並んで歯磨き、号泣、合唱…… 紅白歌合戦の気になる楽屋風景
前年から0.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)アップしたNHK『紅白歌合戦』で、最も視聴率が高かった歌手はSMAPの48.9%で、過去10年の瞬間視聴率でもSMAPは5回も最高視聴率をはじき出している。第一部ではAKB48が40.8%とダントツ。国民的アイドル軍団が「紅白2010 AKB48神曲SP」と題して歌った曲には、AKBの研究生や姉妹ユニットSKE48とNMB48も加わって130人体制。全員で一文字「AKB RED V」も華麗に披露。その後も他の出場者の応援やバックダンサーとして八面六臂の大活躍をした。時給450円(?)で働きすぎたメンバーの一人が、救護室に担ぎこまれるエピソードも残した。他にも8月に食道がんの手術を受け、長期休養に入っていたサザンオールスターズの桑田佳祐 が、東京・青山のビクタースタジオから二人のバニーガールを従えてド派手に完全復帰。生中継出演中は主治医が点滴を手に待機していたという。
昨年より視聴率がアップし、制作サイドの狙いが当たった「紅白」だったが、今年ほど出演者が多かった年はなかっただろう。そこで気になるのが楽屋風景。NHKホールの楽屋は、例年通り演歌歌手と司会者が使っていた。1号室と7号室は嵐。司会の松下奈緒は個室。北島三郎と五木ひろしは同室。3号室は細川たかしと森進一。氷川きよしや水森かおり、郷ひろみ、坂本冬美らは本館スタジオの楽屋という部屋割り。AKBのメンバー130人はNHKのスタジオ101に集められた。エイベックスの歌手とSMAPの楽屋が近く、”熱愛”を噂される中居正広と倖田來未が、仲良く隣同士で歯磨きしていたという目撃情報も。楽屋すずめ(メークさん)は「交際が続いてる」と証言している。歌い終わり、舞台袖に走り込んできた坂本冬美が、感極まって号泣。和田アキ子が「どうした? 大丈夫だよ」と、優しい声をかけていた。
そして番組が終わった楽屋の廊下で、和田アキ子が大きな声でカウントダウン。「スリー、ツー、ワン、おめでとう」の声に廊下に溢れるほど集まった出演者が、大きな声で「明けましておめでとう」と、合唱していたなどなど、今年も楽屋は和気あいあい。チェツクがきびしく、記者・カメラマンは楽屋に近寄れなかったが、少しずつ聞こえてくる紅白楽屋情報。NHKが決めた取材ルールを破ってしまい3日間の取材拒否を受けた雑誌社もあったが、まずは無事成功を収めたと言える年だった。
石川敏男(いしかわ・としお)
昭和21年11月10日生まれ。東京都出身。『ザ・ワイド』(日本テレビ系)の芸能デスク兼芸能リポーターとして活躍、現在は読売テレビ『す・またん』に出演中。 松竹宣伝部、「女性セブン」(小学館)「週刊女性」(主婦と生活社)の芸能記者から芸能レポーターへと転身。