「JJ」に異変あり！ 総力をあげて打ち出す「おしゃP」とは一体？
女性誌レビューに久しぶりの登場の「JJ」。ここ最近は、「平子理沙に大事件！」や「ひなの！」と、表紙を飾るタレントの名前を表紙に掲げ、タレント＋大キャッチ１本という潔いデザインが続いていました。しかし、先月から少し異変が……。今号は、安室奈美恵がカバーなのに「おしゃPのそこが知りたい！」と、安室ちゃんとは関係ないキャッチを打ち出し、さらに各特集名も表紙に入れて情報量もアップ。大きな変化です。さて、誌面も変化しているのでしょうか。まずは、トピックスから。
＜トピックス＞
◎前代未聞！ 真夏の３００コーディネート！
◎おしゃPのそこが知りたい！
◎ALL WE NEED IS 安室奈美恵
■「JJ」が渾身で送り出した「おしゃP」とは？
表紙を見たときから気になって仕方がなかった大特集「おしゃPのそこが知りたい！」。おしゃPとは、「おしゃれプロデューサーズ」の略で、リードによると「日本の『カワイイ』を世の中に発信し続けるGIRLSクリエイター集団」とのことです。そのメンツは、アパレルデザイナー、プレス、ディレクター、プロデューサーを職とする女子で、彼女たちの素顔に密着するという特集になっています。
まず始めの企画「私が『おしゃP』になるまで」では、おしゃPたちのインタビューで文字量多めの作り。幼少時の写真や、人生バイオグラフによって彼女たちのこれまでの歩みを徹底解剖しています。ショップ店員からプレスに、プレスからディレクターという経歴が多い中、異色の経歴の持ち主を発見。ストレートで医大に入学して医大生として生活していたのに、ファッションが好きだから自主退学してショップ店員になった（！）久保田真奈さん。もったいない、と思ってしまうのはそんな頭脳もファッションセンスもない私だけではないはず。
そして、続く「おしゃP24twitter」では、彼女たちが起床してから就寝するまでの動きに密着。7時半起床、25時就寝とみなさん働いております（移動手段はタクシーがデフォルト）。お気づきでしょうか、この時点でファッション誌らしさは皆無！ 対象への接触具合がまるで「日経ウーマン」（日経BP）のようです。さらに特集は続き、「こんなとこにもおしゃPセンス！」ではお部屋のインテリアやバッグの中身、いきつけカフェを紹介し、「おしゃPブランド、夏の誌上SALEです」でやっと、ファッションが取り上げられるといった流れ。明らかにこれまでの「JJ」とは異なる特集作りに、違和感ととまどいを感じましたが、楽しく読み進められたのは間違いありません。おしゃPへの距離感や切り取り方が、ストリート系読者モデル雑誌とかなり近いものを感じましたが、果たして意図したものなのか。
■あのNanamiが格安服で登場
一時期、「JJ」の看板モデルとして期待されていたのに、押尾学の女として報道されてから動きの見えなかったNanamiの姿を発見しました。トリンドル玲奈、オードリー亜谷香という少女漫画の登場人物みたいな名前のモデルが前半のファッション企画をスタメンで活躍する中、ハーフタイムにひっそりと登場。「ロープラMIXはNanamiにおまかせ」という、ロープライス企画で「ALL私服で38日間コーディネート」しています。ユニクロ、ZARA、H&Mなどのブランドの服を着こなすNanami。しかもそれらはすべて私服。かつてのトップモデルが私物の格安服で登場するとは、なんとも寂しい光景。このまま一線に復帰できぬまま、代表落ちをしてしわぬよう再起を願っております。
「おしゃP」大特集に度肝を抜かれた今号ですが、実は先月号の大反響をうけてのボリューム増とのこと。唐突すぎる特集というわけではなかったんですね。最後に一言言わせて頂きたいのは、この特集の編集能力の高さ。ページの流れに沿ったレイアウトも美しく、大特集以外のファッションページより編集スキルの高さが伺えました。逆を言えば、ファッションページとの馴染みの悪さが気になりましたが……。ともかく、次号も「教えて、おしゃP！」特集なので、しばらく「JJ」の動きに注目していきたいと思います。
（二宮まい）
でも「おしゃP」って流行らないと思うよ！
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