旅行会社HISとの同業者合コン、楽しいはずが愚痴ばかり!?(前編)
――元JALのCAで、合コンでお相手した企業は150社以上! の自称”合コン総研アナリスト”水谷が、実地調査(=合コン)をベースに上流メンズを辛口ジャッジ!
【本日のお相手】
格安海外旅行のパイオニア。旅行業界のベンチャーとして格安航空券販売や航空会社スカイマークエアラインズ設立(現在はグループ外)など、積極的な経営展開で大手旅行会社勢を脅かしてきたHIS。海外旅行が売り上げの90%超を占める同社は、円高と燃油サーチャージ低減が追い風となり海外旅行者数が急増。2009年4月期の営業益は前年比62%増を記録。旬のスポーツ選手をCMに起用するなど活発なイメージを売りにする旅行会社なだけに、今宵は期待できそう!?
就職人気ランキングで常に上位ランクインする旅行業界。夏休み行楽シーズンということで、格安海外旅行大手のHISに突撃。合コン総研水谷舞の出勤です!
今回は日比谷の高級中華にて2対2でスタート!
世界中のグルメを堪能して若干メタボ気味のベテラン選手H氏。その部下の若手営業マンI氏。海外旅行と言えばヒコーキ、ならば女性陣はCAチームで参戦します!
「最近の若者は以前より旅行に行かなくなってきた。不景気で価格が下げ止まらない」
H氏のぼやきに続いてI氏も「ソウル1泊2日イチキュッパ。ヨーロッパ1週間滞在なら普通30万なのに今はナナキュッパですよ!これでツアー作っても利益はたったの5000円。だから数売らなくちゃならないんです」
旅行・航空でさぞかし華やかな合コンになるかと思いきや、苦楽を共有できる同業のよしみで愚痴トークが繰り広げられます。
「就職人気ランキングには確かにランクインしているけど、夢と現実にこれほどギャップのある業界も珍しいよ。薄利多売だから給料安いし」と背中を丸めるI氏に「その気持ち分かる~。CAに憧れてなったけど、裏表あり過ぎてびっくりしたもの」と、過酷なフライトスケジュールで腰痛&肌ガサガサの現役CAとOG水谷も深く納得。とはいえ、海外を飛び回れるのは旅行会社の醍醐味。
そこで、旅のプロにこの夏オススメの旅行プラン「入門編」について聞いてみました! 若手営業マンB氏によれば「韓国行くならプライス重視。女同士でソウル行ってもほとんど部屋にいないでしょう。垢すりだ、焼肉だ、買い物で忙しい。だから単純にプライス、立地重視で選んでOKだよ」。なるほど、納得の回答です。では、日本人に人気のハワイはどうなんでしょう?
「ハワイはリピート率が非常に高いんだ。4万8千円でビーチコマー泊まってアラモアナショッピングセンター&DFS行くのが入門編。その次はハワイに行って何がしたいかで分かれるね。買い物、フラダンス、マリンスポーツあたりでしょう。だから、そういったアクティビティのあるホテルを選べばいいよ」
元国際線CA水谷もB氏と同意見ですが、夏は値段が高過ぎると不満を漏らすと「あ、あれは元々航空会社が価格を吊り上げているんですよ」とCAチームを前に、遠慮気味ながらI氏が仰天発言。
「盆暮れ正月、夏季休暇などのトップシーズンは黙ってても、勝手に座席予約が埋まる。その逆でガラガラの時もある。だから(JAL本社ビルのある)天王洲に参拝して、売れないガラガラシーズンはこちらも協力しますから、正月ハワイ便100席売って下さい! ってアタマ下げるんだよ」
と、旅行価格のカラクリを懇切丁寧に解説してくれた白髪混じりのベテランH氏。
そうなると気になるのは旅行会社と航空会社の力関係。そのところはどうですか?
「僕らの頃は航空会社のことをキャリアと呼んでいた。霞が関高級官僚をもじってね。士農工商代理店なんて悪しき上下関係があった。それが最近はJALの社長が新宿のHIS本社に挨拶に来たんだ! 昔なら考えられないことだよ」
なるほど、今日の合コン場所が彼らのお給料にしてはやけに高い店なのも「接待」の意味合いもあったりして。お色気トークなしのまま合コン中盤に突入。メインディッシュの北京ダックが恭しく円卓テーブルに並べられる頃、HISに古くから伝わる「クロアチアの呪い」が遂に明らかに。
これまで散々海外フライトして来た水谷にとっても驚きを隠せない内容でした!
(後編につづく)
水谷 舞(みずたに・まい)
大学卒業後、日本航空入社。NY、パリ、ミラノ便など、国際線ビジネス、ファーストクラスを中心に約5年間乗務。現在はレポーター、女優業の傍ら、「合コンは最高のエンターテインメント」をモットーに、”合コン総研アナリスト”として活躍中。公式ブログ「MY FAVORITE THINGS」も随時更新中。
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