M-1王者なのにトークが苦手な2組による、あり得ない釣り対決番組
「パンクブーブー対NON STYLE」
2009年、2008年のM-1グランプリチャンピオンが、新年早々テレビで対決をする。なぜか、釣りで。
今回は1月3日の早朝、午前6時から放送された番組『パンクブーブー VS NON STYLE M-1王者東京湾釣りバトル』(フジテレビ)にツッコませていただきます。
番組内容はタイトルでほとんど説明しているような感じですが、このM-1王者の2組が釣り対決をするというもの。今後、この2組をライバル関係にして盛り上げていくつもりなのかは分からないが、なぜこの2組? なぜ釣り? なぜ朝6時? といった、「そもそも」な部分ばかり気になってしまう。
東京湾に繰り出して、「シーバス釣り対決」「ハゼ釣り対決」「クロアナゴ対決」と、3番勝負をしていくわけだが、自分たちで言うようにトークが苦手という2組だけに、間を持たせるための釣りといった意味合いもあったりするのだろうか。
2組だけで仕事をするのは初めてらしいが、一応”ライバル対決”であるということで、「つぶさないといけない相手」とオープニングでパンブー黒瀬純が紹介すれば、ノンスタ井上裕介が「ぬっるいオープニングトークやりやがって」と返すくだりはある。しかしその「ぬるいオープニングトーク」に対しての自虐的な返しが、ちょっと悲しかった。
「テレビカメラの前でオープニングなんて、『よしもとオンライン』でしかやったことないんだぞ」
リアル。しかも、
「ただの努力で今いますから、才能ゼロでいますから」
って、それでいいのかパンクブーブー。肝心の釣りもグダグダ。天候があまりよくなかったこともあったが、1回戦は誰も釣れず、2回戦はとりあえず数を多く釣ったNON STYLEの勝ち。そしてメインの3回戦が天候不良のため、翌日に延期することに。しかしここであり得ないことに、別の仕事が入っているNON STYLEが参加できないという。ここでまた、パンクブーブーの微妙にリアルで笑いづらい自虐コメントが。
「俺らのほうがチャンピオンになってから新しいのに……」
結局どうするかといえば、パンクブーブーが100センチ以上のクロアナゴを釣れたらパンブーの勝ちなんだと。なんだそりゃ。
しかも、まだここで1時間番組の半分あたり。残り30分、クロアナゴ釣りに挑戦するパンクブーブーの姿が長々と流れることに。せっかくの「対決」なのに、パンクブーブーの孤軍奮闘になってしまうのがなんとも悲しい。
そして結果は、そのがんばりが実を結んで、パンクブーブーが見事1メートル越えの巨大クロアナゴを2匹も釣り上げ勝利。その巨大クロアナゴを調理してもらい、試食。それで終わり。この段になっても、ノンスタは現れず。結局、ノンスタ石田明に携帯で勝利報告をするというだけの絡み方になってしまった。
最後に2011年の抱負を語るのも、パンクブーブーだけ。なんだったんだろう「対決」とは。空しさ漂う2011年の幕開けでした。2012年に、パンクブーブーVS笑い飯対決やったりするかどうかは分からないが、できれば天候でスケジュールが左右されない競技を望みたい。
(太田サトル)
来年に備えて釣りの研究を!
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