[TVツッコミ道場]

はんにゃ、しずる、フルーツポンチの仲良し芸人組のその後の明暗

2010/10/12 17:00
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『うらっつら』(ワニブックス)

 はんにゃがいて、しずるがいて、フルーツポンチがいない。『爆笑レッドシアター』(フジテレビ系)を中心に、仲良しアイドル芸人3組のような扱いをされていたが、「歌がヘタな芸人」や、『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系)で気持ち悪い扱いをされることで、なんとなく居場所が見つかり”イチ抜け”したフルーツポンチに代わり、ジャングルポケットが加入したようだ。そんな見方になってしまう番組がある。

 今回ツッコませていただくのは、10月7日放送の、はんにゃ、しずる、ジャングルポケットによる深夜番組『進撃!ポニャール船長』(日本テレビ系)。”お笑い海賊3組が乗る、ひとたび乗ると笑ったまま過ごせる楽しい船”(ナレーションより)に乗船したゲストと、トークやコント、ゲームをする番組。でも、海賊ってそれでいいのか。『レッドシアター』という大型船が沈没、生き残ったものの、はぐれ組になった2組が、新たにもう1組の仲間を加え、海賊となってお笑い界の海を荒し回る、と考えると、なんとなくカッコいい。新たな海に漕ぎ出した海賊たちの暴れっぷりはどんなだろうか。

 まず、「ポニャール船長」という人形が、番組MC的な役回りで進行していくのだが、完全にピエール瀧の「ミラクルさん」ではある。この人形が冒頭に、「……すいません、ピースとフルポンのことを考えてました」「芸人憧れの7人」と、メンバーをいじる。そこにしずる・村上純が「絶妙なラインやめろ」、はんにゃ・金田哲も「ビクビクするから!」と自虐的なツッコミをいれていた。

 この日に乗船してきたゲストは、つんく♂。「ぶっちゃけトーク」をつんく♂を交え展開するのだが、悪い意味での仲良し感と観覧客の温かい笑いもあってライブ後のフリートークのよう。海賊たちのファン向けとしてなら、それでいいのかもしれないが、つんく♂のトークが一番達者だった気がする。

 一方でモーニング娘。をモチーフにしたコントは、ジャングルポケットの斉藤が演じた関西姐さんキャラ(中澤裕子がモデル?)がひとりで醸し出す異様な空気が面白かったのに、はんにゃ川島の「神取忍です!」というオチの一言で、なんだか台無しに。「うわ、最悪!」とメンバーにも言われていた。

 ゲームは、クイズに間違えると巨大風船がふくらんでくる、というおなじみのものだが、「やばい、やばい!」「怖い、怖い!」「うわー!」と一様に叫ぶだけ。「リアクションを楽しみに」とあおられても、「ハードルあげないでくださいよ!」と普通の返し。そして、みんなの風船が割れて番組終了。


 単発番組らしいと知り、正直ちょっとほっとしてしまった。和気あいあいも楽しそうでいいけども、七つの海で暴れ倒し、宝を奪い、恐れ慄かれる海賊になった姿を見てみたい。
(太田サトル)

『はんにゃ写真集 うらっつら [大型本]』

ご、ごめんなさい、ジャングルポケット分かんないッス

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最終更新:2011/03/16 19:29