サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビュー「好きな犬種は? かき氷は?」、この質問で「CanCam」は男の何を知りたい? カルチャー [女性誌速攻レビュー] 「CanCam」2月号 「好きな犬種は? かき氷は?」、この質問で「CanCam」は男の何を知りたい? 2010/12/26 17:00 女性誌速攻レビューCanCam 「CanCam」(小学館)2011年2月号 先日、一部報道にありました通り、「CanCam」モデルの徳澤直子が来月号をもって同誌から卒業します。今月号では前フリ的に、「直ちゃん10年ヒストリー」というコーナーがございます。もともと「Seventeen」モデルから「CanCam」に”昇格”した徳澤ですが、このコーナーで見るべきところは1点! それは「顔の成長」です。明らかに変わった年がありますので、ぜひ皆さまご自分の目で確認くださいませ。あくまで「顔の成長」ですからね。その点、くれぐれも誤解されませぬよう、お気をつけください。 <トピック> ◎大至急! 知っておきたいCan流の基本 ◎やっぱりCan流はコレが好き(はあと) ◎妊娠と出産の基本 ■読むも地獄、飛び込むのも地獄 今月もゴリゴリ押してますよ、「Can流」。先月号に突如登場して、世間的にはまったく認められていないのですが、物事というのは定着するまで変な空気が流れるもの。生温かい目で見守っていきましょう。今月も「Can流はHAPPY」ということを流布したいらしく、あの手この手を使って、無理やり「Can流」という言葉をねじ込んできます。 例えば、「やっぱりCan流はコレが好き(はあと)」という記事では、ファッションにおける「Can流」を知らしめたいようですが、相変わらず「女のコらしさがモットーです」「ピンクが永遠に大好き(はあと)」「華のあるコでありたい(はあと)」という言葉が誌面に散らばり、幸せな世界が広がっています。毎月毎月こういった言葉を聞かせられていたら、「もうこっちの世界に行った方が幸せなのかもしれない」と思ってしまうから、継続というのは怖いものです。行ったら、常に男目線を気にして生きていく「地獄の女道」が待っているのが分かるから、踏ん張れるんですけどね。 ■それでも、「男子って超ウケるんだけどー」って言うんでしょ? 師走の忙しい時期に、「ピンクが大好き」「男のコが好きな服ってなんだろ?」なんて呑気なファッションページの解説は望まれていないと思いますので、さっさと読み物ページをご紹介します。以前から「CanCam」の読み物ページのアンケート設問が気になっていたので、今回は「『CanCam』は何が知りたくて、こんな突飛な質問を投げかけているのか」を一緒に考えてみませんか? って誰に問いかけているんだか……。 今月号のテーマが「Can流の基本」ということで、それにひっかけ「大至急! 知っておきたい男子の基本」というページあります。手始めの「月にいくらのお金を使っているの?」「男子で集まって何を話しているの?」はまだ許容範囲。「おにぎりの具でいちばん好きなのは?」「お弁当の具でいちばん好きなのは?」「かき氷で好きなのは?」「好きな犬種は?」(ちなみに1位は柴犬)、そして極めつきは「もしも操縦できるなら、何に乗ってみたい?」。アンサーは1位戦車、2位ヘリ、3位クルーザーですって。これらの質問から、男性の何を知りたいんでしょうか? いや、大学のサークルの壁新聞だったらいいと思うんですが、商業誌でこれは……。ギャグというほど笑えもしないし、何なの? と鼻息荒げていて気付きました。「CanCam」信者は笑いを求めているのではなく、「それ、超面白いんだけどー」って言う相手を求めてるんですね。本当に面白いかは別として。だから息抜きの読み物ページもこのぐらいのレベルでいいってことなんでしょうか。それでもやっぱり「好きなかき氷」で男の何を知りたいんだろう、という疑問は拭い去れませんでしたが……。 というわけで、忙しい年末に読んでるだけイライラが募る今月号。しかも来月号は「なぜCan流はモテるのか?」だそう。え? モテてるの? 聞いたことないよ? どこか釈然としないまま年を越すことになり、来年も「Can流」と付き合うことに不安にしか感じない今月号でした。 (小島かほり) 「CanCam」 地獄案内書 【この記事を読んだ人はこんな記事も読んでます】 ・サイバーエージェント内定式と結びつく、リクルートラブの実態 ・「CanCam」史上最高の広告代理店臭! この時代に「かわいい特集」の謎 ・異変! 腰かけOLのバイブル「CanCam」が”働くこと”を勧めているぞ 最終更新:2010/12/26 17:00 次の記事 記念イヤーなのに……SMAP『CDTV』に出演も、カウコンに出演しないワケ >