映画『お前の母ちゃんBitch!』公開記念インタビュー

「ボーイフレンドを作って出て行った」内田春菊が明かすセックスレス体験

2010/09/24 11:45
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映画『お前の母ちゃんBitch!』より

(前編はこちら)

――内田さんはセックスレスとは無縁のように思ってしまうのですが、悩まれたことってありますか?

内田春菊(以下、内田) ありますよ、一度目の結婚の時に。二十歳のころですよ、かわいそうですよね。それはね、まだ子どもが欲しくなかったときにね、向こうの失敗で子どもができたんですよ。まだ無理だと思って、さらに暴力を振るわれていたんで、もう離婚しようと思っていたから、そんな人の子どもを産みたくなかったんですよ。で、堕胎の後から、セックスレスでしたね。向こうが私のことを構わなくなって、帰りも遅くなって、絶対、外に(女が)いるなっていうような感じだったんですよね。セックスレスになることは私も望んだわけではなかったけど、仕方ないなと思って、私も他にボーイフレンドを作ってしまって、荷物まとめて出て行きましたね。

――男の人なら解消法を分かってくれるかな、と思って男性にセックスレスについて相談すると、もっと積極的に男を誘わないとダメだって言われる。でも実際女性が積極的になっても、結局余計に引かれてしまって、ダメ。「君とはセックスする気になれない」と言われてしまう。

内田 そうなったら別れるしかないんじゃないかしら……。そこまで言われてしまったらね。もう回復できないですよね。女性にそう言われたっていう逆のケースも聞きますけど。子どもや家庭があるわけでないなら、パートナーを変えることをまず先に考えた方がいいですよ。家計を男性に託してる場合はなかなかそうは出来ないと思うけれど。私の周りは子育てのために、仕事を離れてしまっている女性が多いので、そっちは本当に深刻だと思いますよ。
 もうなんか、お互いに遊んでいいっていう家もありますよね。そういうのは、子どもや周りに迷惑をね、かけなければいいって思う。お互い、腹が据わるまでが大変そうですけど。ただ、知らない人といきなりするっていうのも、女性は別に気持ちよくないんじゃないかなと思いますけどね。セックスする気がないなら早く言って欲しいですよね。待っている時間が辛いんだから、もったいない。その間に次の突破口をみつけたいですもんね。

――難しい問題ですよね。


内田 いやー深刻な問題ですからね。世界一セックスレスの多いらしいですからね、日本は。なんか、よそでするのが男の勲章みたいな風潮はあると思うんですけど、それは本当に困ったもんだと思います。たくさんの女性を知った方が得だっていう考えって、だいぶ廃れたと思っていたんですけどね。そして逆に『お前の母ちゃんBitch!』の芙美恵さんのような奔放な女性を責める声の方が、少なくなってきたように感じますけどね。

――芙美恵さんって内田さんを投影した役なのかなと、つい思ってしまいました。「産んであげるよ」と言うところなんて、まさにそうなのかなと。

内田 私はそんなこと言いませんよ! っていうか、映画の中の芙美恵さんだって言ってないよ。「産んで下さい」「できるかもね」ですよ。あとあと生まれてくる人間もいるんですから、そこんとこ正確に! 私は三人目を妊娠するときに今の連れ合いの方には「妊娠したら堕ろさないからね」とは言いましたけど。

――若い女の子と、成熟した女性とのセックスの違いっていうははじめから描こうと思っていたんですか?

内田 はじめはそうではなくて、芙美恵さんだけを描いてたんですけど、女の子の裸も入れようということになって、モモちゃんを出したんですよね。そしたら、その図式が明らかになったというか。
 入れてすぐイクとか、「こんなの初めて!」とか、そんな有名な慣用句で、でも多くの人はそれに騙されているじゃないですか。男の人はイキやすいけど、女の人のその結末がなかなかわからない。不安になって信じたくなる男心もわかりますけどね。


――映画を拝見して、男と女の違いってものを勉強できた気になりました。

内田 そうですね、けっこうセリフをびっちり入れた映画になっていて、そこに、生きるヒントやセックスのヒントを散りばめたと思います。それを拾っていってもらえれば、勉強になるかも。

映画『お前の母ちゃんBitch!』
監督:内田春菊
出演:鈴木砂羽、小林優斗、亜紗美、貴山侑哉、松尾貴史、小沢仁志、他

『Love&Eros CINEMA COLLECTION』では、9月25日(土)~11月5日(金)の劇場・テアトル新宿での公開中に、作品対抗の観客動員レースを実施。各作品の上映期間はそれぞれ一週間。見事、6本中もっとも多くの観客を集めた作品の監督には賞金100万円が贈られる。『お前の母ちゃんBitch!』はスタートを飾る9月25日(土)~10月1日(金)の上映。また、1位に選ばれた作品にご投票いただいた観客の方の中から、抽選で撮影に使われたSISLEYの衣裳をプレゼント。その他にも観客賞、テアトル賞などの各賞も用意。なお、表彰式は最終日の上映終了後に行う予定。

・『Love&Eros CINEMA COLLECTION』公式サイト

『ドパミナジック [単行本]』

女について考えたくなりました

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最終更新:2011/03/13 17:53