カリスマモデル・梨花はどこへ行く、「GINGER」で見せた”素顔”とは
先月号は内容の質・量ともに充実していた「GINGER」。この方向性が続くのなら、新しい女性誌のカテゴリーを作れそうな感じですが、はたして今月号は? 表紙にはミス(?)・カバーガールこと梨花が登場し、なんだか他の女性誌と差別化ができないような……。今月の大特集は「発表! 買うべき秋モード」というファッション特集なだけに、梨花が適役といえば適役なんですが……。さて、内容は?
<トピック>
◎大人に似合うトレンドMIX
◎大人の女の意識改革ダイエット
◎「家族を愛する女」
◎「男たちの恋愛」生声白書
■立ち位置を固めた梨花は圧倒的に”強い”
表紙を飾った女性たちへのロングインタビュー「COVER WOMAN’S STORY」には、もちろん梨花が登場。36歳の現在も、「Sweet」(宝島社)や「GLAMOROUS」(講談社)などの表紙を飾り続ける彼女に、 モデルとしての意識や30代からの女性としての生き方などを聞いてます。しかも写真の中には、素肌にジャケットでバストトップを手で隠す、といった大胆ショットも。
ただ、これちょっと前なら「an・an」(マガジンハウス)の”赤西仁ラブショット”のように、発売日前日あたりに報道各社によってニュースになりそうなのに、9月23日現在、報道はされていない模様。つまりは、スキャンダラス的な要素ではなく、あくまで「モデルとしての表現」として写真が掲載されたということ。今やバラエティー番組などの露出を抑え、女性があこがれる”カリスマモデル”として売り出している梨花に、”欲望の対象”としての男性も目線はいらない、という意志の表れ方なのかも。そう思えば、妙なM字開脚や、ハイセンス過ぎてギャグにしか見えないポージングなども笑いをこらえて、”アート”として見られるかも。
芸能人としてのキャラクターを捨て、足場をしっかり固めて雑誌の表紙を飾り続ける梨花。40歳になった時の彼女はどういう立ち位置になっているのか、今後も注目です。
■「GINGER」的な”知的”が危険
創刊号から「GINGER」に脈々と流れているのは、”知的”というキーワード。山田詠美、茂木健一郎、佐藤優といったコラム陣に加え、ファッションページのアイテム紹介もいちいち”文学”しちゃって、雑誌のアイデンティティを支えています。
そんな知的ファッション誌「GINGER」ですが、今月号はその”知的”部分がおかしなことに。というのも、「秋の服で、『私、変わります!』劇場」というファッションページ、モデルとして登場しているのが、滝川クリステル、小林麻央、吉田恵、深澤里奈といったキャスター&アナウンサー陣。年相応のメンバーを引っ張り出して、ほかの女性誌とは一線を画したいという思いが伝わりますが、滝クリや麻央に”知的”を求めるのは苦しいかと思います。シックな洋服と、表情がまるで合っていませんし。
一方、「注目セレブから『大人バランス』を学ぶ!」のページは、海外セレブから着こなしのバランスを盗むという企画。「ViVi」(講談社)、「PINKY」(集英社)でも同じような企画をやっていますが、「海外セレブ」の基準が違います。赤文字系では二コール・リッチーやレディ・ガガ、ジェシカ・アルバなどが参考としていますが、「GINGER」は違います。カトリーヌ・ドヌーヴ、マリアンヌ・フェイスフルなど、一般的になじみの薄い面々をそろえます。そして、ほかの女性誌みたいに全身丸ごと真似するのではなく、エッセンスを取り入れるのも、自立した女を目指す「GINGER」ならでは。さすがッス。
■今月号は読み物ページが秀逸
ファッションページが秋の新作アイテムばかりで、特につっこむ余地もないんですが、「GINGER」の弁慶の泣き所・読み物ページをチェックしていきましょう。今月の特集は「『男たちの恋愛』生声白書」です。アラサーメンズたちは一体、何を思っているのか、恋愛~結婚までを1,000人に幅広く調査しています。
「リアルカップルの交際事情」のページには6人のアラサーメンズが登場し、出会いのきっかけや電話・メールの頻度、愛情の比率などをざっくばらんに打ち明けています。そして、「SEXの頻度」をちゃ~んと聞いているところが、生々しい感じで好感。月15回から、月1回まで、いろんな人の声を取り上げていたり、中には、「彼女がバツイチ」という人がいたり、GINGERっぽくない感じがまたリアル!
女性の関心事「どうして浮気するの?」の問いには、「相手の女の子に隙が見えたらとりあえず行く!」や「彼女とマンネリなときドキドキ感を求めて」の声も。
さらに「浮気した時の気持ちは?」には、「Hしながらも彼女にバレないか密かに心配する」という女々しい発言もあれば、「その瞬間は『やりたい!!』しか頭にない」というすがすがしい声まで。
「破局の原因」も「7年間付き合った彼女とは、一緒にいながらも正直『何か違う』という感覚を抱き続けていた」という聞き様によっては胸が痛くなる回答から、「結婚式の直前、相手に某宗教団体に所属していると打ち明けられた。別にかまわなかったけど自分の親が猛烈に反対」などという”現実”まで垣間見れます。「an・an」にはないリアルさに、前のめりで読んでしまいました。アラサー女子に読むことをおススメします。
というわけで今月のGINGERの見どころは、梨花のポージングと読み物ページにあり。先月号のレビューで心配していた、山本モナのファッションページ登場は回避されたようですが、GINGERにおける女子アナブームはまだまだ鎮火していないようです。来月号で、生贄にされるのは一体誰なんでしょうか。ある意味、期待しております。
次は誰にしよっかな~♪
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