「”社会的な死”の経験者、転校男子は買いです!」「an・an」が転校生に忍び寄る!
偉大なるマンネリ雑誌、「an・an」のレビューの時間がやってきました。ここ最近は、まぁ「an・an」だし……と先入観ありきでチェックしていた節があるので、今号は色眼鏡なしに、ひとつの雑誌としてその内容を見ていきたいと思います。さて、楽しませてくれるかな~?
<トピックス>
◎47都道府県ローカル流行モノ情報。
◎おうちで作る郷土料理ベスト7
◎ときめき男子白書・最新版
■えーっと、これは最新号ですよね?
特集「愛しの47都道府県」の巻頭は、北海道~沖縄のご当地で流行っている「47都道府県ローカル流行モノ情報。」。熊のマグネット、サイダー、スカイツリー、しいたけ、うどんなどなどが雑多に紹介されている感じは、レイアウトの感じも含め「MUTTS」のよう。ご存知の方は少ないでしょうが、2000年からわずか2年だけマガジンハウスに存在した女性誌が「MUTTS」。読者参加型マガジンをキャッチコピーに、クチコミネタなんかが雑多に掲載されていた雑学・小ネタ満載の雑誌で、一部に熱烈なファンも存在したものです。この企画からもそんなクチコミ、雑学パワーが感じられ、ふと郷愁に浸ってしまいました。
さて、わずか半年前の号で「47都道府県別男子攻略法」という企画が存在したことを覚えていますでしょうか。今号では”装いはそのまま”に「47都道府県男子攻略法。」という企画が登場! 「別」がなくなって「。」が最後につき、気持ちマイナーチェンジ。「(大分は)ジャンクフードが好き。デートもB級グルメになりそう」など、さりげにディスを含めて勝手に言いきっている原稿もなんだか既視感。そんな原稿流用疑惑の企画の中、唯一目を引くのは「an・an認定・旬の県!! 美男子図鑑」なるコーナーです。「an・an」が独断で選んだイケメン発祥地、青森県、岐阜県、広島県、鹿児島県にいる一般イケメンを撮り下ろしたグラビアで、良くも悪くも、「一般人レベルの”イケメン”ってこのくらいだよね~」「雰囲気イケメンってこと?」と、現実の男子のレベルを知るコーナーとなっております。
■転校男子、地方男子、なんでもとにかくラベリング!
続いて、細々した企画を見て行きましょう。「”社会的な死”の経験者、転校男子は買いです!」の小見出しに痺れる「転校男子」企画。確かに、小学生のころは転校生にときめきもしましたが、大学生になってしまえばほとんどが他県からの来訪者なわけで、いまさら「転校男子」って言われても! ってな気持ちですが、「誰とでも話を合わせられて、人当たりがよく意外とモテる」「対人スキルは基本的に高い」「急な変更にも強い」など、かつての転校生はいまだもって魅力的な「買い」物件なのだとか。さらに、「地方男子に確実に刺さります。胸キュン”方言”で愛を叫ぶ!」では地方男子を落とすべく、方言の使い方を指南しています。ニッチな男性を見つける手腕はさすがです、「an・an」!
■ケンカの売り方間違っちゃった!
で、an・anが読者に向かって牙をむいた企画が「覆面男が決めつける 女の生態、日本縦断!」。多くの女を見てきた男4人が好き勝手に女の県民性を語っています。「爆弾発言連発?」ってタイトル横に但し書きしてあるものの、「北海道の女は貞操観念が緩い」「宮城県の仙台は3大ブス産地のひとつ」「見た目をカバーするため、よりよく見せる努力が半端ない」「京都の女の子はズル賢いと思うよ」「栃木は料理が下手な子が多そう」とかとか、ただの暴言の羅列! フォローもなし。毒舌のつもりが、ガチでケンカ売っちゃった感じが否めません。「an・an」って読者の味方のふりして、時折こうやって本気で牙をむくところが、いまいち信用できないんですよね~。
というところで、今週の林真理子さん情報。お出かけになられたスイスで、日本代表として素晴らしい買い物っぷりを披露してきたんだそうですよ。ワールドワイドな真理子は、47都道府県なんて眼中ナシ! そして、誰も気にしてないかと思いますが表紙の深田恭子起用の謎は、タイアップで~す。メナード様によるご出稿でございます。以上、今週の「an・an」でした!
(二宮まい)
『anan特別編集 Gダビデ研究所のパーフェクト相性BOOK (マガジンハウスムック) 』
ムックも出てマース
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