披露宴間近で川島なお美のお姫様ごっこ、いよいよピークに
今回ツッコませていただくのは、6月16日放送の『徹子の部屋』(テレビ朝日系)。
ゲストは川島なお美=身体にワインの血が流れている人。彼女は、2月に世界的なパティシエ・鎧塚俊彦氏と入籍し話題になり、いよいよ披露宴を行うという。幸せ一杯の彼女を迎えた徹子は、まずは名前いじりから入った。
「”ヨロイヅカ・ナオミ”という方になって。フフフ……」
川島自身も、「”カブトガニ”って読んだ方もいらっしゃって」と、ギャグのつもりなのかどうかはわからない方向におとしていたが、「フフフ」って。渡辺満里奈改め”ナグラ・マリナ”ほどのインパクトはないが、たしかに名字はいかつい、鎧塚なお美。
続いて、その「カブトガニさん」が、わざわざ番組のために作ってくれたというチョコレートケーキを披露。丸い小さなケーキの上に、マジパンなどで作った、徹子の像が。……これがまた、なんだか子供がこねくりまわした粘土細工のように見える出来ばえだった。あれ? こういった細工系はあまり得意じゃないのか、世界のカブトガニ。ちなみにこのケーキ、結局最後まで徹子は手をつけなかった。
その後、二人が初めて出会ったテレビ番組のVTRを見ながら、なお美はときめいた瞬間を振り返る。彼がナイフを持った瞬間がなんだかカッコよく、「王子様に見える瞬間って、ありますよね」と発言。つまり自分は、”お姫様”であると。
「この人はお姫様願望、根拠の見いだせないセレブ志向をずっと持ち続けたまま今に至るんだなあ」というのを、改めて実感した。さらに姫の話は続く。
フランスのアルザスで、ボートの上で食事ができる”1日1組限定”のレストランに連れていってもらった話では、「今度来るときは、絶対ここのボートで朝食を大好きな人と食べるんだって決めたんです」という乙女丸出しの前フリをしたあと、「おばあちゃんになってもお姫様抱っこしてね」と逆プロポーズ発言をかましたという!
しかも、そこで彼がコートのポケットからおもちゃの指輪をはめてくれたという、聞いていられないほど恥ずかしい、ままごとのような話を展開。それを特に恥ずかしがることもなく、真顔でお姫様発言を次々と出せるところが、川島なお美のスゴいところだ。
とどめに”この指輪のやりとりのくだりのさなか、ボートの船頭が鼻をかみ、その音で自分の中の女優が目覚めた”という女優魂を見せつける。
「それが私にはカチンコの音に聞こえて、彼の相方というお役目を今もらった、今始まったなっていう。これは、カットがかかるまでずっとやりとげようと」
ここまで乙女で自分の中の世界に酔えるなんて、なお美はある意味カワイイのかも。そこがよかったのか、鎧塚氏。
大好きなワインもイヌもきっと、自分自身のお姫様化・セレブの仲間入り化のためのアイテムのようなものなんだろう。しかし、そこに流れる野心的なものがどっかしら透けて見えるゆえの安さもつきまとっている。「『だん吉・なお美のおまけコーナー』のくせに」という思いとともに。
代表作『失楽園』(日本テレビ系)も、映画版の黒木瞳に対するテレビ版(より大衆的なポジション)で、きっと逆のキャスティングはあり得ない。だからこそ、お相手も”青年実業家”とか”IT社長”のような、うさんくさい響きを伴ったお金持ちがしっくりくると思っていた。だが、そんな中での”世界的パティシエ”というのは、なお美的には「これで世界的セレブの仲間入り」みたいな、かなり”上がり”のアイテムだったんじゃないだろうか。
今回、『徹子の部屋』出演にあたり、なお美が着てきた青い着物も、なんで着物をキッチリ着てくるのか意味不明だが、これもなお美流の”セレブ感”の演出なんだろうか。
とにかく、「アルザスで」とか「トスカーナの公爵のお家を」とか、「桂(由美)先生の」とかいった、高級感醸し出しそうなワードが多用され、なお美のお姫様ごっこは続く。幸せそうにのろけ話を続けるなお美に徹子は言った。
「いいですねぇ、お楽しみがいっぱいあって」
嫌味なんでしょうか。そしてエンディング。「♪ルールル」とテーマ曲が流れる中、最後になお美が言った。
「職人としての彼に惚れてるんで……」
言っちゃった……! 取りようではありますが、世界的パティシエじゃない鎧塚俊彦には価値も興味もないんだなあと。そう聞こえるシメの一言でした。
(太田サトル)
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