日本酒「白鶴まる」が、ともさかりえの次に導き出した答え
――毒舌コラムニスト・今井舞が、話題のアノ人物やアノニュースをズバッとヒトコトで斬り捨てる!
◎満点の答案
日本酒「白鶴まる」のCMが氷川きよしになってホッとした。「♪エーンヤー」という民謡調の歌が流れる中、漁師から地元料理をふるまわれるという設定のこのシリーズCM、本来ならば鳥羽一郎や山川豊あたりが出演するのがふさわしいところなのだが、「矢崎滋」→「ともさかりえ」という、わけのわからないタレント起用で耳目を集める、CM界の異端児なのだ。これが矢崎滋だけなら「社長とじっこんのタレント起用」、ともさかりえだけなら「社長の好み」ということで納得もいくが、矢崎の後にともさかに行くそのベクトルが、本当にわけがわからなすぎて、なんか「哲学」の領域って感じがした。なので「♪エーンヤー」とこぶしをきかせて歌いながら氷川きよしが出て来た時は本当にホッとした。それでいい。それでいいのだ。もう二度と深読みさせないで欲しい。疲れるから。
◎怒られるうちが華
「殺人事件が多くなったのは経団連のせい」。本来ならば、言われた経団連は大反発するであろうこの発言。しかし経団連のコメントは「特にありません」であった。やっぱ言ったのが亀井静香だからだろうか。政治家がこんなこと言ったら、とりあえず猛反発にあうのが常だが、何だろうこの「相手にするだけバカバカしい」という、諦観にも似た淡白な反応は。亀井静香は社会の「おみそ」ってことか。
◎話題製造マシーン、なお美
爆笑披露宴(本人はそんなつもりはないだろうが)から数カ月。もはやなお美に世間の興味はない。何とかここらで話題づくりを、ということなのか、「生き別れの姉と再会」だそうだ。それも感動系バラエティではなく、テレ東『いい旅夢気分』で。彼女のなりふりかまわぬバイタリティは今に始まったことではない。今に始まったことではないが、頑張るよなぁ本当に。なお美を見てると「鯨は捨てるところが何一つない」という言葉を思い出す。
今井舞(いまい・まい)
週刊誌などを中心に活躍するライター。皮肉たっぷりの芸能人・テレビ批評が人気を集めている。著書に『女性タレント・ミシュラン』(情報センター出版局)など。
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