意味をはき違えてる!? 韓国の「草食男子」って……
本日ツッコませていただくのは、11月19日放送の『ズームイン!! SUPER』(日本テレビ系)~「韓国にも草食男子が出現?」というコーナー。
先日、今年の流行語大賞にノミネートされた「草食男子」という言葉だが、いま、韓国でも「草食男」が流行……という話題だった。
ただし、そもそもの定義として冒頭で「日本国内には、細身で美意識が高く、女の子のような感性を持った『草食男子』たちが増加しています」と紹介されたけど……あれ? 「草食男子」って、そんなんだっけ?
定義は人によって多少違うものの、一般的には「協調性が高く、恋愛に積極的でない男性」だったはず。それがいつの間に「細身」とか「美意識が高く」とかの要素を含むことに? なんだかオシャレでスタイリッシュな方向にすり替えられているのか? ビジネス的には、そういう流行にしちゃったほうが外国に輸出しやすいのかもしれないけれど……。
しかも、韓国で出現しているという「草食男」のレポートが、これまた不思議なものだった。
例えば、そんな「草食男子」の出現スポットとして紹介されたのは、東大門のファッションビル。「オシャレに敏感」「可愛いものが好き」って……『乙男(オトメン)』とかなんか別のものと混ざってない?
さらに、IKKOさんオススメとしても知られる、明洞のコスメ店に行く男性のレポート。恥ずかしそうに身をくねらせる男性たちの姿を見ているうちに浮かんでくる疑問は、「これって、『草食男子』というより、もしかして……?」というものだ。
極めつけは、「そんな草食男子の代表のようなフォトグラファー」の話。
「最近は仕事に行くとき、人に会うとき、薄くメイクをするようになりました。メイクしてると自分に自信がもてるんです」という発言や、女友達のコメント「一緒におしゃべりしたり、買い物するのは楽しいけど、男性としてはちょっと見られないわ……(笑)」
そんなコメントを聞きながらも、フォトグラファーの男性は口に手をあててクスクス笑っていたけれど、これって……。
そうだ、「草食男」というよりも、IKKOさんでしょう!? IKKOさん的なオネエでしょう!?
日本においても「草食男子」とか「オネエ」とかいう言葉は、どちらかというと本人よりも、周りの人間がイメージをひとくくりにしてそう呼んでいることが多いだろうけれど、それでもやっぱり「草食男子」には「草食男子」の、そして「オネエ」には「オネエ」の誇りがきっとあると思う。
どっちも「一緒にしないで!」と思いそうだけど……。
実際に韓国でそうなっているのか、それとも、『ズームイン!!』の切り口が単にそうだったのかはわからないけれど、この番組の情報を見る限り、「草食男子」は海を越え、うっすらメイクのオネエたちに変わってしまったようです。
(田幸和歌子)
無知がそういう誤解を生むのよ
【関連記事】 森岡正博氏に聞く 「草食系男子ブームの違和感」とは?
【関連記事】 草食系・忍成修吾があぶり出した、中山秀征の”正体”
【関連記事】 カツラを脱いで、地毛で登場! IKKOが”髪”の美しさを語る …