ハーゲンダッツのお気に入りの味が、すぐに店頭からなくなってしまうのはどうして?
気になって仕方がない素朴なギモンを直接企業に聞いてみよう、という本連載。
2010年夏はアイスをよく食べた。ガリガリ君も食べた。チョコモナカジャンボも食べた。パルムだって食べた。パナップももちろん食べた。「食べた」ばかり繰り返しているが、実際に食べたのだから仕方ない。
とはいえ、アイスの王様はやはりハーゲンダッツだと思う。存在感が違う。そして値段が違う、というか高い。高級感もあるし、なめらかさも群を抜いている。そして味のバリエーションも豊富である……が、しかし、それが欠点にもなる。そう、食べたい味が売っていないことが多いのだ。季節限定商品はタイミングを逃すと二度と会えないことだってある。限定商品でなくても、こっそり消える味もある。新製品もすぐにアイスコーナーからいなくなってしまう。また食べたいのに、もう食べられない……。この恋愛にも似た気持ちを何度味わったことか。うーん、あの味をまた食べたい。そこで「ハーゲンダッツ お客様相談室」に直接、聞いてみた。
「ハーゲンダッツは、味が気に入っても店頭からすぐなくなるのですが、また食べたくなったらどうすればいいんですか?」
担当者(女) はい。季節限定のものは販売してしばらくすると出荷を終了してしまうのですが、通年で販売しているものも販売店の判断で今あるものを取り扱わない状況になってしまう場合がございます。まだ販売している商品でしたら、どの味でということをおっしゃって頂ければ、販売店をお調べしてお伝えしたいと思いますが……。
それは助かる。もし、食べたい味が近所になければ最悪、遠出すればゲットできるということか。しかし、そもそも販売が中止されている味はどうしようもない。
――過去の味の復活はしないのですか?
担当者 (突然、元気に)はい! ただ、ご意見を頂きますと、必ず再発売をするというお約束はできないのですけれども、ご意見は関連部署に伝えさせて頂きますので、中にはお客様のお声で再発売をしたお味などもございます。
――ちなみに、限定商品の販売期間はどれくらいですか?
担当者 いつまでということは決まっておりませんで、在庫限りとなります。ただ、”夏季限定”でしたら、夏ごろを見込んで販売をしているものでございますが、販売の状況によって異なりますので、季節限定とご案内していても、まだその後も売っている場合もございますし、販売店によっては、もっと早くなくなってしまう場合もございます。
つまりは「すぐ買わないとダメよ」ということか。これは限定商品でなくても同じである。……ふと思ったが、ハーゲンダッツの宣伝のようになってきてしまった。これじゃあ、広告になってしまう。話題を値段に切り替えよう。ハーゲンダッツでひとつだけいらないと思うものがある。それはフタを開けてすぐにあるフィルムである。
――カップアイスのフタを開けたら付いているフィルムをなくせば、少しは値段が安くなりませんか?
担当者 はい、お客様にもう少しお安い値段で提供した方が良いというご意見は、貴重なご意見として承りたいと思いますが、フィルムを外すからといって、定価が安くなるというのは、今はお答えすることができないのですが……。
それはそうである。冒険しすぎてしまった。無理を言ってすまん、ハーゲンダッツ。とにもかくも、ハーゲンダッツは食べたい味が近所で売っていなかったら電話して聞くのが最大の近道。そして、フタの中のフィルムはこれからも続く。もちろん、高価格も続くのである……。
引き続き、皆さんのフレッシュなギモンを募集中です。
(酒平民 林賢一)
冷凍庫の中、全部アイス。
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