オスカーノミネート女優にも菓子パン! 『とくダネ!』から見たテレビの本質
――毒舌コラムニスト・今井舞が、話題のアノ人物やアノニュースをズバッとヒトコトで斬り捨てる!
◎経費削減とは別次元の話
『とくダネ!』(フジテレビ系)にゲストとして招かれた、映画『プレシャス』主演、アカデミー賞ノミネート女優ガボレイ・シディベ。しかし扱いがヒドいのなんの。甘いもの好き、ということで出したお菓子が、コンビニで売ってる袋入り菓子パンや、紙皿に入れてラップした桜餅にキャラメル。プレゼントは、番組ラストでやってる血液型占いのキャラクターのぬいぐるみとお箸。スタジオ観覧者並みの低待遇。ま、新人女優だし、ハッキリ言ってブーちゃんだし、本人もワガママ言わなそうな感じだったけど、紹介する際、名前も言えないって、いくら何でも失礼だろが。彼女が今後どんどん売れたりしたら、手の平返したようにチヤホヤするんだろな。テレビってみんなそうだけど、『とくダネ!』って特にそういう番組。
◎実生活を反映してるの?
これまで、リッツにあれを乗せろこれを乗せろ、そして皆でパーティーしろと私たちに強要してきた沢口靖子。あれこれ乗せ続けているのは変わらないが、今は一人、トースターを覗きこみ、リッツに乗せたチーズが溶けるのを見つめている。沢口靖子44歳。どうやらパーティは終わったようだ。
◎昔はもっといたよ、丹波哲郎とか。
そして由美かおる。「水戸黄門の入浴シーン卒業会見」て。まあとりあえず彼女を見たのは久しぶりだった。もう何十年も前に卒業してる感じもしたし、これからも永遠に出続けられる感じもした。どちらにしろ、こんな風にワケわからない感じを撒き散らせる芸能人って、本当に少なくなったなあとしみじみ。あと、何か見ていて「実写版・由美かおるだ」と思った。実写版て。
今井舞(いまい・まい)
週刊誌などを中心に活躍するライター。皮肉たっぷりの芸能人・テレビ批評が人気を集めている。著書に『女性タレント・ミシュラン』(情報センター出版局)など。
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