恐ろしすぎる? ジャニーズ3組出演Mステの張りつめた空気……
今回ツッコませていただくのは、8月13日放送分の『ミュージックステーション~夏SP』(テレビ朝日系)。
SMAP、TOKIO、嵐というジャニーズ3組が揃った文字通りのスペシャル回で、「ジャニーズ祭り」のような豪華な顔ぶれだったのだが、その中身はというと、緊迫感溢れる戦々恐々としたものだった。一切笑顔はなく、喋りもしない中居正広のローテンションぶりもやや気がかりだが、何より迫力があったのは、やっぱりスター・キムタクである。
嵐・相葉雅紀が「心霊体験」について語り始めたときのこと。座り位置の関係で、どうしても司会・タモリの後ろに座るキムタクに目がいくのだが、その顔がいやに怖く見えて仕方ないのだ。
本人的にはおそらくいつものスターの顔でかっこよく座っているだけなのだろうが、顔が整っているからなのか、目力が強いからなのか、なんとなく睨み付けているように見えてしまう。まるで異性ウケの良い不思議ちゃんトークに苛立つ、美人のお局様みたいな殺気がある。
さらに、嵐が歌う番になり、客席から「きゃ~!」という黄色い声が飛び交うと、あからさまに後ろを向いて他の人とおしゃべりをするキムタク。これも彼の「人当たりの良さ」なのかもしれないが、ネット上では「SMAPが後輩を威嚇している」「後輩が可哀相」「木村、睨みつけるなよ」「感じが悪すぎる」などの批判の声が続出していた。
さらに、ネット上ではPerfumeにまで話題が飛び火。キムタク同様、目力の強い「のっち」が、「木村をものすごい目で睨みつけてる」などという指摘がされていた。いずれも他意はないのだろうが、それにしても、この妙な空気。確かに嵐は相葉以外口数が少なく、萎縮しているように見えるし、TOKIOの「田舎のあんちゃんトーク」みたいな割り込みも、両者の間に割って入って和ませているように見えなくもない。
視聴者にとっては、同じ組織内の上下関係、現在の人気・ポジションと、さまざまな背景を思わずにいられない、緊張感を感じる夏の「ジャニーズ肝試し」のようなスペシャル放送。
そんななか、面倒な気遣い・緊張の渦中になく、ただにこやかでフレンドリーな福山雅治ばかりがイイ人に見えていた。だが、一番気になったのは、ジャニーズたちの複雑な力関係、牽制などをまるで気にも留めず、ジャニーズタレントのトークもただただ右から左へ受け流し、ろくに聞いていない司会のタモリである。
いまさら「嵐のリーダーがどう決まったか」という、これまで何百回もテレビでされてきた質問をし、質問した本人であるにもかかわらず、答えに興味がまるでなさそうな態度だ。かと思えば、福山雅治と「日本酒トーク」を始めたらエンドレスで、そこだけ『タモリ倶楽部』(テレビ朝日系)状態になっている。
「後輩に睨みをきかせている」と見られていたキムタクすら、可哀想に思えるほどのタモリの対人温度差。さまざまな思いが入り乱れる中で、ただ一人楽しかったのは飲み友達・福山に会えたタモリなのではないだろうか。視聴者にスリルを与えてくれていたのは間違いなくジャニーズ三つ巴だったが……。
(田幸和歌子)
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中間管理職のTOKIOだって大変だよね~
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