平子理沙な40代はイタい……「美STORY」がイタ可愛いにダメ出し!
今月の「美STORY」の表紙は、4人の女性のセミヌード。誰コレ? と思ったら、これがウワサの美魔女。第1回国民的”美魔女”コンテストのファイナリストたちが、今月から「TEAM美魔女」として本格的に始動するのだそうです。今月はそのお披露目号として、お祝いムードがムンムンと漂っています。では、その中身を見てみましょう。
<トピック>
◎TEAM美魔女、始動!
◎大特集 大研究・”一生可愛い女”テク!
◎ニッポン美容医療の夜明けじゃきぃ!
■TEAM美魔女が革命や奇跡を起こします
巻頭インタビューでオノ・ヨーコが77歳のムッチリ胸の谷間を披露しています。まあそれは勝手に披露すればいいんですが、問題はオノ・ヨーコにまで、TEAM美魔女への祝辞を述べさせていること。「あなたたちの雑誌の『TEAM美魔女』は美で社会貢献すると聞きました。美で世界を変えることはできるし、素敵なこと」なんておっしゃってます。そりゃ、この雑誌にとってのオノ・ヨーコなんて、ざんばら頭のラブ&ピース婆といった程度の位置づけかもしれませんがね、なにもそんなこと言わせなくても……唐突すぎて気の毒になりました。
齋藤薫の連載も、TEAM美魔女について書かれています。相変わらずのこじつけの魔術師は、中世ヨーロッパの魔女狩りと美魔女を結び合わせて、スッカスカの美辞麗句を並べ立てています。いわく、「現代の”美魔女”は幸運だ。おそらく時代が時代なら、その”ありえない若さ美しさ”を訝しがられ怪しまれ、畏れられただろう」「でも今はどうだろう。常識を超える若さ美しさは、男たちのみならず、女たちからも拍手喝采を得られるのだ」「”美魔女”は、魔法使いではない。でも魔法以上の奇跡を起こすことになるかもしれない」だってさ。ハァ? 「奇跡」とか本気でそんなこと思ってるんですかね。もしかして「齋藤薫bot」とかそんなんで文章つくってるんじゃないでしょうか、この人のコラムは!
……と、ここまででかなり鼻息が荒くなっちゃって、肝心のTEAM美魔女ご本人たちについては正直どうでもよくなっちゃいました。美魔女たちの私生活を追っているんですが、「ボランティアやってる」とかそんなことを語ってらした方がいらっしゃいましたよ。「ヤンキーだけど実は情に厚い」「ギャルだけど実は調理師免許持ってる」とかそんな流れで、若作りばかりしてるんじゃないくて社会貢献してるんだよと、そう言いたいのでしょう。「美と社会貢献」がキーワードらしいです。
■ダメ。ゼッタイ。平子理沙
大特集は「大研究・”一生可愛い女”テク」。「可愛いと思っているのは自分だけ? 40代、『カワいー』と『イタいー』のボーダーライン」と題して、40代がやってはいけない「可愛い」をリストアップしています。傍らには「『若くいなきゃ』って思いすぎないでほしい」「40代には若いコ以上にナチュラルでいてほしい」と、この雑誌のコンセプトを揺るがすヤングな男女どものコメント付き! これ、マジで本気で超絶に! ためになりました。ありがとうございます!! アラフォーの筆者は「イタいー」地雷を踏みまくっていたことに初めて気がつきました。パッツン前髪、ベージュリップ、パステルアイシャドウ……。まん丸チークに至っては、
「若いコなら健康的で可愛く見えるが。許されるのは平子理沙のみ」
だそうです。あまりに衝撃的で泣きたい気分ですよ。「アラフォーなのにガーリーな服着て、『平子理沙にして』と言われるとイタい……」という美容師の証言もありました。平子理沙(39歳)ってかなり危険人物みたいです。ええ、今さら知りました。他人のことはよく見えても、自分のことは見えないものなのです。これまで「40代はまだまだ」と安心して、なぜか自分をアラサーのくくりに入れていた35~39歳はぜひ読むべきです。ちなみに、この企画では本サイトのライター(20代)某さんが「どんなに張り切っても、細い毛根が年をカミングアウトしてますよ」と辛口コメントを寄せています。大きなお世話です!
■どんだけやってもいいぜよ
やたら「イタい」「イタい」と虐められた数ページあとに、「第2特集 ニッポン美容医療の夜明けじゃきぃ!」という企画が組まれています。そこでは、麻酔クリームや35ゲージ針を導入した「痛くない!」美容医療が紹介されています。もちろんこちらの「痛くない」は文字通り肉体的な苦痛がないという話なんですが、前の特集が特集だっただけにしみじみ考えてしまいました。医療行為を施して年齢にあらがうことはアリで、前髪をまっすぐ切るのはナシだなんて。要は、”ナチュラルに”若く見えるなら、ウラでいかに針を刺そうと作りこもうとアリってことなんでしょうね。だから前髪は”ナチュラルに”サイドに流しておけ、と。なんですかね、このナチュラルな若さに対する不自然なまでの執着は!
今月号は、ほかに「編集部ダイエットレース」と題して編集長、副編集長、編集者2名、ライターが、実体重とウエストサイズをさらしてダイエットに挑戦しています。これがまた、すごい。ウエストがアラウンド80! ま、実際、野放しにされた中年女なんてそんなもんです。美魔女にはじまり各ページになんだかんだと振り回されてしまいましたが、真実は副編集長のウエストサイズだけ! そんな気がした次第です。
(亀井百合子)
毛根、お大事に……
【この記事を読んだ人はこんな記事も読んでます】
・「腸美魔女」「大自然美魔女」を生み出す、「美STORY」と”家庭”の二重構造
・杉田かおるのTバックを前に完敗した、「美STORY」の”ぷりっ尻”企画
・「美STORY」のうっふん♪企画「乳間フレグレンス」って何だ?