「ジャニー氏を野放しにしたのは自分だ」、苦悩する元ジャニーズの懺悔
■デビュー後もタダ働きで初任給は2万、そして解散後……
ジャニーズは、67年11月に解散しているが、その理由はリーダー・真家の独断であったと、同著には記されている。その背景には、ジャニー氏のホモセクハラ、さらにはメリー氏との金銭トラブルがあったようだ。国民的アイドルになりながら、デビューして3年間はタダ働きで、はじめてもらった給料は2万円。貯金も無く、退職金ももらえず、無一文で放り出されただけでなく、解散直前には、メリー氏にそれまでの食事代や衣装代、交通費、お茶漬けやあめ玉、たくあんの一枚までこと細かに記録された帳簿を見せられ、「マイナスだ」といわれたというから、気の毒というより他にない。
解散後の中谷は、渡辺プロに移籍するも薬物問題で休養を余儀なくされ、事務所を辞める。その後は、大阪でナイトクラブを回っての演奏活動、東京でのディスコの店長など職を転々。郷ひろみの舞台へのゲスト出演をしたこともあったが、その後は、独自で作曲活動を続けるようになり、89年には北公次が参加した「ウィー・アー・ザ・ジャニーズ」というCDに楽曲を提供。92年には、北の主演映画『怪獣の観た夢』に出演するなど、ジャニー氏の被害者同士で活動をともにするようになっていた。99年からの『週刊文春』とジャニーズの裁判に、文春側の証人として出廷したことが報じられて以来、ここ数年は、名前が取り沙汰されることはほとんどない。
ほかのメンバーはというと、あおい輝彦は、現在も俳優として活躍中。飯野おさみは、72年に「劇団四季」に入団し、60歳を過ぎた現在もミュージカル俳優として舞台に立っている。リーダーの真家ひろみは、俳優、司会業などをこなしていた時期もあったが、82年にタクシー運転手に転職。00年、53歳という若さで心筋梗塞でかえらぬ人となっている。
『タクシー裏物語―現役ドライバーが明かすタクシーの謎 (単行本)』
人に歴史あり
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