朝ドラ『ウェルかめ』に現れたキモすぎる男、あの人の息子で夫です
今回、ツッコませていただくのは、NHKの連続テレビ小説『ウェルかめ』。
番組開始当初から、主人公・浜本波美役の倉科カナの「巨乳」ばかりがクローズアップされ、その他は「朝ドラらしい」オーソドックスな内容だけに、波風立つことなく進んでいたこのドラマ。
ところが、このところ、ある人物の登場によって、ネット上では嵐が吹き荒れている。
その人物とは、波美につきまとい(?)、12月12日の放送でプロポーズまでした仕事相手のイラストレーター・佐古きよし(キャストは長塚圭史)だ。
波美との出会いのシーンなどは一切描かれることなく、唐突に親しげに登場した佐古。その距離感の近さは、単なる「仕事相手」の一線を越えているように見え、どことなく不気味なものを感じた視聴者が多かったはずだ。
波美に頻繁に電話をしてきたり、「今日も遅くまで仕事ですか。がんばって」などとメールすることまでは、「仕事相手」の範疇として見逃しておこう。
だが、別に付き合っているわけでもないのに突然、波美のアパートの前で待ち伏せていたり、実家まで突然来てしまうのは、明らかに行き過ぎ行為として、ネット上では「ストーカー!」「キモすぎる!」の声が飛び交う展開となっている。
ただし、待ち伏せ行為自体も、アーティストゆえの「唐突な思いつき行為」「仕事熱心さ」だとムリヤリ解釈したら、まだ許容範囲かもしれない。
それがどうにも不気味に見えてしまうのは、映し方と、長塚圭史の独特の淡々とした喋りのせいもあるだろう。
ムードたっぷりの間接照明のオフィスで、ソファに座る二人、なぜか出されるワイン、引きのアングルから映す手法は、かつての『ずっとあなたが好きだった』の”冬彦さん”、『誰にも言えない』(ともにTBS系列)の”麻里夫さん”を彷彿とさせるもの。
「何か危ないもの、入れられていない?」「ナミ、逃げて~!」と親心で心配してしまった視聴者は少なくないはずだ。
さらに、イラストを見せるとき、お茶を出すときまで、ムダなエロフェロモンが出まくっている佐古さん。
これは「密室に二人きり」という状況のせいではない。ネット上で「棒読み」と呼ばれている彼の淡々とした感情のこもらない口調のせいで、無機質な空気が漂ってしまい、逆に「裏があるはず」と視聴者の不安を掻き立てているのだ。
もちろん長塚圭史といえば、長塚京三の息子で、常盤貴子の夫であり、阿佐ヶ谷スパイダースを主宰する、有名劇作家&演出家&俳優という、立派な経歴の持ち主。
そんな彼が「棒」であるはずはないという見方も当然あるのだが、もし演出上の無機質さだとしたら、それは思いがけず、危険なエロ空気を醸し出す結果になってしまっている。
そしていま、ネット上では通称「キモ佐古」として注目され、「エロモード全開」「肉食系中年男子」などの声が集まっているのだ。
ただし、その一方で、怖いもの見たさなのか、「今日も佐古さん絶好調」「俺たちの佐古さん」「佐古さんの気色悪さは最高だな」などと、急速にこのドラマそのものに熱視線が集まっているのも事実。
嫌い嫌いも好きのうち? いま、通称「キモ佐古」さんのおかげで、朝ドラへの注目度が局地的に高まっています。
(田幸和歌子)
キモ男とキモ姑を持つくらいなら、一人で生きていきます。
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