ジャニーズファンの新定番!? 女性同士で”ラブホ美容”
――1000軒以上を渡り歩き、”フィールドワーク”から性文化を学んだラブホテル評論家が、最新情報をレクチャー。
先日、仕事を休んで、はるばる遠方までジャニーズコンサートに行って来たアシスタントたちが戻ってくるなり言いました。「琴子さん! 今回はラブホテルに泊っちゃいました!!」
なんでもシティホテルが取れずに、急きょラブホテルに泊まることになったのだとか。でも気になったのは、その後の発言。「でも、ジャニーズファンの中では大きいコンサートの時はラブホに泊まるというのが、定番になりつつあるんですよ」。
最近は女性 同士に向けたプランを打ち出しているホテルも多いけれど、ジャニーズファンたちの”常識”になりつつあったというのは、ラブホテル評論家としてちょっとうれしかったりする。
一時は社会の端に追いやられていた感もあるラブホテルだけれど、いまや女の子同士でも気軽に泊まれる施設になった。ではどんなところが、女の子たちの興味を引いたのかをちょっと考えてみたい。
■入り口に雑貨屋まで!? 気まずさを解消する仕掛けアリ
まずはその建物の変貌が大きな要因。ひと昔前までの”ハリボテ”の様な、間に合わせ感の否めない部屋は姿をひそめ、バリ風リゾートやヨーロピアンテイスト、和風モダンなどコンセプトがきっちりと決められた室内は広くゆったりとしたつくり。室内もアンティークや有名デザイナーの高級家具が並び、小物や照明にもこだわって、居心地の良い空間を演出している。
実際にホテルの顔となる入り口も、ウェイティングバーやビリヤードがあるホテルが登場! ほかにもバリの雑貨屋やコスチュームの店などが一角にあり、他人と顔を合わせても気まずさを感じないよう配慮されているところまで。
もちろん設備も同様に進化。サウナやマッサージチェアは当たり前、岩盤浴や露天風呂が部屋に設置されているホテルはさほど珍しくはなく、ゲルマニウム温浴やエステ、結婚式場を併設しているホテルまであるという施設の充実っぷり!
なかにはかつての「流行通信」や海外のTV番組にまで取材されたホテルもあり、その快適さ具合は、コンラッド東京やフォーシーズンズなど高級ホテルのスイートに負けず劣らず。それが手ごろな値段で泊まれるということも女の子に人気の秘けつなのだ。
■途中退室OKなホテルで、週末ラブホ美容☆
レディースプランあり、高級感ありで、女性にとって癒やしとくつろぎの空間となっているラブホテル。その活用法の一つとして提案したいのが、「週末ラブホ美容」!! 仕事に追われ、休日と言えども1泊2日で遠出なんてなかなか難しい……とお嘆きの働く女子のみなさん、近場の素敵ラブホで女を磨くショートトリップはいかがでしょーか。
その中でもおススメなのが、エステプランを導入しているホテル。例えば、あまりの大人気ぶりに「ラブホ」という括りでは最早取材を受けてくれなくなってしまった新宿歌舞伎町にあるバリ風リゾートのホテル。バリ本国で研修したスタッフによるバリ式エステはオイルマッサージ、ヘッドスパ等もあり本格的。
もちろん、お友達同士もOKでカップルなら男性も大丈夫!
ここは場所柄、”夜の蝶”が仕事帰りに泊まることも多く、エステ利用率も多いとか。
また、ホテルファインガーデンの京都と奈良にある2店舗は「サロン ド シェール」という本格的エステサロンを併設。3名でもOKのレディースプランもあり、タラソテラピー、アロマテラピー、フィトテラピーと、フェイシャル、ボディ充実のメニュー。合計44ページもあるサロンのパンフレットの内容はここでは書ききれないほど。
逆にエステ施設がないホテルでは、自分だけの”美容タイム”を持てるのもラブホテルの魅力。というのも最近では、予約が可能だったり、途中退室OK(一度チェックインした後、部屋から出入りすることができる)だったり、今までのラブホテルでは有り得なかったサービスを始めているホテルも多いのだ!
一度お部屋にチェックインした後、食事がてら外出して、自分好みの入浴剤やトリートメント、パックなどを買い込んで、ホテルへリターン。TV備え付けの大きなお風呂にゆったりと浸かるも良し、マッサージチェアや岩盤浴でリフレッシュするも良し!
手ぶらで行っても困らない充実のアメニティに、ヘアアイロンや美顔器などの無料貸し出し品も豊富に用意され、まさに至れり尽くせり。ふかふかのバスローブに包まれながら、お肌の手入れをするなんて、ドリーミーな時間を過ごせることができるのです。
こんな週末を過ごせば、週明けには女度が相当パワーアップしているハズです! レディースプランで友達も一緒だったら楽しさも倍増なハズ。
■コスプレは変身願望を消化するすぐれモノ
もう一つ、女子を虜にしているのがコスプレ。これに至っては「コスプレは凄い人気で、サイトの検索項目では常に上位」と、ラブホテルの最強検索サイト「ハッピーホテル」広報の佐藤さん。事実、コスプレを貸出、あるいは購入できるホテルはとても多く、なかには衣装メーカーと共同開発してオリジナルの商品を展開するラブホテルまで!
渋谷の道玄坂上には、1階にコスプレブティックがあるホテル(P&A PLAZA)もあり、常時500点ものアイテムがズラリ! 近くのドンキ・ホーテやアダルトショップより品揃えも良く、24時間買い物できることから、密かなリピーターもいる様子……。
思うに、彼とのエッチのスパイスに使用するのはもちろん、女性の変身願望を叶えてくれるという意味での「コスプレ」も多いのかも。
今回は、進化したラブホテルの活用術をざっと紹介しましたが、次回からどんどん詳しくその実態に迫っていこうと思います!
日向琴子(ひゅうが・ことこ)
漫画家。ラブホテル評論家。コラムニスト。ラブホ好きが高じて夕刊紙や男性誌で連載を続けるうちに「ラブホテル評論家」と呼ばれ現在に至る。ラブホ漫画「ピンクタイフーン」は携帯サイトにて好評連載中☆「おひとり様ラブホ探訪記」や「ハッピーステイ」などラブホテルに関するブログも随時更新中。