サイゾーウーマンコラムゆりかもめのクロスシートは、どうしてあんなに狭いんですか? コラム [連載] だから直接聞いてみた ゆりかもめのクロスシートは、どうしてあんなに狭いんですか? 2009/06/18 08:00 だから企業に聞いてみた photo by Hyougushi from flickr ◎鮫肌文殊と山名宏和の「だから直接聞いてみた」 ――知ってトクもしなければ、自慢もできない、だけど気になって眠れない、世にはびこる難問奇問を人気放送作家2人が直撃解決! 「ゆりかもめ」の乗り心地は、そのときの気分によって大きく変わる。 乗り心地がいいのは、晴れた平日の午後、新橋方面からお台場に向かうときだ。芝浦ふ頭駅を出たあたりから、進行方向左手に湾岸の風景が開け、レインボーブリッジを渡る直前の、グルっと回るループで、その眺望はクライマックスを迎える。あの車窓の眺めは、何度見てもいい。なんだったら、グルグルグルと3回転ぐらいしたい気分だ。ちなみにレインボーブリッジに入ってしまうと、両サイドとも金網に覆われてしまい、一気に眺めは悪くなる。 乗り心地が悪いときは、挙げたらキリがないが、週末あるいは祝日の「ゆりかもめ」の乗り心地は最低である。なぜなら、大半の乗客が遊びに行くところだからだ。でも、僕は仕事。こっちは面倒な仕事に行くっていうのに、楽しげにしやがって。くそっ。こんなときは、あのループさえ頭にくる。なに、のんきに回っていやがるんだ。まっすぐ行きやがれ。 夜、疲れてお台場から帰る「ゆりかもめ」も憂鬱だ。車内は意外と混雑している。だが、よく見ると、空いている席がいくつもある。 「ゆりかもめ」の座席は大半が向かい合わせのクロスシートである。座ってみるとわかるが、向かい合った席と席の間隔がとても狭い。男同士が向かい合うと、ちょっと足を伸ばしただけでぶつかる。だから、たいていは4人掛けの席に対角線上に2人だけが腰かけている。通路側には向かい合って座っていることもあるが、この場合、斜めに座り、足が通路に出されている。 要は、無駄な空席ができやすい座席なのだ。なんで、あんな座席にしたのか。 そこで、 株式会社ゆりかもめ に直接聞いてみた。 「ゆりかもめの座席は、どういう基準でつくられているんですか?」 担当者 (クロスシートなのには)理由が2点ございまして、まずひとつ目が外の景色が見やすいようにとですね、あと、車内の混雑緩和のために、通路の幅を広く取れるように、こちらの席を設置してあるんですけども。 ──あのクロスシート、座るときにけっこう窮屈なんですけど。 担当者 こちらですね、05年に運行を開始した車両に関しましては、今のお客様のようなご要望を踏まえまして、今までよりも座りやすいクロスシートで、対面座席の間隔を広くしたり、変更をしております。 ──ちなみにあの4人掛けって、どれぐらいのどんな体形の人が座るって想定してるんですか? ここでいったん、電話を切って20分ほど待たされ、ほかの担当者から電話がかかってきた。 担当者 4人掛けは、(車両を)製造している男性社員4名で測ったもので、データまでは残っていないんですが、大体165〜175センチくらいの男性が、詰めれば座れる大きさになっています。 なんとわずか4人、しかも車両の製造会社の社員をサンプルにつくられたのだという。さらに「詰めれば座れる」って。確かに座れるが、見知らぬ4人が座ったときの座り心地までは、これではわからない。もっとちゃんと調べるべきではなかったのか。 ただ、今回取材して、ひとつ朗報を得ることができた。あのクロスシートは不便という声が多いのか、現在製造中の車両はロングシートのみだそうである。 これで座席の種類が3種類の「ゆりかもめ」が走ることになる。そのときの気分に合った車両が来るかどうか。まだまだ「ゆりかもめ」には油断できない。 山名宏和(やまな ひろかず) 1967年、東京にて誕生。放送作家。『行列ができる法律相談所』『ザ!鉄腕!DASH!!』(ともに日テレ系)などを手がける。 『ゆりかもめ 新橋~豊洲間往復 東京臨海新交通臨海線』 車窓から見る風景はたまんないッス。 【関連記事】 かっぱえびせんの原材料の”えび”は、なにエビですか? 【関連記事】 「AERA」の中吊り広告のダジャレは、いつまで続くんですか? 【関連記事】 ハッピーターンの味のバラつきって、なんとかなりませんか? 最終更新:2019/05/21 16:20 次の記事 ああ美しい! 石橋貴明そっくりの娘・穂のかは理想の娘だ! >