金田一先生の新たな一面が垣間見れた、「an・an」”たしなみ”特集
先週号の「こんどこそ 話せる英語をマスター」と打って変って、今週号のan・anは「日本女子のたしなみ」がテーマ。表紙には上戸彩を据えて、和の作法からデザイン重視の伝統工芸品、歌舞伎デビューまで幅広く「THE・日本」を特集するようです。日本女性らしい奥ゆかしさを無くしてしまった女子のみなさん、これを読んで「たしなみ」を取り戻しましょう!! 気になる中身はこちら。
<トピック>
◎上戸彩が体験 日本の美意識に触れる、憧れのお稽古、茶道の世界
◎外国人が夢中になるBEST OF JAPAN!
◎いざ、歌舞伎デビュー
■桃井かおりが語る(?)日本女性の”品”
まずは「日本ならではの伝統、たしなみ。いまどき女子なら知っておきたい」のコーナーをチェック。作家・島本理生やパティシエ・辻口博啓らが、「日本」の魅力を聞く中に、堂々と登場したのが我らが姉さん・桃井かおり。今や一年の半分をロサンゼルスで過ごしているようで、「海外から見た日本の良さ」を語ってもらうために登場。でも自分のことを知っている”桃井さん”の受け答えは一筋縄では行かず……。
「あたしは、言いたいことははっきり口にして、日本人らしくないじゃない?(笑) だから余計に”日本人の良さ”知ってるかも(笑)」
「(30歳ぐらいから着物で出かけるようになり)いまでは海外の映画祭には必ず着物で出席して”日本人してるんだけど”(笑)」
「海外のそういう場では日本の文化はリスペクトされるの。そして必ず『日本人は品がいい』と、この私が言われる」
さすがです! 今、「品がいいと言われた」と素直に喜べる女優さんが日本に何人いるのでしょう。下手な演技や顔だけの女優が「私は上品です」とでかい顔している中で、桃井さんの存在こそ日本の宝です。
■第2の蛭子さん!? 金田一先生のブラックな面が炸裂
続いては「言いにくいとき、答えづらいとき…たしなみ度が測られる、とっさの一言」のページをチェック。受け答えや言い方に困る10のシチュエーションの解決法を、言語学者・金田一秀穂杏林大教授が解説。言葉のスペシャリストかもしれないけど、コミュニケーションのプロではないので、この企画に呼ぶこと自体が酷。その一例を見てみると……。
「先輩の料理が激マズ」→「”先輩のご出身の○○地方って、こういう味なんですね”」とごまかす
「人の悪口が盛り上がっていて、同意も否定も難しい」→「こういうときこそ、日本語ならではの便利な合いの手で、肯定も否定もしないように」
「電車内で足を踏まれて、ものすごく謝られた」→「相手が男性で、それをきっかけに親しくなりたいなんて下心がある場合もあるかも(笑)。あまり場違いにしつこいなら、”ハイハイ”とクールに言い、後は顔を背けてもいいでしょう」
いつもの笑顔を思い浮かべていただけに、数々のブラック発言に衝撃。ポジションとしては蛭子能収さんあたりを狙えるかも。
■表面的な和テイストの推奨と「たしなみ」の矛盾はいかに?
次に気になったのは「気取らず構えず、和の気分 大人のもてなし流儀」のコーナー。「日常にさりげない”和”を取り入れて、自宅に招いた友人たちをもてなそう」という趣旨ですが、一歩間違えば安っぽくなりがちな提案がちらほら。
□玄関にはお気に入りの器をひとつ飾る
これは、部屋全体が和テイストで統一されていないと痛い目に。とりあえずワンルームマンションに合わないことは言うまでもありません。
□集まって遊んで、盛り上がる
「すごろくや花札などで遊びましょう」ということなのですが、例えばアラサーが何人も集まってすごろくって……。想像しただけでちょっと悲しくなります。
□手みやげもお忘れなく
手ぬぐいなどをさりげなく渡すのがたしなみなんですって。ごめんなさい、手ぬぐいもらっても使い道がないと思ってしまいました。
ほかにも「日本女子のたしなみ」と言いながら、外国人目線の企画があったり、浴衣や工芸品のカタログ企画があったり。今週もan・anは迷走気味! 何より気になるのは雑誌自体の薄さ。
号によってまちまちですが、120ページ台(先週も)と自社広告の多さにビックリです。出版不況は、雑誌全体の質も量も奪っているようです……。
(編集部)
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