『フレンズ』のぶっ飛び娘・フィービーが歩む、喜劇女王の道
――夢中になった映画やドラマに出演していた、あの人。パタっと見なくなったけど、やっぱり気になる~!! そんなアナタのために、サイゾーウーマンの海外特派員・JULIEが、噂のあの人の仕事からプライベートまで、現地で情報をかき集めてきました!
■今回のターゲット
リサ・クドロー(『フレンズ』のフィービー・ブッフェ・ハニガン役など)
大都会ニューヨークのマンハッタンに住む男女6人が、お互いの個性を尊重し「永遠の友情」を育む姿をコミカルに描いた、海外ドラマ『フレンズ』。世界的な大ヒットとなった本作で、自由奔放なエキセントリック・レディー、フィービー役を演じたのがリサ・クドローです。ロマンスもキャリアも何もかもが、爆笑ネタとなってしまうキャラクターであるため、セクシー女優やファッション・アイコンとして崇められることはありませんでしたが、業界からはベタ褒めされ、エミー賞など多くの賞を獲得。幅広い層から愛される美人喜劇女優として、高く評価されるようになったのでした。
高視聴率を維持し続けた『フレンズ』でしたが、それに引きずられる形でリサを含む6人のギャラも鰻上りに。当初、1話につき30万円前後だった出演料は、10年あまりで1億円を突破。膨大なギャラが制作費用を圧迫するようになり、2004年にドラマは幕を閉じました。
才能を高く買われていたリサは、すぐに『Sex and the City』の脚本家が手がけた注目TVドラマ『The Comeback』の主役に抜擢。しかし、視聴率が振るわず3カ月で打ち切りに。それからは「一人息子の学校行事に参加したいから」と大幅に仕事の量を減らし、チャリティーイベント以外は華やかな舞台に出てこなくなりました。
とはいえ、良い作品を世に送り出したいという意欲はあり、03年に立ち上げた「Is or Isn’t Entertainment」を通して裏舞台で活動。いち早くウェブ・ドラマの将来性を感じ取り、08年にオンライン・エンターテイメント・チャンネル「LStudio.com」(高級車ブランドのレクサスがスポンサー)で配信される作品のプロデューサー兼主役を務めるようになりました。大まかなあらすじけ立て、台詞、台本のない即興劇方式で撮影された『Web Therapy』には、実力派役者がこぞってゲスト出演し、大きな話題を呼ぶようになりました。
『フレンズ』で共演したジェニファー・アニストンは、恋多き女性しとして今なお連日タブロイド誌を賑わせていますが、実はドラマで最初に恋愛ネタで騒がれたのはリサ。お相手はなんとジョージ・クルーニーでした。『フレンズ』シーズン1の収録は『ER 緊急救命室』の制作スタジオの隣で行われていたため、ジョージとの交際が噂されたのです。
タブロイド記事を見て2人は大爆笑したそうですが、ジョージはこのゴシップが元で当時交際していた彼女と破局。リサの婚約者は「とりあえず信じてくれた」そうで、95年に無事結婚しました。今年で結婚15周年を迎え、広告会社の重役であるフランス出身の夫との間には12歳になる息子をもうけました。毎年フランスを訪れ「フランス人がアメリカ人に対してよく言う、独特の嫌味を受け続けながら」も、きちんと”嫁を全う”しているそうです。
リサ自身も祖先はヨーロッパ出身。両親は共にユダヤ系で父親は医者、彼女自身もアイビーリーグを超える難関校だとされる名門ヴァッサー大学を卒業しています。多くのユダヤ系アメリカ人祖先がそうであるうように、リサの父方親族も第二次世界大戦中ドイツのナチ政権によるユダヤ人大量虐殺の犠牲者で、父親は祖母の死を未だに乗り越えることができず心の傷となっているそうです。
リサはかねてより、自分の曾祖母を知りたいと思っていたそうで、セレブの祖先を辿るリアリティ番組『Who Do You Think You Are』への出演を決意。今年春に、コーディネーターと共にヨーロッパ中を回り、曾祖母の殺害現場ではノーメイク状態で涙する姿が放送され、多くのアメリカ人に衝撃と感銘を与えました。
先祖へのお墓参りをした姿が放送された直後、運が巡ってきたかのように、前出のウェブ・シリーズ『Web Therapy』のテレビ放送が決定! ウェブシリーズがテレビ化されることはなく、これまでになかったビジネス展開に、リサは先駆的人物として一目置かれるようにもなりました。
結婚して家族を持ち、さまざまな経験をすることによって、『フレンズ』よりも広い視点を手に入れたリサ。多彩な才能を持つ即興劇の女王は、今後も多くの名作を生み出し、ファンを楽しませてくれるでしょう。
JULIE
海外生活20年以上の、海外芸能ジャーナリスト。 ゴシップサイトやタブロイド紙を毎日巡回中。ルーペ・ヴェレスからレディー・ガガまでイケる雑食系。世界各地から情報を取り寄せ、粘着質的にリサーチするのが大好物。
フィービーに憧れたこともあったっけ~(遠いまなざし)
【この記事を読んだ人はこんな記事も読んでます】
・恋多きアラ還セレブ! 『アダムス・ファミリー』出演のアーティスト系女優はいま?
・『ダーマ』を卒業後、宗教と女優業を両立したジェナ・エルフマン
・ヌードを経て、歌手への夢を掴んだ” 『ビバヒル』のジャネット”