相性は抜群!? 「I LOVE mama」に見るギャルママの苦労と昭和のかほり
質素倹約と盛り。この相反するふたつのテーマを”ちびコ愛”という接着剤によってピタッとくつける「I LOVE mama」。今や伝説となったギャルママ雑誌「ママ&nuts&ageha」の月刊化として同誌が誕生し、早1年が過ぎました。今月は1周年記念特別号。さっそく今月のラインナップを!
<トピックス>
◎まぶいぜ!! 祝 月刊化1周年(はあと)全国の美ママ&ちびコにココロを込めて”愛羅武勇”
◎ラブモ&ラブママ24の劇的ビフォーアフター
◎リアル・ママバック拝見しま~す(はあと)
■人生変えちゃう美ママかもね
キング・オブ・ヤンキー語「愛羅武勇」が、地方によって「哀羅武勇」だったり、年代によって「愛羅舞勇」だったりするのは置いといて、今月号の目玉企画は1周年記念劇的ビフォーアフター。「長い冬を乗り越えて、美しく花開いた美ママたちの女磨きの記録」です。ハタチやそこらで長い冬って……と思いながらもページをめくると、「前は化粧に気を使うどころか、子育てを理由に女を手抜き」「撮影で自分の無力さを実感」「周りのママと自分を比べて劣等感を感じた」など、みなさん意外と地味目にお悩みを抱えていた様子。そのすべてが美ママたちとの出会いによって好転したというのだから、美ママって本当に人生変えちゃうのですね。お年寄りでいうところの、「皇潤との出会い」的なこと?
■無駄に昭和、それがいい
「ヘッドアクセ&ヘアアレンジHITパレード」のコーナーでは、この春おすすめのヘアアクセやアレンジとともに、そのイメージに合わせたヒット曲の替え歌まで作ってます。この、遊び心が溢れた誌面構成こそ、ラブママのツボ。スカーフを使ってのお団子アレンジでは「ようこそ~ココへ 遊ぼうよ”スカパラ(スカーフパラダイス)”夢の団子盛って~ ママには見えないしゃかりきメガアップ~★」と、光GENJIの「パラダイス銀河」が登場です。
「I LOVE mama」の魅力の一つは、登場しているモデルさんのほとんどがニア平成生まれでありながら、誌面のキャッチやキャプションがいちいち昭和テイストなところ。辻ちゃん仕様のデカリボンアレンジでは「流行し始めたMyリボン~ション♪」(渡辺美里「My Revolution」)と、なかば無理やりなものまで。だったら「あぁ デカリボン ウォォ!」(by少年隊)なんかもいいんじゃないかと密かに思った次第です。出過ぎたマネしてすみません、なんせ昭和を生きた女ですので。
■”幸せな家庭”実はそれが一番高いハードルだったり
ラブママの陰の部分を映し出す、赤裸々告白ページ。先月号では「10代の妊娠出産」、今回は「家事に! 育児に! ダンナに! 私はもう限界かもしれないエピソード」という、「婦人公論」の香りが漂うタイトルです。「睡眠不足で限界」というテーマでは、「夜泣きがひどくて」というライトなものから「キャバで夜11時から朝6時まで働いて、帰宅後にすぐ家事と育児」とウルトラヘビー級なものまで勢ぞろい。かわいいと思えない我が子、信じていたのに裏切ったダンナなどなど、家族ラブを掲げる彼女たちも、実は深刻な内情を抱えているのです。今月の極めつけは「元ダンナの浮気相手だったランジェリーパブの女に、ダンナが言っていた私の悪口を散々聞かされ、心身ボロボロで離婚(中略)離婚後の初給料は、なんとロッカーから盗まれた」24歳のシンママ(シングルマザー)。すでに人生の修羅場のほとんどを経験しているのだから、これからは幸せのみを願うと同時に、給料は何とぞ振り込みにして下さい!
「わたしたちのリアル人生設計図」や「リアルママバッグの中身」を見ていると、彼女たちがいかに堅実に生きているかが分かります。高校時代に買ったヴィトンの財布を5年以上愛用し、学資保険でコツコツ貯金し、マイホームまで手に入れている。明日をも知れぬ身で、女性誌レビューを書いているアラサー女の数倍しっかり者。しかしながら化粧ポーチだけで1.5kgというのもすごい。これプラスちびコのおもちゃ、ヘアアイロンにデジカメに……ってバッグがもはや大リーグ養成ギプス状態です。そんなものを軽々と肩にかけているところに肝っ玉を感じずにはいられません。
さてさて1周年を迎えたラブママ、これからどのように変化していくのでしょうか? ファンとしては、「下つけま(つけまつ毛)は田植えの要領で!」を超えるような名言が登場するのを期待してます!
(西澤千央)
「よろしく」は「夜露死苦」派? 「夜露死九」派?
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