赤青セロハンメガネで3D!? ゆるいのに芸が細かい特撮ドラマ『ドグーンV』
『古代少女隊 ドグーンV(ファイブ)』(毎日放送、TOKYO MX)。10月から毎日放送とTOKYO MXで深夜に放送されている特撮ドラマである。タイトルからして女の子モノの戦隊パロディ/オマージュ系作品だと容易に想像できるが、やはり内容は「5人の見習い妖怪ハンターと伝説の戦士・ドグちゃんが人間界で妖怪退治に大奮闘!(公式HPより)」という物語だ。
5人の名前は、ドジちゃん、ドロちゃん、ドカちゃん、ドレちゃん、ドリちゃん。この5人が毎回力を合わせて妖怪退治をしていくわけだが、戦闘用コスチュームは「古代少女」ということで、土偶または縄文式土器モチーフのビキニタイプ。そのうちの一人のビキニのブラカップ部分がキーボード状になっていて、検索を行うときには胸をカチャカチャとタッチするといった軽めのお色気要素もある。まぁ、狙いすぎず、いい感じに「ゆるい」「安い」つくりです。
今回は、東京地方では10月14日の深夜に放送された、この番組の第2話にツッコませていただきます。
サブタイトル「妖怪 筋肉少女隊」。バンド「筋肉少女帯」とは”帯”違いだが、筋少か? なぜに筋少、と思ったが、当のメンバー・大槻ケンヂがゲスト出演していたのだ。さらに、筋肉少女隊として登場した3人のマッチョ少女たちの名前が、
「ノゾミ・カナエ・タマエ、我ら、筋肉少女隊!!」
と名乗りをあげていたが、「ノゾミ・カナエ・タマエ」って、筋少の過去の作品名そのまま。妙に細かいこだわりだ。
そこから、なんやかんやとドタバタしながら事件は解決していくわけだが、
「その土偶ビキニ、まさか妖怪ハンター!?」
「ドジちゃん、あなたのその胸のグルグルは、何のためにくっついてるの!? あなたには、みんなの力を吸収して、ドキドキウェーブを使える素質があるのよ!」
というような、要所要所に出てくる「なんだそれ」なセリフの応酬もまた、味わい深い。「その胸のグルグルは」とか言う言葉を、真顔で激励するシーンにあてはめるセンスは秀逸だと思う。そしてそれを改めて文字にしている今の状態がまた、なんだかまぬけでおかしい。ちなみにその「ドキドキウェーブ」、ブラのカップ部分がパカッと開いて出る必殺技の名前です。
さらに、驚くべきことにこの番組はなんと”3D”方式を採用しているらしい。「毎回3Dメガネが必要となります」と謳われている。何が飛び出すのかといえば、ドジちゃんたちのビキニ姿が飛び出すのではなく、妖怪研究家役の西郷輝彦が飛び出す。飛び出すテルヒコ! 西郷輝彦が飛び出ることに、何の意味があるのか。なんというムダ3D! しかも、懐かしの「赤青セロハンメガネ」を装着して見せる3Dだ。さらに、メガネはサイトからダウンロードして自作しなければならない。ゆるいぞ、『ドグーンV』!
そして、一番の見どころは今回のメインゲスト、大槻ケンヂのあまりにも雑な扱いだった。セリフは全部で4つ。
「エエ〜ッ!? それはあり得ないよ!」
「危ない、逃げろ、逃げろ!」
「こりゃ大変だ!」
そして、
「よかったなぁ……」
以上。結局、見どころ十分だった『ドグーンV』でした。
(太田サトル)
ちょっと下手すぎるんでない?
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