ブルボンヌが振り返る! 2010年、オネエを沸かした芸能人
サイ女の皆さん、こにゃにゃちわ~!(ビバ岡本夏生)毎度、熟女装ライターのブルボンヌでございます。でも今回は、映画のやっつけレビューじゃないのよ! 年末ということで、「2010年、オネエを沸かした芸能人はこの人!」てなテーマの記事なんですって。まあ正直、今年は「オネエバブル」な年だったもんねぇ。
つまり正確には、フジテレビの顔にまで上り詰めたマツコ・デラックスや、後半、バラエティ番組に怒涛の勢いで出まくったミッツ・マングローブをはじめ、「2010年、芸能界を沸かしたオネエはこの人!」のほうが目立つ年だったのよね。国民的番組の『24時間テレビ』(日本テレビ系)で、全国の皆さんに応援されながらマラソンを走りきったはるな愛ちゃんも歴史に残る快挙。まさか、子どもの頃から見てきたあの番組が(って割と横目だけど)、クライマックスに、「お母さん、ニューハーフに生んでくれてありがとう!」って叫ぶ、ノーメイクの号泣顔を持ってくるなんて……。
まあ、女装するしないに関わらずゲイ風のタレント全てと、性同一性障害(元男性)の女性をまとめて「オネエ系」ってくくっちゃうのも、たいがいザックリしすぎな気もしますけどね。オネエキャラが、今まで以上に世間に注目していただいた年なのは間違いありません。アタシもそんなバブルの尻馬(の尻毛あたり)につかまって、こうしてお仕事させていただいてますしぃ。テヘッ!
と言うわけで、そんなバブリィな存在であるオネエ側は、今年はどんなセレブたちで盛り上がったのか。新宿2丁目でママをやらせていただいてるアタシが、周囲の人々の話題にのぼった人物をざっと思い出していくわ!
■ジョニ子
まず、バンクーバー五輪(忘れてたけど今年よ!)で、真央&ヨナ以上にオネエ界の注目を浴びたのが、ジョニ子ことジョニー・ウィアーちゃん。スポーツの世界ってまだまだ保守的みたいで、同性婚が認められてる国はいっぱいあるのに、オリンピック選手でゲイをカミングアウトしてる人は本当に少ないのね。そんな中、正式なカミングアウトはしていないものの、全身で「しのごの言わずとも一目見りゃ誰でも分かるわ!」なメッセージを送り続けた銀盤の(ほぼ)女装、それがジョニ子! キス&クライ(競技終了後に結果発表を待つ場)で薔薇の冠をかぶり、(ほぼ)男装コーチのガリーナ・ズミエフスカヤ(愛称ズミエ)さんと戯れる様子は、世界じゅうのオネエさんたちの感動とツッコミを誘ったことでしょう。
■ガガ
そのジョニ子さんが演技にも使用していた旬のディーヴァ、レディー・ガガさんも、4月の来日ツアーをピークに、日本中のオネエたちの話題をさらった超赤丸セレブね! ちょっとビラが見えちゃってんじゃないの? というようなヤバい衣装で、ゲイ・クラシックな美学に満ちた世界観を繰り広げる彼女を参拝しようと、横浜アリーナにはオネエさんが大集合。ロビーで「ネエさん、おはよ~」という生ぬるい挨拶が交わされまくってたわ。
■エリカ様
ってこのままじゃ、オネエを率いることができるのはインパクトのある外国人セレブだけみたいだけど……。いたいた、ちゃんと日本人セレブでもオネエ連れ歩いてた人が。エリカ様! 少なくともKitsonのお買い物に付き合ってたドラァグクイーンの皆さん(その後、エリカ様報道のたびにヘビロテされる映像)は、ゲイシーンのベテラン人気クイーン達よ。実際、派手好きのビッチ女を面白がって楽しむオネエさんは昔から多いから、世間一般に比べるとエリカ様のファンや擁護派が多いのは間違いなさそうね。
■蓮舫
ある意味その「派手好きビッチ」ラインにいなくもないのが、必殺仕分け女傑の蓮舫さん。いかつい顔でビッチに仕分けしすぎたせいか、アンコウばりに口角が下がりまくっちゃって、クラリオンガール当時の面影はほとんどないけど、うっかり『VOGUE』(コンデナスト・ジャパン)に出て高級おべべを着ちゃう女心はしっかり残っていたようよ(そして叩かれる)。オネエさんって、男に媚びるコンサバ女よりも、自立した強い女が好きだから、細かいネタも込みで蓮舫姐さんもアゲキャラ!
■K-POPガールズ
強い女といえば、CDが売れないご時勢に年間オリコンTOP10に4曲も食い込んだAKB48。元々、歴代のアイドルというアイドルは、オネエさんの大好物なんだけど、これはもちろんストレート男性のオカズ目線とは全く違う、憧れとニヤつきが混ざった目線よね。AKB48の戦略にはダサさが付きまとうこともあって、実はトップアイドルの割にはオネエさんの支持を得られなかったって印象だったわ(アタシはAKB48 years oldショウもやってるファンだけど)。そんな日本アイドル市場に、ついに現れたのがK-POPガールズ軍団! ビジュアルはアイラインどっかんなお姉さんだし、曲はクラブ寄りだしで、一気にオネエファンを大量ゲット!
■石原慎太郎
最後、年の瀬にオチのように話題をさらってくれたのが、石原慎太郎都知事ね。「テレビなんかでも同性愛者の連中が出てきて平気でやるでしょ。日本は野放図になり過ぎている」をはじめ、「足りない」とか「気の毒」だとか、言いたい放題。まあ一部のオネエさんはホントに気の毒なのを含めても(笑)、「東京都民に何人ゲイやレズビアンがいると思ってんのよ、ゴラァ」と言い返したい、慎ちゃんの野放図っぷり! これにはマツコさんはじめ、ゲイ&レズビアンが大小メディアで猛反発したのでした。
オネエって怒らせるとけっこう怖いのよーってことで、皆さんも周囲のオネエさんの逆鱗にうっかり触れないよう気を付けつつ、良いお年を~! って、そんなムリヤリなまとめでいいのかしら……。
ブルボンヌ
女装パフォマー/ライター。『この映画がすごい!』(宝島社)『BUBKA』(コアマガジン)等に寄稿しつつ、フジテレビ『知りたがり!』コメンテーター出演や、新宿2丁目ゲイミックスバーのママ業もこなす。芸能通のゲイたちと一緒にオカマなブログ『Campy!』もプロデュース中。
『ビー・グッド・ジョニー・ウィアー Vol.1 [DVD]』
夏生姐さんはランク外!
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