が、両者揃って出版直前に突然”病死”したのです。それも、同じ日に、同じ病気、同じ病院で……。
出版当時の様子を、鹿砦社社長の松岡利康さんは振り返ります。
「そうそう、この本ねー、関わった2人が、外国人記者クラブでの出版記者会見直前に同じ病院で亡くなったんだよね。”病死”ってことになってる……。実際のところはどうなのかって? それに関してはあんまり言えないなぁ(苦笑)」
どんなに赤裸々な暴露本でも、強気で出版してきたハズの松岡さんにしては、なんとも歯切れの悪いコメント。
そもそも、この本の内容は、もともと「週刊ポスト」(小学館)での連載をまとめたもの。でも、それならなぜ、小学館からではなく、鹿砦社から本が出たの?
「小学館も大手だからね、いろいろとしがらみが多かったんだろうねぇ。当時『週刊ポスト』とは付き合いが深く、ウチから出版することになったんだけどね。『週刊ポスト』は、この連載の最中に、相撲協会から告訴されたのよ。その後、連載内容をまとめたこの本(『八百長~相撲協会一刀両断~』)を出したら、僕も訴えられた。しかも、”鹿砦社”じゃなくて、”松岡利康”個人を刑事告訴されたんだよ(笑)」
とは言え、結局は泥沼化せずじまいだったようで、
「東京地検特捜部から電話が1回あっただけで、相撲協会からは何も来なかったんだよね。告訴されたあとに、東京地検特捜部に出てこいと言われて、弁護士を通して『なぜこの本を出したのか』などの内容を陳述した意見書を提出したの。それだけ。刑事告訴されたから、僕も結構覚悟してたんだけどねぇ~」
そして、それっきり何もなくて、2年後には不起訴になったのだそう。穏便に事が運んだといえど、やはり”刑事告訴”。心中穏やかじゃなかったのでは? と思いきや……、
「いやー、この96年頃はジャニーズから宝塚やら、裁判の十字砲火だったからなぁ(笑)。勝ちも負けも気にしてなかったし。当時は闘志に火がついてて、もうイケイケ(笑)! 特にジャニーズなんて多すぎてどれがどの裁判だから分からない、みたいな状況だったもの」
と、楽しげに言い放ったのでした。”裁判の十字砲火”って……! 普通は、裁判に関わることなんて、一生に一度あるかないかですよ、松岡さん!
「だけど、それが不起訴になったことがよくなかった。後に”アルゼ事件”で刑事告訴された時、日本相撲協会のことを思い出して、軽く見ちゃったんだよね。そういう意味では、僕のその後の人生に影響を与えた事件だったよ」
(朝井麻由美)
松岡利康(まつおか・としやす)
1951年9月25日生まれ、熊本県出身。同志社大学文学部卒業後、貿易関係の仕事に従事。サラリーマン生活を経て、83年にエスエル出版会を設立、88 年に一時期経営危機に陥っていた鹿砦社を友好的買収、同社社長に就任。05年にパチスロメーカー大手のアルゼ(現ユニバーサルエンターテインメント)を取り上げた『アルゼ王国はスキャンダルの総合商社』、球団スカウトの死に迫った『阪神タイガースの闇』などの出版物について、名誉毀損で神戸地検に逮捕、起訴され、有罪判決を受ける。
1月6日に開設した「ジャニーズ研究会」が早くもファンの間で話題に!
怖いよ~
こちらは「歌舞伎界とヤクザの共生関係」がテーマです
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