コラム
[連載]鹿砦社・松岡社長の「暴露の花園♪」第11回

あの自殺未遂騒動や腹違いの弟にまで踏み込んだ、『宮沢りえ 悲劇の真相』

2010/11/13 17:00
『宮沢りえ 悲劇の真相』
(鹿砦社)

――『ジャニーズおっかけマップ』『タカラヅカおっかけマップ』や、”松田聖子の愛人ジェフ”による『壊れた愛』など、芸能人の研究本・暴露本など問題作を次々と刊行してきた、鹿砦社・松岡利康社長。”言論の自由”を守るために闘ってきた、社長の壮絶出版人生に迫っちゃうぞ~!

【宮沢りえ暴露本編】

 今回は、松田聖子、小泉今日子、おニャン子クラブ、と80年~90年代を代表するアイドルの中でも、幸の薄さにかけては右に出るものがいない「宮沢りえ」にスポットを当てます。

 宮沢りえは、1987年に『三井のリハウス』の”白鳥麗子”役で注目を集めた、初代リハウスガール。その後、初主演映画『ぼくらの七日間戦争』で日本アカデミー賞新人賞を受賞し、人気絶頂期にこともあろうにカレンダーでふんどし姿をさらして、大衆をどよめかせます。そのまま10代のうちに、篠山紀信撮影のヘアヌード写真集『Santa Fe』(朝日出版社)を出版。そんなに生き急がなくても……と止めてあげたくなるスピードで、億単位で稼ぎ出す”商品”に成長しました。

 順調なお仕事は、マネジメントからプロモーションまでを一手に引き受けていたママ(通称:りえママ)のおかげ。一方、華の10代20代を謳歌することもなく、恋愛ではひとつもいい思いをできなかったのも、ママのせい。その不幸ぶりに焦点をあてて書かれたのが、鹿砦社の『宮沢りえ 悲劇の真相』(宮沢りえ研究班著)です。

 出版当時、貴花田(現在の貴乃花親方)との婚約がわずか2カ月で白紙になり、中村勘九郎(現・勘三郎)との不倫、そして自殺未遂、と大人気アイドルが恋愛でつまづき、そのまま転落。もちろん、これらの不毛な恋愛シリーズも、束縛大好き”りえママ”の強烈な管理によるもの。その美貌で世の中のほとんどの男に愛されたシンデレラガールが、いざリアルな恋愛ではハズレくじを引き続ける、その栄枯盛衰ぶりが話題になっていた時期でもあり、本は大ヒットしたのだそう。

「売れましたよ~。ワイドショーにも取り上げられたしね。ほぼ完売したんじゃないかな。9万部くらいはいったと思う。その直前にウチで出した、あるタレントの本が思ったよりも全然売れなくて、大ヒットしそうな本を作らなきゃ! と奮起して作ったのがこの本なのよ。そしたら、大当たりだったね」

 とホクホクの、版元社長・松岡利康さん。当時、第一線で活躍していた週刊誌記者たちからの情報を集めたこともあり、事務所やファンに怒られそうな内容がてんこ盛り。

 貴花田との結婚話が流れたあと、りえと勘九郎は束の間の不倫に興じるわけですが、勘九郎は「軽い火遊び」のつもり、りえママは「歌舞伎界のプリンスに”かわいがられる”だけならOK」という心持ちでいたのに対し、りえは勘九郎にどんどんのめりこんでしまいました。このままではマズイ、と勘九郎はりえから身を引き、りえママは娘を勘九郎から引き離そうとしまうが、「もう貴花田のときみたく自分から男の人が離れていくのは嫌!」とりえは半狂乱になるばかり。

 ある晩、ママと大喧嘩したりえは、勘九郎に飲み屋で慰められたあと、付き人にタクシーで送られたものの、「帰りたくない。勘九郎さんのところへ行く!」と勘九郎の泊まるホテルまで引き返してしまいました。しかし、いい加減うんざりしていた勘九郎には激怒され、門前払い。そのまま、その夜ホテルの部屋で自殺未遂に至る様子が、この本の最大の見どころ。さらには、りえママの離婚と再婚、そして腹違いの弟の存在といった複雑な家庭の話までもが赤裸々に紐解かれています。嫁入り前の実の娘を躊躇なくふんどし姿やヘアヌードにする強欲”りえママ”のこと。さぞかし目を血走らせて、烈火のごとく激怒されたのかと思いきや、

「いや、全然何もなかったよ。これだけ書いてもファンからも何も言われてないし、りえママにも怒られなかった」

 と、一切トラブルはなかったのだとか。

「そこはまぁ、僕の人徳かな(笑)。あと、みんな僕を過大評価してるみたいで、恐い人たちが作ってる本だと思われてるの。全然そんなことないのに。僕のバックにナントカ組がついてるだのなんだの思われててさ(笑)」

 最後に、

「りえちゃんには頑張ってほしいよね。一時期は恋愛トラブル続きで精神的に病んじゃったけど、ずっと芸能界で一生懸命やってきてる子だしね。幸が薄くて守ってあげたい。宮沢りえは僕の好みです(笑)」

 と間接告白。長い歳月を経て幸せを掴んでもなお、”男に愛される”宮沢りえは健在なようです。
(朝井麻由美)

松岡利康(まつおか・としやす)
1951年9月25日生まれ、熊本県出身。同志社大学文学部卒業後、貿易関係の仕事に従事。サラリーマン生活を経て、83年にエスエル出版会を設立、88 年に一時期経営危機に陥っていた鹿砦社を友好的買収、同社社長に就任。05年にパチスロメーカー大手のアルゼ(現ユニバーサルエンターテインメント)を取り上げた『アルゼ王国はスキャンダルの総合商社』、球団スカウトの死に迫った『阪神タイガースの闇』などの出版物について、名誉毀損で神戸地検に逮捕、起訴され、有罪判決を受ける。

『宮沢りえ 悲劇の真相』

デビュー曲は小室プロデュースでした。。。


『闘論 スキャンダリズムの真相』

松岡さんと岡留さんの好きな芸能人って?


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最終更新:2019/05/17 20:35
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