ラーメンズ片桐と偉人が熱演しすぎるヘンな歴史番組って?
今回ツッコませていただくのは、10月5日にTOKYO MXとテレビ神奈川で始まったトークバラエティードラマ『偉人の来る部屋』。
30分番組の全13話、毎回歴史上の偉人に扮(ふん)した豪華ゲストが登場するという珍妙な設定だが、全体に漂っているのは「NHK教育」的なほのぼのした空気である。実際、インターネット上では、「NHKにはたまに掘り出し物があるよね」などと、すっかり勘違いしてしまっているやりとりも見られたほど。
しかも、合間には、MCのお笑いコンビ「ラーメンズ」の片桐仁と、アシスタントの荒井萌が、『ごきげんよう』(フジテレビ系)の小堺一機顔負けの、「何が出るかな何が出るかな」的なダンス&鼻歌を披露し、進行していくという、真面目なんだか、笑わせたいんだかよく分からない演出もある。
そもそも、普通は歴史を語るとき、資料の絵を背景に流すとか、VTRを流すのがオーソドックスな手法だと思うのだが、この番組限っては一切ナシ。動きも場面転換もなく、すべてスタジオでの「本人語り」で進められるという奇抜さだ。
低予算のすべてを出演者のギャラに注いだかに見える「言葉のみで語るドラマ」は、全部をセリフばかりで説明してしまう稚拙なマンガにもちょっと似ている。
…にもかかわらず、この番組は不思議な面白みがあるのだ。
何が良いって、輝いているのは片桐仁、荒井萌とゲストの熱演ぶり。
第一回で「信長」を演じた山中聡も、第二回で「宮本武蔵」を演じた井上正大も、恐らくその歴史上の人物に対する敬意があり、一度は演じてみたい役柄だったのだろう。真剣過ぎるまなざしで「なりきって」いた。
また、片桐仁のMC、企画・原案のアットムービーというと、日本テレビで2008年7月から深夜に放送されていた『ザ・クイズショウ』の組み合わせでもあり、『ザ・クイズショウ』ファン、片桐仁ファンには気になる「再会」となっている。
さらに、番組アシスタントを務める荒井萌は、実は『劇場版 仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー』で、ディケイド・門矢士(井上正大)の妹・門矢小夜を演じてもいる。
つまり、第二回ゲスト・宮本武蔵役の井上正大(ディケイド)の登場によって、ディケイド兄妹共演が、地味に実現している番組なのだ。これも一種のディケイドのパラレルワールドということ? 特撮ファンへのサービスだったのだろうか。
一見、子ども向け番組のように、ほのぼのざっくり&低予算の「歴史のドラマ」でありつつ、オタクへのサービスもちりばめた『偉人の来る部屋』。面白さは、じわりじわりと、後からきちゃいそうです。(田幸和歌子)
翔ちゃん足元にも及ばず
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