海老蔵の暴力事件を伝えるマスコミの、隠しきれないとある表情
――毒舌コラムニスト・今井舞が、話題のアノ人物やアノニュースをズバッとヒトコトで斬り捨てる!
◎止まらないレジェンド
汲めども尽きぬ泉のごとく、出て来る出て来る海老蔵耳より情報。ワイドショーもスポーツニュースも、打ち出の小槌状態にウッハウハ。一応「暴力事件」として、伝える際はしかめつらしい顔して見せているが、完全に小鼻が膨らんでる。本来は被害者として同情的な報道の仕方になるところが、出て来る情報出て来る情報「そりゃ殴られるわ」のオンパレードで、もはや事件の真相より「海老蔵伝説」の発掘にみんな夢中だ。押尾学もか霞む、キラ星のごとく輝く名言の数々。誰が何と言おうが、今年の流行語大賞は「キミ、年収いくら?」で決まりだ!
◎経緯を知っている方求ム
その流行語大賞であるが、壇上の左右に立っていたアシスタント係のマスコットガール二人。今時いくらでもスラッとしたモデルっぽい女のコが安く雇えるだろうに、一体なぜあの二人に白羽の矢が立つことになったのか。流行語よりも、その経緯が気になって仕方なかった。
◎キープ・オン・キムタク
封切の話題が、すっかり海老蔵に食われてしまった感のある『SPACE BATTLESHIP ヤマト』。私は未見だが、映画を見て来た人いわく「戦闘シーンの背景が『バイオハザード』っぽかった」「スティーブン・タイラーの歌声が流れるラストは『アルマゲドン』かと思った」と、いろんな映画からの寸借詐欺が目立ったとのこと。そして皆が口を揃えていたのが「とにかくキムタクがとことんキムタク」「最後まで古代進の面影ゼロで、あそこまでキムタクを貫けるのはすごい」という、その「這ってもキムタク」ぶり。継続は力なり、か。十年後、キムタクは一周回って逆にリスペクトという、今の「キング・カズ」の立ち位置にいるのかもしれない。
今井舞(いまい・まい)
週刊誌などを中心に活躍するライター。皮肉たっぷりの芸能人・テレビ批評が人気を集めている。著書に『女性タレント・ミシュラン』(情報センター出版局)など。
【この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます】
・広告主を押しのけて……準備は完璧な『SPACE BATTLESHIP ヤマト』
・あの騒動から4年、婚約報道解禁に見る小倉優子の価値
・手前味噌の発動装置として働く『国際ドラマフェスティバル』