右折信号の青の時間、短くないですか?
気になって仕方がない素朴なギモンを直接企業に聞いてみよう、という本連載。
恋人と自家用車でドライブ、疲れた仕事の後タクシーで帰宅、休日にレンタカーで温泉へ、など何でもいい。そんな車の最大の敵が渋滞である。もはや語り尽くされたであろう渋滞への愚痴ではあるが、私が思うに渋滞の最大の理由はズバリ「右折信号の短さ」である。実感覚として渋滞中の80%は右折レーンで待ちぼうけしている気がする。そんな時、若者は、こう叫んでいるに違いない。
「右折信号の青、短くてハンパねえ!!」
ちなみに、女子高生が発する「ハンパねえ!!」や「超やばい!!」というセリフはもうすでに古いという。それらの意味合いは、言葉が進化(?)し「強い」という言葉で表現することが友人の電車内フィールドワークで判明した。つまり、こういうことである……。
「右折信号の青、短くて、つよっ!!」」
みなさんも素晴らしい体験や驚いたときには、この「つよっ」を使ってみてはいかがだろうか? 2010年のリアルな若者言語を使っているとしてリスペクトされるかもしれない……。
話がそれたが、右折信号の話である。渋滞の原因は右折信号説。もっと右折点灯を長くしてくれれば渋滞は減るはず。その設定基準とは? うーん、気になる。そこで「警視庁 広報室」に直接、聞いてみた。
「右折信号の青点灯が短すぎる気がするのですが、何を基準に青の時間を決めているんですか?」
担当者(女性) これはですね、統一された見解はなく、信号機が置いてある地域を管轄する各都道府県の警察の方で、その地域実態に沿った形で何分というのを決めています。そこが短いようであれば「現時点で短いんだけれども、何を基準にその分数にしたのか?」というのをお聞き頂くということになります。
なるほど。それは分かる。しかし、これはたらい回しされてしまう典型的な例である。もう少し突っ込んだ話を聞いてみよう。
――具体的にはどこにお聞きすればいいのですか?
担当者 その地域の管轄する「交通規制課」というところが、いちばん良いんですけれども。
――青色の点灯時間が短いので、焦って右折して事故を起こす車両は多いのではないですか?
担当者 それは御意見として頂きたいと思います。そういったことも事故につながるのではないのか? ということですね。担当課の方へは伝えさせて頂きたいと思います。
――雨とか雪などが降ったときはスリップの可能性が高くなるので、点灯時間を長くしたりしているのですか?
担当者 はい、そちらもご意見として頂きたいと思います。最初のご質問に対する回答と同じになるのですが、地域実態に応じて、雪の降る地域・雪の降らない地域がありますよね? 沖縄などは雪がほぼ皆無だと思いますので、そういったところは全国で統一するという基準はなく、地域ごとの基準でやっていますので、その地域の矢印信号の時間が短いようであれば、その地域の「交通規制課」の方におっしゃってください。
――地域住民の意見で、信号機の点灯時間を変更することはできるのですか?
担当者 もちろん、地域住民の方のそういったご意見やご要望等を考えて決めさせて頂いている所であるはずですので、その地域にお話をしていただけたら、と思います。
――地域住民ひとりの意見でも変えることは可能なのでしょうか?
担当者 はい、話してみてください(軽く怒りながら)。変わるかどうかは私たちが決めているものではないので、断定的なことは言えません。ただ、窓口としてはご案内した管轄の警察署の方で決めていますので。
結局、たらい回しは終わらなかった。しかしポジティブに考えれば意見が伝えやすい場所に誘導されているということでもある。各地域の管轄に「右折信号が短い」と連絡して、皆で渋滞を減らそうではないか。今回の結論は……
「たらい回し、つよっ!!」(すみません言いたいだけである)
引き続き、皆さんの素朴なギモンを募集中です。インパクトのある、くだらないギモンをお待ちしています。
(酒平民 林賢一)
高速の渋滞原因は基本上り坂だよね。
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