料理、恋愛、芸能とすべてを網羅したリニューアル第2号のan・an
先週号でデザイン&内容ともに大幅にリニューアルした、an・an。変わった部分は後述するとして、今号の特集は「おうちごはん」。ネタ的には変化が見られらません。それでは、まずはトピックスから。
<トピック>
◎魔法のひと手間で定番メニューがさらに美味しく!
◎初心者でも安心! 楽お弁当レシピ
◎ツラい恋こそお金で解決!? アンアン恋愛法律相談所。
■高得点の料理特集! しかしそれを破壊するものが……
巻頭から31ページのボリュームで組まれた第一特集。鍋ひとつでできる簡単料理に、お取り寄せ調味料、こだわりの料理器具などが紹介されています。いま流行りの、『作ってあげたい彼ごはん』(宝島社)を意識して、「彼も喜ぶ♪」とか「お呼ばれウケレシピ」といったベタベタな企画になるかと思いきや、実に堅実にまとめています。「モテたいモテたい」言ってた、前回から脱皮?
さらにモデルを使ったカットがない分、料理にちゃんと目がいき、レイアウトも余分な飾りのないシンプルな構成ながら、使用色や見開きの展開がテンポ良く、心地いい。こういった誌面はリニューアル作用が反映されていて、良い感じ。
しかし、特集最後に用意された、狗飼恭子の連載がそれを破壊しました。「エプロンとまとめ髪は いつも最高の隠し味」というタイトルで綴られたエッセイ。要約すると「男は料理をする女のエプロン姿とうなじが好きだから、料理ができなくても後れ髪だけは出しとけ」、と相変わらずのモテ理論が展開されています。次のページには、モッズヘアのワックスを使ったへアアレンジのタイアップ。この数ページさえなければ、美しかったと思います。
■来栖あつこを登場させる恋愛特集
第二特集は白黒の1色ページで展開。これまで、夢見がちな恋愛を提案してきたan・anさんが、一気に現実に目がさめてしまったかのような、リアリティ溢れる企画「ツラい恋こそお金で解決!」。
「彼に無断で中絶した」「彼の浮気が原因で性感染病をうつされた」「DVの慰謝料はいかほど?」といったあるあるネタを、弁護士がジャッジ。ここまでヘビーな領域に踏み込むとは、an・anも腹を括りましたね。
そして、年下男にお金を騙され続けていた来栖あつこを引っ張り出し、「恋愛に金銭問題は不要です」と語らせる2ページ。an・anの好意の面を被った、上から目線が感じられました。その姿勢、アリです。ただ、an・anがそこに行く理由はわかりませんが。
■新連載に官能小説が! エロにも貪欲
リニューアルにより、1色ページに移動した連載枠。前号から始まった新連載は、ロングインタビュー「Who’s hot?」と海外ゴシップ「セレブライフ」、官能小説「マイ・エクスタシー」。ちなみに、成宮くんの美容連載のみ4色1ページで以前より勢力を拡大しています。注目すべきは、やはり官能小説でしょう。「女教師が求めるエクスタシー」と題して、破廉恥な文章が掲載されております。読者の経験談も載ってたりして、これは男性週刊誌ですか?? サイゾーウーマンの倫理規定より、an・anの規定は緩いようです……。
下世話、エロ、芸能ゴシップだけは、不況の出版界においても強いジャンルだと言われています。その3点を押さえた今号は負けなしといったところでしょうか。第一特集にキレイ目を置き、エロを連載に据える手腕、この方法がいつまで通用するのか楽しみです。
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